Trademark Appeal Case
商標類似と商品類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−12165(T2005−12165/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(A)のとおりの構成からなり、第11類、第12類、第14類、第18類、第20類、第21類、第26類、第28類、第30類及び第34類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年8月10日に登録出願され、その後、指定商品については、同17年6月2日付け手続補正書により、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶理由の要点
原査定は、「本願商標は、下記の登録商標と同一又は類似であって、該登録商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨、認定、判断して、本願を拒絶したものである。
記
1)登録第2353908号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲(1)のとおり
登録出願日:平成1年1月24日
設定登録日:平成3年11月29日
商品の区分:第5、9、10、16、17、20ないし22、24及び25類
2)登録第4105304号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲(2)のとおり
登録出願日:平成8年5月16日
設定登録日:平成10年1月23日
商品の区分:第28類
3)登録第4123998号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲(2)のとおり
登録出願日:平成8年5月16日
設定登録日:平成10年3月13日
商品の区分:第18類
4)登録第4132919号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲(3)のとおり
登録出願日:平成8年5月31日
設定登録日:平成10年4月10日
商品の区分:第12類
5)登録第4135567号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成:別掲(3)のとおり
登録出願日:平成8年5月31日
設定登録日:平成10年4月17日
商品の区分:第28類
6)登録第4144129号商標(以下「引用商標6」という。)
商標の構成:別掲(3)のとおり
登録出願日:平成8年5月31日
設定登録日:平成10年5月15日
商品の区分:第14類
7)登録第4144134号商標(以下「引用商標7」という。)
商標の構成:別掲(3)のとおり
登録出願日:平成8年5月31日
設定登録日:平成10年5月15日
商品の区分:第18類
8)登録第4144135号商標(以下「引用商標8」という。)
商標の構成:別掲(3)のとおり
登録出願日:平成8年5月31日
設定登録日:平成10年5月15日
商品の区分:第24類
9)登録第4347375号商標(以下「引用商標9」という。)
商標の構成:別掲(3)のとおり
登録出願日:平成8年7月24日
設定登録日:平成11年12月24日
商品の区分:第20類
10)登録第4363788号商標(以下「引用商標10」という。)
商標の構成:別掲(4)のとおり
登録出願日:平成9年4月25日
設定登録日:平成12年3月3日
商品の区分:第26類
11)登録第4379711号商標(以下「引用商標11」という。)
商標の構成:別掲(3)のとおり
登録出願日:平成8年5月31日
設定登録日:平成12年4月28日
商品の区分:第30類
12)登録第4379712号商標(以下「引用商標12」という。)
商標の構成:別掲(3)のとおり
登録出願日:平成8年5月31日
設定登録日:平成12年4月28日
商品の区分:第32類
13)登録第4379715号商標(以下「引用商標13」という。)
商標の構成:別掲(5)のとおり
登録出願日:平成8年12月17日
設定登録日:平成12年4月28日
商品の区分:第9類
14)登録第4379716号商標(以下「引用商標14」という。)
商標の構成:別掲(5)のとおり
登録出願日:平成8年12月17日
設定登録日:平成12年4月28日
商品の区分:第29類
15)登録第4383223号商標(以下「引用商標15」という。)
商標の構成:別掲(5)のとおり
登録出願日:平成8年12月17日
設定登録日:平成12年5月19日
商品の区分:第34類
16)登録第4383603号商標(以下「引用商標16」という。)
商標の構成:別掲(3)のとおり
登録出願日:平成8年7月24日
設定登録日:平成12年5月19日
商品の区分:第25類
17)登録第4383604号商標(以下「引用商標17」という。)
商標の構成:別掲(5)のとおり
登録出願日:平成8年12月17日
設定登録日:平成12年5月19日
商品の区分:第3類
18)登録第4383605号商標(以下「引用商標18」という。)
商標の構成:別掲(5)のとおり
登録出願日:平成8年12月17日
設定登録日:平成12年5月19日
商品の区分:第5類
19)登録第4427475号商標(以下「引用商標19」という。)
商標の構成:別掲(6)のとおり
登録出願日:平成11年12月3日
設定登録日:平成12年10月27日
商品の区分:第26類
20)登録第4622477号商標(以下「引用商標20」という。)
商標の構成:別掲(2)のとおり
登録出願日:平成8年5月16日
設定登録日:平成14年11月22日
商品の区分:第30類
