Trademark Appeal Case
氏姓「AMINO」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−12957(T2005−12957/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、標準文字で「AMINO」の欧文字を横書きしてなり、第9類「コンピュータハードウェア及びソフトウェアその他の電子応用機械器具及びその部品」、第38類「音声・画像の伝送交換」並びに第42類「音声録音及び画像録画に使用されるコンピュータハードウェア及びソフトウェアの設計・作成又は保守に関するコンサルティング」を指定商品及び指定役務として、平成16年5月21日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、ありふれた氏姓の一つ『網野』をローマ字表記したものとしか認識し得ない『AMINO』の文字を標準文字で表してなるにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり、「AMINO」の文字よりなるところ、日常の商取引において氏を表す場合に、必ずしも漢字のみに限らずローマ字で表示する場合も少なくないところであり、該「AMINO」の文字は、標準文字で表されているものであるから、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、ありふれた氏である「網野」をローマ字で表したものと容易に理解、認識するというのが相当である。
これに対し、請求人は、「網野」の氏は、ありふれたものでないと主張する。
しかしながら、「網野」の氏は、例えば、請求人の提出に係る甲第2号証(インターネット情報「日本の苗字七千傑」)によれば、人口約5600人で全国第2507位であることが記載されている。また、佐久間英「日本人の姓」(六藝書房発行)によれば、人口約8000人で全国第1623位であること、そして、NTT東日本発行の「50音別個人名ハローページ 東京都23区全区版上巻」(掲載情報:2000.11.10)によれば、「網野」姓の同誌掲載者が106名に及ぶことがそれぞれ記載されている。これらの事情を考慮すれば、「網野」の氏姓は、商標法第3条第1項第4号にいう「ありふれた氏」というのが相当である。
また、請求人は、近時の健康ブームを勘案すれば、「AMINO」といえば、タンパク質の構成単位の一つである「アミノ酸」を意味すると考えるのが一般的である旨主張する。
確かに、必ずしもこの点を否定するものではない。しかしながら、本願指定商品及び指定役務は、上記1のとおり、コンピュータ等電子応用機械器具に係る商品及び役務であるから、本願商標をその指定商品及び役務に使用した場合に、これに接する取引者、需要者が単に「アミノ酸」のみを想起するとはいい得ず、ありふれた氏である「網野」を想起する場合があることは決して少なくないとみるのが相当である。
さらに、請求人は、過去の審決において、「アミノ」の片仮名文字よりなる商標が商品の品質表示として拒絶されている旨主張し、甲第4号証(昭和43年審判第6115号審決)を提出しているが、同審決は、正に、「アミノ」の文字は、ありふれた氏姓である「網野」に通じるものであるとして、商標法第3条第1項第4号を適用した審決であるから、請求人の主張は採用できない。
以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第4号に該当するとした原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論の通り審決する。
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