結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2006−30770(T2006−30770/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4645407号商標(以下「本件商標」という。)は、「lowes」の文字を横書きしてなり、平成14年1月24日に登録出願、第35類「インターネットウェブサイトにおけるショッピングモールを介した商品の広告,インターネットウェブサイトにおけるショッピングモールを介した商品の売買契約の媒介,インターネットその他の通信ネットワークを利用した商品の販売に関する情報の提供,雑誌・新聞に掲載された広告に関する情報の提供,その他の広告に関する情報の提供,広告,トレーディングスタンプの発行,経営の診断及び指導,市場調査,商品の売上又は売上ランキング情報の提供,その他の商品の販売に関する情報の提供,景気動向の分析,ホテルの事業の管理,財務書類の作成,職業のあっせん,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,新聞の予約購読の取次ぎ,書類の複製,複写機の提供,速記,筆耕,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,文書又は磁気テープのファイリング,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与,タイムレコーダーの貸与,商品の見本市又は展示会の企画・運営又は開催,広告用ビデオの制作」及び第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,前払式証票の発行,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,その他の有価証券に関する情報の提供,商品市場における先物取引の受託,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,保険情報の提供,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,企業の信用に関する調査,慈善のための募金,金融に関する調査・分析又は予想,金融に関する情報の提供,紙幣・硬貨計算機の貸与,現金支払機・現金自動預け払い機の貸与,クレジットカードの発行の取次ぎ,クレジットカード利用者に代わってする支払代金の清算,金銭信託・その他の投資信託に関する情報の提供,有価証券に係る投資に関する助言,その他の投資に関する指導又は助言」を指定役務として、平成15年2月21日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を「本件商標は、過去3年間日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定役務について使用された事実を発見できないから、その登録は、商標法第50条の規定により取り消されるべきものである。」旨述べ、本件商標の商標登録原簿及び商標公報を提出した。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第13号証を提出した。
商標権者は、乙第1号証ないし乙第9号証に示す登録商標を有していたが、登録異議の申立てによりいずれも取り消された。いずれのケースでも特許庁が“審査ミス”を犯し、商標登録料納付という名目で金銭を詐取した疑いもあることを商標権者は意見書の証拠で示した。しかし、いずれの審決でも特許庁はミスを明確に認めておらず、異議申し立て制度の趣旨の説明のみで小学生以下の審査・事務処理がどのように特許庁内部で行われたのか説明がなされていない。また、「違反して登録した」(乙第12、13号証)という判断について、違反して登録査定を出したのはどこの機関だったのかという疑問も生じる。
このような特許庁のずさんな審査によって商標登録された商標は、ロゴ等で使用したくても商標権者が使用できない。新たな商標をビジネスで使用するということは、民間では一種の設備投資に当たる。使用したいブランドがあり、特許庁の審査によって登録査定が出ても、特許庁の審査がずさんで不当な理由により将来取り消される可能性があれば商標使用(設備投資)ができないということになる。民間においては1つのブランドの広報に億単位の費用がかかるケースもある。
本件商標は、一部異議・一部無効の2度にわたり申し立てがされた。商標使用を開始(設備投資)しようにも特許庁の気まぐれな判断により本件商標が取り消しになった場合の損害・リスクを考えるなら使用すること自体不可能であった。
(1)商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品若しくは指定役務について当該商標を使用していることを証明し、又は使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その指定商品若しくは指定役務に係る商標登録の取消しを免れないところである。
しかるところ、被請求人は、本件商標を本件請求に係る指定役務について使用していたことを何ら証明していない。
そして、被請求人は、本件商標を使用していないことについて、特許庁における審査、審理を非難した上で、本件商標は、その登録後、登録異議の申立て及び登録無効審判の請求がされ、その登録が取り消されたり、無効となった場合の損害を考えると、使用することは不可能であった旨を主張する。
しかし、登録異議の申立て制度を設けた趣旨は、商標登録に対する信頼を高めるという公益的な目的を達成するために、登録異議の申立てがあった場合に、特許庁が自ら登録処分の適否を審理し、瑕疵ある場合にはその是正を図ることにあるのであるから、審理をした結果、登録が取り消される場合があることは法の予定するところであり、また、登録無効審判制度は、本来商標登録されるべきでなかった場合又は登録後の事由により登録の存続を認めるべきでない場合に、商標権者に登録商標を使用する権利を専有させることは、商標の保護利用を図ることにより産業の発達に寄与するという法の趣旨、目的に反することになるので、請求によりこれを無効とすることを認めた制度であるから、登録商標に無効の理由が存在すれば、当然のこととしてその商標登録は無効とされるものである。
したがって、上記法制度の趣旨からみれば、ある商標が登録されるに至ったとしても、これに対する登録異議の申立て、あるいは登録無効審判の請求がされることは、当該登録商標の商標権者としては常に念頭に置かなければならないことであり、その審理がされた結果、商標登録が取り消されたり、無効となる場合があることは、前記のとおり、法の予定するところである。そして、特許庁の判断に不服があるときは、不利益を被った当事者には、東京高等裁判所に取消決定の取消又は審決取消の訴えを提起する道が開かれているところである(なお、職権による調査によれば、被請求人は、乙第1号証ないし乙第9号証及び乙第12号証(乙第13号証は乙第12号証と同一のもの)に示した登録商標に対する登録異議の申立てにおいてした異議決定に対し、東京高等裁判所に取消決定の取消しを求める訴えを提起することなく、これを承服したことが認められる。)。
一方、商標法第50条第2項ただし書きの登録商標の使用をしていないことについての正当な理由としては、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者が、その商標の使用をする予定の商品の生産の準備中に天災地変等によって、工場等が損壊した結果、その使用ができなかったような場合、許認可手続の遅延その他の公権力の発動による場合、時限立法によって一定期間(3年以上)その商標の使用が禁止されたような場合等その責めに帰すことのできない事やむを得ない事情があり、不使用商標を理由に当該登録商標を取り消すことが社会通念上酷である場合をいうものと解すべきであるところ、上記被請求人の主張する理由により、被請求人が本件商標を使用することが不可能であったという事情が本件商標の不使用についての「正当な理由」に当たらないことは、不使用取消審判制度をはじめ、登録異議の申立て制度や登録無効審判制度、ひいては商標法の目的からみても明らかである。
(2)以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録(平成18年7月12日)前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが請求に係る指定役務について、登録商標の使用をしていたことを証明したということはできないし、また、商標権者等が本件商標を請求に係る指定役務に使用していないことについて、商標法第50条第2項ただし書きにいう「正当な理由」があるということもできない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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