21)登録第4625159号商標(以下「引用商標21」という。)
商標の構成:別掲(5)のとおり
登録出願日:平成8年12月17日
設定登録日:平成14年11月29日
商品の区分:第20類
22)登録第4625160号商標(以下「引用商標22」という。)
商標の構成:別掲(5)のとおり
登録出願日:平成8年12月17日
設定登録日:平成14年11月29日
商品の区分:第21類
23)登録第4871727号商標(以下「引用商標23」という。)
商標の構成:別掲(7)のとおり
登録出願日:平成13年2月2日
設定登録日:平成17年6月17日
商品の区分:第24及び25類
3 当審の判断
本願の指定商品は、上記1のとおり補正された結果、引用商標1ないし10、13、15、16、19、21ないし23に係る指定商品とは類似しないものとなった。
そこで、以下、残余の引用商標11、12、14、17、18及び20と本願商標との類否について検討する。
本願商標は、別掲(A)のとおり、黄色に着色された円形の図形(以下「本件図形」という。)とその下部に書された「Harvey Ball」及び「Designed by Harvey Ball USA 1963」の文字とからなるところ、本件図形部分と上記文字部分とを分離して観察することが不自然であると思われる程に不可分一体的に結合しているものではなく、また、両部分を常に不可分一体のものとしてのみ認識し、把握されるべき格別の事情も見いだし難いものであるから、本件図形部分は、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものというべきである。そして、本件図形は、黄色地の円形の図形の中に、やや縦長の2個の点のみで描かれた目と、両端上がりの弧線により描かれた口とを灰色で表したものであり、全体として人間の笑顔と思しき表情を単純化して表現したものといえる。
他方、引用商標11、12、14、17、18及び20は、別掲(2)、(3)又は(5)のとおり、引用商標11及び12は、円形の図形(以下「引用図形」という。)のみからなり、引用商標14、17及び18は、引用図形とその下部に書された「SMILEY」の文字とからなるものであり、引用商標20は、引用図形とその下部に書された「SMILE & SMILEY」の文字とからなるものである。引用商標14、17、18及び20は、引用図形と上記文字とからなるものではあるが、本願商標と同様に、いずれも、引用図形部分と上記文字部分とを分離して観察することが不自然であると思われる程に不可分一体的に結合しているものではなく、また、両部分を常に不可分一体のものとしてのみ認識し、把握されるべき格別の事情も見いだし難いものであるから、引用図形部分は、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものというべきである。
しかして、引用図形は、円輪郭内にやや縦長の2個の点のみで描かれた目と、両端上がりの弧線により描かれた口とを黒色で表したものであり、全体として人間の笑顔と思しき表情を単純化して表現したものといえる。
そして、本願商標の本件図形と各引用商標の引用図形とは、子細に観察すれば、地色の有無、目の部分の長さ、口の部分の線の太さなどにおいて差異があるものの、その基本的な構成態様は同一であり、図形全体として看者に共通した印象を与えるものというべきであって、時と所を異にして離隔的に観察した場合には、需要者にとってはその差異に気づくことが困難な程の微差にとどまるものであるから、両図形は、外観上互いに相紛れるおそれがあるものと認められる。
してみれば、本願商標と引用商標11、12、14、17、18及び20とは、外観において類似する商標といわなければならない。
また、本願の補正後の指定商品と、引用商標11の全指定商品、引用商標12の指定商品中「飲料用野菜ジュース」、引用商標14の全指定商品、引用商標17の指定商品中「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用漂白剤」、引用商標18の指定商品中「乳糖」及び引用商標20の全指定商品とは、同一又は類似する商品といい得るものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
なお、請求人(出願人)は、本件図形の創作者、著作者が米国人の故ハーベイ・ボール氏であること、そのことが広く一般に認識されていること、創作・著作者を明示した本願商標を各引用商標とは区別して特別に登録すべきであること、各引用商標は、上記本件図形を剽窃したものであって、そもそもこのような各引用商標を登録したことが問題であり、これらにより本願商標を排斥することは、先願主義の過剰な解釈の弊害の現れであること、などを主張する。
しかしながら、請求人(出願人)がいかなる権利を有しているかは明確な主張も立証もないが、仮に、請求人(出願人)が本件図形についての著作権を有しているとしても、そのことと本願商標の登録可否の問題とは直接の関係がなく、また、著作権との抵触については、事後的な救済に委ねられているにすぎず、さらに、本件図形が上記ハーベイ・ボール氏の創作・著作によるものであることが広く認識されており、各引用商標が本件図形を剽窃したものであったとして、各引用商標の登録が無効とされるべき瑕疵を有していたとしても、各引用商標は、登録無効の審判が確定するまでは、有効に存続しているのであり、商標法第4条第1項第11号にいう他人の登録商標に当たることが明らかであるから、結局、請求人(出願人)の主張は、採用することができない。
以上のとおり、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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