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商標「Milkybar」と「Milky」の称呼の類否と要部抽出(第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第4条第1項第15号|審判異議2006−90366(T2006−90366/J7))

審判番号
異議2006−90366(T2006−90366/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「Milkybar」引用商標「Milky」
争点(論点)
称呼の類否と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第29類・第30類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2006−90366(T2006−90366/J7)・異議)は、本件商標「Milkybar」と引用商標「Milky」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類否と要部抽出」です。指定商品・役務は第29類・第30類に属します。特許庁は「登録第4948580号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4948580号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4948580号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成17年6月30日に登録出願、第29類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年4月28日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)本件商標は、黄色を地色とする長方形の図形の中央に、白い液体状図形が描かれ、その上に、大きく「Milkybar」の文字が一連書きされ、その文字の左上に小さく「Nestle」の文字を描いた図形が添えられている構成であるところ、「Nestle」は、商標権利者の会社の略称であり、中央部分に大きく標記された「Milkybar」が主要部分である。そして、「bar」の部分が、「棒状商品」を表す品質表示であるので、「Milky」が要部となり、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の登録第561994号商標(以下「引用商標」という。)と同一商標であるから、本件商標は、指定商品のうち第30類「菓子・パン」について、商標法第4条第1項第11号に該当する。

引用商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和32年2月9日に登録出願、第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同35年12月10日に設定登録され、その後、平成13年5月30日に第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされたものである。

(2)引用商標は、商品「飴菓子」に使用し、著名商標であって申立人が所有する登録商標の代表的な商標である。したがって、第30類の「菓子・パン」以外の指定商品及び第29類の商品については、商品の混同のおそれがあり、商標法第4条第1項第15号に該当する。

(3)本件商標は、「BAR」の文字が「横棒、棒状のもの」の意を想起させ、棒状の商品を表すものであるから、棒状でない商品に用いた場合は、その指定商品全般に亘って、品質の誤認を生ずる商標であって、商標法第4条第1項第16号に該当する。

(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第16号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなるところ、その構成は、長方形内に「Nestle」と「Milkybar」の各欧文字を書してなるものと容易に認められるものであって、構成中の「Nestle」の文字部分は商標権者の略称と認められ、また、「Milkybar」の文字部分は「乳を原材料とした棒状の商品」程の意味合いを有することより、その指定商品中第30類「菓子・パン」の関係において識別力が弱いものといえるから、本件商標に接する取引者、需要者は上段に表示されている「Nestle」の文字部分より生ずる「ネッスル」の称呼をもって取引にあたる場合があるとしても、これより「Milky」と単に略称することは通常あり得ないとみるのが相当である。

そうすると、本件商標より、「Milky」が要部となるとし、そのうえで本件商標と引用商標とが同一商標であるとする申立人の主張は、認めることはできない。

その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、前記のとおり長方形内に「Nestle」と「Milkybar」の各文字を書してなるところ、その構成中の「Nestle」の文字部分は商標権者の略称と認められ、また、「Milkybar」の文字部分は本件商標の指定商品中第30類「菓子・パン」以外の商品の関係において識別力を有するものと認められるから、本件商標は、「Nestle」及び「Milkybar」の文字に相応して「ネッスルミルキーバー」の一連の称呼を生ずるほか、各文字に相応して「ネッスル」及び「ミルキーバー」の各称呼を生ずるものと認められる。

他方、引用商標は、別掲(2)のとおり「Milky」の文字を筆記体で表してなるものであって、その構成文字に相応して「ミルキー」の称呼を生ずること明らかである。

そうすると、本件商標より生ずる「ネッスルミルキーバー」「ネッスル」「ミルキーバー」の各称呼と引用商標より生ずる「ミルキー」の称呼とは、その音構成及び音数に明らかな差異が認められるものであるから、称呼上、両者は容易に区別し得るものである。

その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標であり、他に混同を生ずるとすべき特段の理由も見出せないものであるから、申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品「飴菓子」に使用され取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められるとしても、本件商標をその指定商品中第30類「菓子・パン」以外の商品に使用した場合、申立人又は申立人の引用商標を連想、想起するとは認められず、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。

(3)商標法第4条第1項第16号について

本件商標に接する取引者、需要者は、本件商標の構成中の「Milkybar」の文字部分を捉えて「乳を原材料とした棒状の商品」程の意味合いを認識するとしても、「bar」の文字部分より直ちに特定の商品を表すものと理解し、認識するものとは認められず、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、商品の品質について誤認を生ずるおそれはないものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第16号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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