結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2006−89071(T2006−89071/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
1.本件商標
本件登録第4858420号商標(以下「本件商標」という。)は、平成16年5月26日に登録出願され、「消臭卵」の文字を標準文字で書してなり、第3類「身体用消臭剤,消臭効果を有する香料類」及び第5類「消臭剤(工業用のもの及び身体用のものを除く。)」を指定商品として、同17年4月22日に設定登録されたものである。
2.請求人の引用商標
請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第2192418号商標(以下「引用商標」という。)は、昭和62年5月26日に登録出願され、「タマゴ」の片仮名文字と「TAMAGO」の欧文字を上下2段に横書きしてなり、第4類「せつけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、平成1年11月28日に設定登録され、その後、商標登録の一部取消し審判により、同15年5月30日に指定商品中「香料類」についてはその登録を取り消すべき旨の審決がされ、同年8月13日にその確定登録がされたものである。
3.請求人の主張
請求人は、本件商標は、「第3類 身体用消臭剤」についての登録を無効とする。審判の費用は被請求人に負担とする。」との審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第7号証を提出した。
(1)申立の根拠
本件商標は、引用商標と類似するものであり、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第46条第1項第1号によって無効にされるべきものである。
(2)本件商標を無効とすべき理由
(本件商標と引用商標との類否)
(ア)本件商標は前記構成のとおりであるから、その構成文字に照応して、「ショーシューラン」「ショーシュータマゴ」「タマゴ」「ラン」の称呼が生ずることは明らかである。
なお、本件商標の構成中「消臭」の文字(語)は、これを指定商品との関係においてみた場合、その商品の品質・効果を表示し自他商品識別機能を果さないものと認識され、理解されているところより「消臭」の文字を省略して後半部の「卵」の文字に照応した称呼「タマゴ」「ラン」をもって取引きに資せられるものである。
他方、引用商標は前記構成のとおりであるから、その構成文字に照応して、「タマゴ」の称呼が生じるものである。
してみれば、本件商標と引用商標は、共に「タマゴ」の称呼を生ずることは明らかであるから、称呼において類似の商標である。
(イ)また、本件商標は前記構成のとおりであるから、構成文字に照応して、「消臭卵」の観念が生ずることは明らかである。
なお、本件商標の構成中「消臭」の文字(語)は、これを指定商品との関係においてみた場合、その商品の品質・効果を表示し自他商品識別機能を果さないものと認識され、理解されているところより「消臭」の文字を省略して後半部の「卵」の文字に照応した観念「卵」をもって取引に資せられる。
他方、引用商標は前記構成のとおりであるから、構成文字に照応して、「卵」の観念が生ずるものである。
してみれば、本件商標と引用商標は、共に「卵」の観念を生ずることは明らかであり、観念においても類似の商標である。
また、本件商標の指定商品中、第3類「身体用消臭剤」と引用商標の指定商品中「化粧品」は、同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。
(ウ)商標審査基準の意義
商標登録出願に係る商標の登録査定又は商標登録出願の拒絶査定等に関してその査定、決定は審査官が個々に独立して行うが、審査実務上、審査官の間における商標法の解釈・運用の不統一を避け、公正な査定を確保する必要がある。また、大量の出願を迅速、適格に処理する点からも統一的な基準の設定が要請される。このような観点から特許庁では審査基準を定めている。
出願人及び権利者の側においては、特許庁の商標法の解釈・運用をあらかじめ知ることができ、出願の成否の予測をすることが可能となるので、適正な出願その他の手続を期待できる。
しかしながら、本件商標と引用商標の類否および審査例のように、
・商願2002一110939商標「セボン\消臭タマゴ」は引用商標「タマゴ/TAMAGO」と類似するとの拒絶理由通知書により、類似する指定商品を削除して登録査定された。
・本件商標(商願2004一53154)「消臭卵」は引用商標「タマゴ/TAMAGO」と類似するとの拒絶理由通知書もなく登録査定された。
・商順2005一055336商標「たまご」は本件商標「消臭卵」と類 似するとの拒絶理由通知書を受けた。
わずか3年程度の間に、審査官の判断に不統一が生ずるようであれば、審査官の恣意行為を排除するために設けられた審査基準は有名無実なものとなり、審査基準の公表は、出願人及び権利者を徒に惑わせるに過ぎない。
(エ)審判請求の利益
請求人は、甲第6号証の商標登録願(商願2005一055336)の写しから明らかなように、平仮名文字で構成された標準文字「たまご」の商標を、商品区分第3類に属する全商品を指定商品として、平成17年6月20日に商標登録出願したところ、甲第7号証の拒絶理由通知書の写しから明らかような、本件商標を引用商標とする平成18年3月31日付(発送日)の拒絶理由通知書を受けた。
したがって、請求人は、本件商標を無効にする本件審判の請求について利益を有するものである。
(オ)むすび
以上のとおり、本件商標は引用商標と類似のものであり、また、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により無効とすべきものである。
4.被請求人の主張
被請求人は、何ら答弁していない。
5.当審の判断
本件商標は、前記したとおり「消臭卵」の文字を標準文字で書してなるところ、構成各文字は僅か3文字にて、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔をもって、外観上まとまりよく一体的に表現されていて、しかも、全体をもって称呼してもよどみなく一連に称呼できるものである。そして、たとえ、構成中の「消臭」の文字が指定商品の品質、効果と関連する語であるとしても、かかる簡潔な構成にあっては、これを単に「タマゴ」又は「ラン」(卵)印の商標として把握・認識されるとみるのはいかにも不自然といわざるを得ないものである。むしろ、本件商標は、構成全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが自然である。
そうすると、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「ショウシュウラン」又は「ショウシュウタマゴ」とのみ称呼される一種の造語よりなるものと判断するのが相当である。
これに対し、引用商標は、前記のとおりであるから、その構成文字に相応して「タマゴ」の称呼及び「卵」の観念を生ずるものである。
しかして、本件商標より生ずる「ショウシュウラン」又は「ショウシュウタマゴ」の称呼と引用商標より生ずる「タマゴ」の称呼とを比較すると、両称呼は、構成する音が全く相違するか、又は前半部において「ショウシュウ」の有無という顕著な差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼しても、称呼上、相紛れるおそれはないものである。
また、本件商標と引用商標は、それぞれ前記の構成よりなるものであるから、外観上、十分に区別し得る差異を有するものであり、さらに、本件商標は、前記のとおり、造語よりなるものであるから、引用商標と観念について比較し得ないものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点からしても、非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、指定商品中、請求に係る商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでないから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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