Trademark Appeal Case
地名商標の産地表示性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−65062(T2004−65062/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「MONTMARTRE」の欧文字よりなり、第12類「Motor vehicles and parts thereof(included in this class).」及び第28類「Model vehicles.」を指定商品として、2002(平成14)年7月11日Germanyにおいてした商標登録に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年12月19日を国際登録の日とするものである。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、フランス国の著名な観光地を表す「MONTMARTRE」の欧文字よりなるものであるから、本願商標をその指定商品に使用する場合には、単にその商品の産地を表示したにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
本願商標は、「MONTMARTRE」の欧文字からなるところ、これは、日本において良く知られている、フランス中北部、パリ18区にあるモンマルトルの丘(標高129メートル)を中心とする盛り場「モンマルトル」を表してなるものというべきである。
そうとすれば、本願商標は、商品の産地を普通に用いられる方法で表示する商標のみからなる商標であるから、これをその指定商品に使用しても、取引者、需要者は、「モンマルトル」を産地とする商品であると、認識、把握するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を有する商標としては認識しないものというべきである。
(2)請求人の主張
請求人は、「『MONTMARTRE』(モンマルトル)は、本願に係る指定商品を製造、販売する土地としては著名ではない。」旨主張している。
しかしながら、著名な観光地において土産物の一つとして「おもちゃ」が製造、販売されていることは、顕著な事実であるから、著名な観光地である「MONTMARTRE」(モンマルトル)においても「Model vehicles.」(乗物の模型おもちゃ)が生産、販売されているという事実があると推認し得るものである。
また、仮に、「MONTMARTRE」(モンマルトル)において、本願商標に係る指定商品が現実に生産、販売されていないとしても、「商標法3条1項3号にいう『商品の産地又は販売地を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標』に該当するというためには、当該指定商品が当該商標の表示する土地において現実に生産され又は販売されていることを要せず、需要者又は取引者によって、当該指定商品が当該商標の表示する土地において生産され又は販売されているであろうと一般に認識されることをもって足りると解すべき(最高裁判所昭和60年行(ツ)第68号判決参照、昭和61年1月23日言渡)」である。
さらに、請求人は、過去の登録された事例を挙げて、本件商標も同様に扱われるべきである旨主張しているが、商標の類否の判断は、各商標につき個別に判断されるべき性質のものであるから、商標権者が主張するような事例があるというだけでは、本件商標と引用商標との類否の判断を左右することにはならず、先の認定を覆すに足りない。
加えて、請求人は、「玩具を取り扱う業界においては、国名での表示が産地、販売地を表すものとして取引上普通に用いられているのであって、地域名が、産地、販売地を表すものとして取引上普通に用いられている事実はない。」旨主張している。
しかしながら、その主張を証するために提出された証拠は、「Made in China」の一事例(甲第11号証)のみであるから、その主張を認め得る証拠としては不十分であるばかりでなく、仮に、請求人の主張する事実があったとしても、一般の取引者、需要者が、そのような事実を知っているとは、到底いい難いものである。
してみれば、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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