結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2006−16630(T2006−16630/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「日本IP研究所」の文字を標準文字で書してなり、第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成17年10月30日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同18年6月12日付けの手続補正書及び当審における同年8月2日付けの手続補正書により、第41類「当せん金付証票の発売,技芸・スポーツの教授,献体に関する情報の提供,献体の手配,セミナーの企画・運営又は開催,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組の制作における演出,映像機器・音声機器等の機器であって放送番組の制作のために使用されるものの操作,スポーツの興行の企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,興行場の座席の手配,映画機械器具の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,運動用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,ネガフィルムの貸与,ポジフィルムの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与,おもちゃの貸与,書画の貸与,写真の撮影,通訳,翻訳,カメラの貸与,光学機械器具の貸与」及び第42類「インターネット等による知的財産権に関する情報の提供,気象情報の提供,建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械器具に関する試験又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,社会保険に関する手続の代理,計測器の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,理化学機械器具の貸与,製図用具の貸与」に補正されたものである。
原査定は、以下のとおり認定、判断をして、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は、我が国の国名である「日本」、“知的財産。ネットワークを介して情報を提供する企業や団体。”等の意味を有する「IP」、そして「研究所」の文字を一連にし、「日本IP研究所」と書してなるところ、本願指定役務中、例えば「知的財産に関する調査研究」との関係においては、全体として “日本の知的財産に関する研究をするところ”程の意味合いを理解させ、その理解にとどまるものと判断されるので、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)本願商標は、下記の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品及び指定役務と同一又は類似の役務について使用するから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
登録第4708417号商標(以下「引用商標」という。)は、「財団法人 知的財産研究所」の文字と「Institute of Intellectual Property」の欧文字を上下二段に書してなり、平成15年2月17日登録出願、第16類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年9月12日に設定登録されたものである。
(3)本願商標は、我が国の国名である「日本」、“知的財産。ネットワークを介して情報を提供する企業や団体。”等の意味を有する「IP」、そして「研究所」の文字を一連にし、「日本IP研究所」と書してなり、全体として“日本の知的財産に関する研究所”等の意味合いを理解させるものである。これは、知的財産に関する諸問題についての調査研究、知的財産権に関する国際シンポジウムの開催、海外知的財産研究機関との交流などを行い、単に“知的財産研究所”などとも称されることがある、東京都千代田区所在の財団法人知的財産研究所と、組織的・経済的に何等かの関係がある者の業務に係る役務であるかのように、役務の出所について混同を生ずるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(1)商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号について
本願商標は、前記のとおり、「日本IP研究所」の文字を標準文字で書してなるところ、たとえ構成中の「IP」の文字部分が、「知的財産」の意を看取させる場合があるとしても、本願商標に接する取引者、需要者をして、その構成文字全体をもって一体不可分に表された一種の団体の名称として認識し理解されるとみるのが相当である。
また、当審において職権をもって調査したが、「日本IP研究所」の文字が、当該補正後の指定役務の分野において、役務の質等を表示するものとして、取引上普通に使用されているという事実も見出すことはできなかった。
してみれば、本願商標は、これをその補正後の指定役務に使用しても、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、役務の質の誤認を生じさせるおそれもないものである。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものでなく、取消しを免れない。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、前記のとおり「日本IP研究所」の文字を同じ大きさ、同じ間隔で外観上まとまりよく一体的に表されており、さらに当該文字全体から生ずる「ニホンアイピーケンキュウジョ」又は「ニッポンアイピーケンキュウジョ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
一方、引用商標は、前記のとおり、「財団法人 知的財産研究所」の文字と「Institute of Intellectual Property」の文字を二段に書してなるところ、これよりは、上段部分より「ザイダンホウジンチテキザイサンケンキュウジョ」及び「チテキザイサンケンキュウジョ」の称呼、下段部分より「インスティテュートオブインテレクチュアルプロパティー」の称呼を生ずるものというのが相当である。
そこで、本願商標から生ずる「ニホンアイピーケンキュウジョ」又は「ニッポンアイピーケンキュウジョ」の称呼と引用商標から生ずる「ザイダンホウジンチテキザイサンケンキュウジョ」、「チテキザイサンケンキュウジョ」及び「インスティテュートオブインテレクチュアルプロパティー」の称呼とを比較するに、両者はその音構成を全く異にするものであるから、称呼上、相紛れるおそれのないものである。
また、本願商標と引用商標とは、それぞれ前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観において明らかに区別し得る差異を有するものであり、さらに、観念においては、前者からは「日本IP研究所」、後者からは「財団法人知的財産研究所」という団体名称を認識させるものであって、両者は異なる団体名称を指称するものであるから、観念においても互いに区別し得るものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれにおいても非類似の商標といわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
(3)商標法第4条第1項第15号について
本願商標は、前記(2)のとおり、外観上まとまりよく一体的に表されており、さらに「ニホンアイピーケンキュウジョ」又は「ニッポンアイピーケンキュウジョ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであり、「日本IP研究所」なる団体名称を認識させる一体不可分の語というべきものである。
そうとすれば、本願商標は、財団法人知的財産研究所がその業務に使用する略称「知的財産研究所」、「知財研」又は「IIP」とは別異の商標と認識させるものであるから、請求人(出願人)が、本願商標をその補正後の指定役務に使用しても、これに接した取引者・需要者が、財団法人知的財産研究所又は同人と何らかの関係のある者の業務に係る役務であるかの如く、その役務の出所について混同を生じるおそれがあるものということはできない。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第15号に該当するとした原審の査定は妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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