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Trademark Appeal Case

商標の称呼・観念の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−19730(T2005−19730/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「鳳寿」の文字を横書きしてなり、第29類「野菜と海草を主原料とする粉末状・顆粒状・錠剤状・液状・カプセル状の加工食品,その他の加工野菜」を指定商品として、平成16年9月21日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原審において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりである。

(1)登録第2005283号商標(以下「引用商標1」という。)は、「宝壽」の文字を横書きしてなり、第32類「加工食料品、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和60年7月5日に登録出願、同62年12月18日に設定登録され、その後、平成10年1月27日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第4671735号商標(以下「引用商標2」という。)は、「豊寿」(「寿」の文字の点が黒丸で表されている。以下同じ。)の文字を横書きしてなり、第29類「タンポポ・ヨモギを主原料とする顆粒状の加工食品,食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,加工果実,冷凍果実,卵,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆」を指定商品として、平成14年5月21日に登録出願され、同15年5月16日に設定登録されたものである。

なお、原審において引用した商願2004−5507号は、本件審理開始時に、いまだ登録されていないため、引用商標から除外して審理を進めた。

3 当審の判断

(1)商標の類否について

一般に、「商標が類似するかどうかは、最終的には、対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきものであり、具体的にその類否判断をするに当たっては、両商標の外観、称呼、観念を観察し、それらが取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべきであって、決して上記3要素の特定の一つの対比のみによってなされるべきものではないが、少なくともその一つが類似している場合には、当該具体的な取引の実情の下では商品の出所の混同を生ずるおそれはないと考えさせる特別の事情が認められる場合を除いて、出所の混同を生ずるおそれがあると認めるのが相当である(最高裁第三小法廷、昭和43年2月27日判決・民集22巻2号399頁参照)。」と解されるところである。

(2)本願商標と引用商標1及び2の類否について

上記(1)を前提に、本願商標と引用商標1及び2についてみるに、本願商標は「鳳寿」の漢字、これに対し引用商標1は「宝壽」及び引用商標2は「豊寿」の各漢字よりなるものであるから、本願商標と引用商標1及び2は、いずれも音読みにて「ホウジュ」の称呼をも生じ、称呼を同じくするものである。

そして、本願商標と引用商標1及び2とは、外観上は上記のとおり異なるものである。

そこで、観念についてみるに、本願商標と引用商標1及び2は、それぞれ漢字二文字で構成されているが、両者は全体としては特定の意味を有する成語とはいえないものである。

しかしながら、本願商標と引用商標1及び2を構成する「鳳」、「寿」、「宝」、「壽」及び「豊」の単語は、それぞれ「鳳凰(聖天子が出ると現れるという、想像上のめでたい鳥)」、「長寿、長壽(長生き。長命)」、「宝船(七福神を乗せた船)」、「豊作(農作物がよく実ること)」等の用語例(「旺文社漢和中辞典」、株式会社旺文社発行)に見られるとおり、それぞれ長命で豊か又はめでたいときに用いられる語かその一部といえるものであって、慶事の際に用いられる語をイメージし、想起させるともいえるものであり、かつ、本願商標と引用商標1及び2とは、漢字二文字という極めて少ない語で構成されている中、旧字体と新字体の差を有するとしても、いずれも「寿」又は「壽」の語を第2文字目に用いているという共通性を有しているものである。

そうすると、本願商標と引用商標1及び2とは、少なくとも称呼において共通しているから、上記(1)のとおり、当該指定商品について商品の出所の混同を生ずるおそれはないと考えさせる特別の事情が存在する場合を除き、出所の混同を生ずるおそれがあるものと認めるべきと解されるところ、原審における意見の内容及び当審における請求の理由を徴するも、何ら特別の事情が存することを見い出せない。

以上を総合して、本願商標と引用商標1及び2とを全体的に考察すると、両商標は、外観において異なるものであるとしても、「ホウジュ」の称呼を同一とするものであり、観念については、共に全体としては特定の意味を有する成語とはいえないものの、慶事の際に用いられる語をイメージし、想起させるともいえるものであること上記のとおりであり、かつ、漢字二文字で構成されている中、いずれも「寿」又は「壽」の語を第2文字目に用いているという共通性を有していることも相俟って、本願商標と引用商標1及び2は、誤認混同する類似の商標といわざるを得ない。

さらに、本願商標に係る指定商品「野菜と海草を主原料とする粉末状・顆粒状・錠剤状・液状・カプセル状の加工食品,その他の加工野菜」は、引用商標1に係る指定商品中「加工食料品」、及び引用商標2に係る指定商品中「タンポポ・ヨモギを主原料とする顆粒状の加工食品,加工果実」と同一又は類似の商品と認められる。

なお、請求人(出願人)は、「引用商標1及び2が、併存登録されていることは、本願商標とこれら商標が称呼において同一であるとしても、本件のように外観及び観念において著しく相違する場合には、全体として別異の商標と見ることができる」旨及び、判決例、審決例を挙げて「これらを考慮すると、本願商標と引用商標1及び2が併存登録されて然るべきことが明らかになった」旨主張しているけれども、本願商標と引用商標1及び2の類否については、上記(2)のとおりであり、また、本願商標の商標法第4条第1項第11号に該当するか否かは、本件における引用商標との類否判断によって決するべきものであって、対比される商標の具体的な構成等を別異にする他の判決例や審決例が、上記(2)の判断を左右するものではないと解されるから、請求人の上記主張は採用することができない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、これを取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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