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Trademark Appeal Case

地名と品質表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−12068(T2006−12068/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「武蔵野丘陵酵素黒豚」の文字を標準文字で書してなり、第29類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成17年5月30日に登録出願されたものであるが、指定商品については、当審における同19年2月9日付けの手続補正書により、第29類「黒豚の豚肉,黒豚の豚肉製品」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『武蔵野丘陵酵素黒豚』の文字を書してなるが、構成中の『武蔵野丘陵』の文字が、東京都と埼玉県にまたがる関東平野西部の台地一帯を指す地名を認識させ、また『酵素黒豚』の文字についても、酵素を利用した黒豚の意味合いを認識させるから、本願商標は全体として『東京都と埼玉県にまたがる関東平野西部の台地一帯、いわゆる武蔵野丘陵を産地・販売地とする酵素を利用した黒豚』ほどの意味合いを理解させる。そうとすれば、本願商標をその指定商品中、例えば『武蔵野丘陵を産地・販売地とする酵素を利用した飼料により肥育した黒豚の肉』に使用するときは、単にその商品が、前記意味合いを有する黒豚の肉であるということ、すなわち商品の品質を表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「武蔵野丘陵酵素黒豚」の文字よりなるところ、構成前半の「武蔵野丘陵」の文字部分が「東京都と埼玉県にまたがる関東平野西部の台地一帯」の如き意味合いを把握させることがあるとしても、構成後半の「酵素黒豚」の文字部分は、特定の意味合いを有する語として一般に知られているものとまではいうことができないというのが相当である。

そして、本願商標を構成する「武蔵野丘陵酵素黒豚」全体よりは、原審説示のような意味合いを直ちに看取し得るものといい難いばかりか、これが指定商品の品質等を直接的あるいは具体的に表示するものともいえないものである。

また、当審において職権をもって調査したが、該文字が指定商品の品質等を表示するものとして、取引上、普通に使用されている事実も発見できなかった。

そうすると、本願商標をその指定商品について使用するときは、自他商品を識別する標識としての機能を有しないとはいえないものであり、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれはないものというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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