結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2006−30703(T2006−30703/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4434791号商標(以下「本件商標」という。)は、「MAX」及び「マックス」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成11年6月2日に登録出願、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,ガス漏れ警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,磁心,抵抗線,電極,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,計算尺,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接機,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム」を指定商品として、平成12年11月24日に設定登録されたものである。
請求人は、結論と同旨の審決を求め、その理由を次のように述べている。
本件商標は、その指定商品中「事故防護用手袋」について、過去3年において使用された事実がない。
したがって、本件商標の指定商品中「事故防護用手袋」についての商標権は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきである。
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第10号証(枝番を含む。)を提出した。
本件審判は、これから使用することが予定され、現在使用されていないことについて正当な理由がある。
(1)過去の事実関係について
被請求人は、10年ほど前から、自社ブランドを広く浸透させる目的で、現場周辺の商品に自社のロゴマークを入れたもの(軍手、ビニール手提げ、タオル、キャップ、Tシャツ等)をユーザー等に配布しており、実際このような商品が存在したことは、乙第1号証の請求書、同第2号証の実物写真、同第3号証の1及び2の2004年と2005年の被請求人のコンクリートツールの総合カタログに掲載されていることからも明らかである。
(2)現在の使用状況について
配布した商品の評判が良く、取引先からも上記商品の商品化の要望があり、新製品開発計画において、被請求人の販売ルートを活用し、ロゴマーク入り商品を販売しようという計画が発表された。
上記製品開発計画は具体化に向け動いており(乙第4号証)、例えば、商品化の実現可能性の高い商品の検討をする際の参考とするため、事故防護用手袋を含め、周辺アクセサリー及び拡張品に向けてアンケートを実施した(乙第5ないし第7号証)。
その結果、事故防護用手袋については、現場周辺商品として需要があると認められたことから、具体的に2006年5月9日には、グローブメーカーであるミタニコーポレーション株式会社と打ち合わせをし、同社から提案があった(乙第8号証)。
さらに、被請求人も社内で「新ロゴマーク商品」のミーティングをしており、乙第9及び第10号証がそのときの提案である。
このように、現在、事故防護用手袋についての商標は使用していないが、それは商品化のための検討をしている最中だからであり、使用していないことに正当な理由がある。事故防護用手袋の商品化に向けたプロジェクトは具体的かつ着実に進行している。もちろん、これらの手袋に本件商標が使用されることは当然である。
以上述べたとおり、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に指定商品「事故防護用手袋」について使用しなかったことにつき、商標法第50条第2項ただし書きにいう「正当な理由」 があるので、本件審判の請求は成り立たない。
しかるところ、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に、取消請求に係る指定商品について本件商標の使用をしたことの証明を何ら提出していない。
しかし、被請求人は、本件商標の使用をしていなかったことについて、正当な理由があると主張しているので、以下、この点について検討する。
(1)過去の事実関係について
平成14年12月11日付けの請求書(乙第1号証)によれば、被請求人の名古屋支店が株式会社松坂屋から、本件商標と社会通念上同一といい得る「MAX」のロゴ入り軍手(乙第2号証)を4つ購入していることが認められる。
そして、2004年7月及び2005年10月の日付が入っている被請求人のコンクリートツールの総合カタログには、上記軍手と同じものと思われる軍手が商品ハンマドリルの商品説明写真の中で使用されていることが認められる(乙第3号証の1及び2)。
しかして、上記と被請求人の主張とによれば、本件審判請求の予告登録日前3年以上前に、建築工事や建具の製作工場等で使用される空気圧工具の製造販売を事業の1つの柱とする被請求人が、自社ブランドを広く浸透させる目的で自社のロゴマークを入れた軍手を配布していたということを、推認させるに止まるものである。
また、被請求人のコンクリートツールの総合カタログに掲載されている写真は、空気圧工具の製造販売をする被請求人が、商品である工具の商品説明のためのに掲載したものであり、軍手に係るものとして掲載したものではない。
(2)被請求人における事業と計画等について
平成18年8月4日付けのFAX連絡票(乙第4号証)によれば、「件名」として、「軍手の件」とあり、下記には、「新ロゴマーク商品については、昨年11月から検討しておりました。実際、どの商品にするかという検討について・・・。軍手やグローブが上がってきたのは、4月くらいでした。・・・KMG(機工品マーケティンググループ)としては、軍手やグローブを販売していきたい方向で考えております・・・」との記載が認められる。
そして、その連絡票の添付資料とされる2006年4月6日付けのアンケート実施依頼の連絡表(乙第5号証)には、「【背景と狙い】」として、「・・新たな商材の探索。・・・商品展開によるブランド露出とイメージを高める。(新マーク検討)」と記載されている。
また、アンケート調査表、提案書及び議事録(メモ)(乙第6ないし第10号証)には、「軍手」、「グローブ」又「手袋」の文字が散見される。
しかして、上記と被請求人の主張とによれば、本件審判請求の登録前3年以内にあたる時期に、建築工事や建具の製作工場等で使用される空気圧工具の製造販売を事業の1つの柱とする被請求人が、新製品開発とブランドイメージの拡大を図る計画の一環として、アンケート調査を行い、社内ミーティングにおいて、商品化の具体的な検討を行っており、商品化される商品に本件商標の使用をする意思があったということを、せいぜい推認させるに止まるものである。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、結論掲記の指定商品について、その登録を取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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