Trademark Appeal Case
商標の称呼・外観類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90518(T2006−90518/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4969509号商標(以下「本件商標」という。)は、「VICTRA−ER」の欧文字を標準文字により表してなり、平成18年2月15日に登録出願、第17類「パッキング,ガスケット」を指定商品として、同年7月14日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する登録商標は、以下の2件である。
(1)登録第4844151号商標(以下「引用商標1」という。)
「VICTOR REINZ」の欧文字を標準文字により表してなり、平成13年4月2日に登録出願、第6類「金属製ガスケット」、第7類「内燃機関用ガスケット」及び第17類「非金属製ガスケット」を指定商品として、同17年3月11日に設定登録されたものである。
(2)登録第2015025号商標(以下「引用商標2」という。)
「VICTOCOR」の欧文字からなり、昭和60年5月1日に登録出願、第9類「ガスケット、その他本類に属する商品」を指定商品として、同63年1月26日に設定登録、その後、平成10年2月24日に商標権の存続期間の更新登録がなされているものである。
以下、これらを総称する場合には、「引用商標」という。
3 登録異議の申立ての理由の要点
(1)本件商標は、引用商標と称呼上類似するものであり、また、その指定商品も同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)本件商標は、申立人の商標として広く一般に知られている「引用商標1」と同一の文字を含むものであり、これがその指定商品に使用された場合、その商品の取引者、需要者が申立人の業務に係る商品と出所について混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)本件商標は、申立人の商品を表示するものとして日本国内及び外国において広く認識されている「VICTOR」の商標と類似する商標であって、本件商標の使用により、その商標の出所表示機能を希釈化し、その名声を毀損させるおそれがあるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当について
本件商標は、上記1のとおり、「VICTRA−ER」の欧文字からなるものであるから、その構成文字に相応し、「ビクトライイアアル」又は「ビクトラ」の称呼を生ずると見るのが自然である。
他方、引用商標は、「VICTOR REINZ」又は「VICTOCOR」の欧文字からなるものであるから、それぞれの構成文字に相応して、「ビクターレインズ」又は「ビクトコー」の称呼を生ずるとみるのが自然である。
そこで、本件商標から生ずる「ビクトライイアアル」及び「ビクトラ」の称呼と引用商標から生ずる「ビクターレインズ」及び「ビクトコー」の称呼を比較すると、両称呼は、構成音数の差、相違する各音の音質の差、音構成の差等により明瞭に区別し得るものである。
そして、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、両商標とも親しまれた既成の観念を有する成語を表したものともいえないから、観念上は比較することができない。
そうすると、本件商標と引用商標は、その外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号には該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、引用商標1は、これが商品「ガスケット」について長年使用された結果、日本をはじめ世界60カ国近くの登録を受け著名になっている旨主張し、甲第4号証及び甲第5号証を提出している。
しかしながら、これらの証拠によっては、申立人が引用商標1を実際に商品に使用している事実が明らかにされていないばかりか、引用商標1を使用した商品の販売数量・売上高・市場占有率・広告宣伝の規模等の具体的事実を立証する証左もないから、使用商標1が、取引者・需要者間に広く認識されているものと認めることはできない。
加えて、上記(1)で認定したとおり、本件商標と引用商標1は、相紛れるおそれのない非類似の商標である。
そうすると、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者
、需要者が引用商標1又は申立人を連想、想起するようなことはなく、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、その出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号には該当しない。
(3)商標法第4条第1項第19号について
申立人は、「VICTOR」の商標が申立人の商品を表示するものとして日本国内及び外国において広く認識されている旨主張し、甲第4号証及び甲第5号証を提出している。
しかしながら、これらの証拠によっては、申立人が「VICTOR」の商標を実際に商品に使用している事実が明らかにされていないばかりか、当該商標を使用した商品の販売数量・売上高・市場占有率・広告宣伝の規模等の具体的事実を立証するものもないから、当該商標が、取引者・需要者間に広く認識されているものと認めることはできない。
そうすると、「VICTOR」の商標が日本国内及び外国において広く認識されていることを前提に、本件商標を使用することにより当該商標の出所表示機能を希釈化し、その名声を毀損させるおそれがあるとする申立人の主張は、その前提を欠き、理由がないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号には該当しない。
(4)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同項第15号及び同項第19号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。