Trademark Appeal Case
称呼の類似性と末尾音
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90414(T2006−90414/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4969352号商標(以下「本件商標」という。)は、「NANOFIELD」の文字と「ナノフィールド」の文字を二段に横書きしてなり、平成17年11月30日に登録出願、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年7月14日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人が引用する登録第4778931号商標(以下「引用商標」という。)は、「ナノフィール」の文字と「NANO FEEL」の文字を二段に横書きしてなり(「NANO FEEL」の文字部分は、上段の片仮名文字部分に比べ、やや小さく表されている。)、平成15年11月12日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年6月18日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由の要点
本件商標は、その構成文字に相応して、「ナノフィールド」の称呼を生ずるものであり、引用商標は、その構成文字に相応して、「ナノフィール」の称呼を生ずる。
してみれば、本件商標と引用商標は、「ナノフィール」の音を共通にするものであり、その相違は、語尾における「ド」の音の有無にすぎないものである。しかも、本件商標及び引用商標より生ずる称呼は、いずれもやや冗長にわたるものであるから、「ド」の音は、語尾音として弱く発音されることが少なくなく、両者をそれぞれ全体として称呼するときは、語感が近似し、取引上相紛れるおそれがある。
したがって、本件商標は、引用商標と称呼において類似する商標であって、かつ、その指定商品も引用商標の指定商品と同一の商品を含むものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
3 当審の判断
(1)本件商標と引用商標の類否について
本件商標は、前記1のとおり、「NANOFIELD」の文字と「ナノフィールド」の文字を二段に横書きしてなるものであるから、これより「ナノフィールド」の称呼を生ずるものであり、全体として、特定の観念を生じない造語よりなるものである。
これに対して、引用商標は、前記2のとおり、「ナノフィール」の文字と「NANO FEEL」の文字を二段に横書きしてなるものであるから、これより「ナノフィール」の称呼を生ずるものであり、本件商標と同様、全体として、特定の観念を生じない造語よりなるものである。
そこで、本件商標より生ずる「ナノフィールド」の称呼と引用商標より生ずる「ナノフィール」の称呼を比較すると、両称呼は、「ナノフィール」の音を共通にし、末尾において、「ド」の音の有無の差異を有するものであるところ、該差異音「ド」は、舌尖を上前歯のもとに密着して破裂させる有声子音「d」と母音「o」との結合した音節であり、比較的強く響く音として発音されるから、末尾に位置するものであるとしても、聴者の印象に残る音であるといえる。
そうすると、差異音「ド」が両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえないから、両称呼をそれぞれ全体として称呼するときは、その語調、語感が相違したものとなり、互いに聞き誤るおそれはないものとみるのが相当である。
また、本件商標と引用商標は、前記したそれぞれの構成よりみて、外観上区別し得るものであり、さらに、前記認定のとおり、いずれの商標も全体として、特定の観念を有しない造語よりなるものであるから、観念上比較することはできない。
したがって、本件商標と引用商標は、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても互いに紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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