Trademark Appeal Case
記述的結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−618(T2005−618/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」を指定商品として、平成16年1月9日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4165992号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成9年1月22日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同10年7月10日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、上段に「スフレパウダーアイズ」の片仮名文字を、下段に「Soufflepowder eyes」の欧文字を書してなるものであるところ、その構成自体に照らして、上段の片仮名文字部分は、下段の欧文字部分を表音表記したものであって、「スフレ」が「Souffle」に、「パウダー」が「powder」に、「アイズ」が「eyes」にそれぞれ対応するものであると容易に理解することができるものである。
そして、本願商標を構成する「Souffle」(スフレ)は、「Souffle」の末尾「e」の文字にアクサンテギュが付されてはいないものの、その表音が「スフレ」であることからして、「泡立てた卵白と他の材料を混ぜ合わせ、型に入れてオーブンで焼いてふんわりとふくらませた菓子・料理。」(広辞苑第5版)を意味する仏語として理解されるというのが相当である。また、本願商標を構成する「powder」(パウダー)及び「eyes」(アイズ)は、前者が「粉。粉末。」等を、後者が「目。目もと。」等を意味する平易な英語である。そうすると、本願商標は、その構成文字全体からは一体のまとまった観念が生ずるものとはいい難く、これを常に一体不可分のものとして把握しなければならないとする格別の事由も認められないものである。
ところで、化粧品を取り扱う業界では、「powder」「パウダー」及び「eye(s)」「アイ(ズ)」といった語は、商品がパウダータイプ(粉末状)の化粧品であることや、目もと用の化粧品であることを表示するものとして使用されていることは周知の事実であって、これらの語は、商品の品質や用途を表す表示に過ぎないと理解されるのが一般であるから、自他商品の識別力は極めて弱いということができる。このことは、以下の使用例からも裏付けられる。
ア 2004年9月7日付けの日経流通新聞MJには、「日本人の肌色に溶け込む、エキップ(新製品)」の見出しの下に、「日本人の肌色に溶け込む色合いのパウダータイプのアイシャドー『SUQQU(スック)パウダーアイシャドウ』。秋冬限定の新色8種類。」との記載がある。
イ 2005年4月26日付けの日本経済新聞には、「アイカラーでツヤと輝き――コーセー(ニューフェース)」の見出しの下に、「コーセー(・・・)の目元にツヤと輝きを与える液状のアイカラー『ヴィセ ダブルモード アイズ』・・・目の際にはツヤを出す『微粒子パウダー』配合のものを、まゆ毛の下部には輝きを与える『クリスタルクラッシュパール』配合のものを塗る。」との記載がある。
ウ 「化粧品・コスメ(BIGLOBEキレイ)」と題するウェブページ(http://kirei.biglobe.ne.jp/cgi-bin/cosme/detail.cgi?goods_cd=21897&select=&item=&object=&price=&type=&brand=RMK)には、「製品名 RMK メタリック パウダーアイズ」及び「眩いほどの光と色で、存在感あるゴージャスな目元をつくる、パウダータイプのアイカラー。」との記載がある。
エ 「Yahoo!ビューティー −コスメ/クチコミ検索−ピエヌ/イリデッセントパウダーアイズ」と題するウェブページ(http://cosme.beauty.yahoo.co.jp/bin/search?type=detail&idx0=4504&idx3=13&cosme=sbrand)には、「商品名 イリデッセントパウダーアイズ」、「メーカー名 資生堂」及び「ソフトなルースパウダータイプのアイシャドー。」との記載がある。
オ 「クオレ フィアシブ アイカラーパウダーN−Yahoo!ショッピング」と題するウェブページ(http://store.yahoo.co.jp/cosme2000/a5afa5aaa524.html)には、「クオレ フィアシブ アイカラーパウダーN」及び「超微粒子の粉状アイカラー。」との記載がある。
そうとすれば、本願商標をその指定商品中「目もと用の化粧品」に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、通常、本願商標中の「powder」、「パウダー」及び「eyes」、「アイズ」の各文字部分については、その商品の品質、用途を表示したものとして理解し、構成前半にある「Souffle」及び「スフレ」の文字部分を自他商品の識別機能を果たす要部として認識するものといえるから、この部分をもって取引に当たる場合も決して少なくないものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、その構成中の「Souffle」及び「スフレ」の文字部分に相応して、「スフレ」の称呼及び「泡立てた卵白と他の材料を混ぜ合わせ、型に入れてオーブンで焼いてふんわりとふくらませた菓子・料理。」の観念をも生ずるものといえる。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、上段に「スフレ」の片仮名文字を、下段に「SOUFFLE」(「E」の文字には、アクサンテギュが付されている。以下同じ。)の欧文字を書してなるものであるところ、その構成自体に照らして、上段の片仮名文字部分は、下段の欧文字部分を表音表記したものであって、「SOUFFLE」(スフレ)は、「泡立てた卵白と他の材料を混ぜ合わせ、型に入れてオーブンで焼いてふんわりとふくらませた菓子・料理。」を意味する仏語として理解されるものである。
してみれば、引用商標は、その構成文字に相応して、「スフレ」の称呼及び「泡立てた卵白と他の材料を混ぜ合わせ、型に入れてオーブンで焼いてふんわりとふくらませた菓子・料理。」の観念を生ずるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
前記(1)及び(2)によれば、本願商標と引用商標は、「スフレ」の称呼及び「泡立てた卵白と他の材料を混ぜ合わせ、型に入れてオーブンで焼いてふんわりとふくらませた菓子・料理。」の観念を共通にするものであり、また、外観についても、本願商標の要部である「Souffle」及び「スフレ」の文字部分と比較すると、欧文字部分における大文字と小文字の違い、アクサンテギュの有無という点を除けば、各綴り字を共通にするものであるから、相当程度近似した印象を与えるものである。
以上のことを総合して全体的に考察すると、本願商標と引用商標とは、互いに類似するものであるといわざるを得ない。そして、本願商標の指定商品は、いずれも引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。
(4)請求に主張について
請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標の登録適格性を主張するが、商標の類否判断は、比較する両商標について個別具体的になすべき性質のものであり、過去の登録例の判断に拘束されることなく類否の判断を検討されるべきものであるから、この点に関する請求人の主張は採用できない。
(5)結語
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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