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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−65068(T2004−65068/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,後掲(1)のとおり「AXE 24−7」の文字よりなり,第3類「Soaps;perfumery,essential oils,cosmetics;eau de Cologne,toilet water,perfumed body sprays;cosmetic oils,creams and lotions for the skin;shaving soap,shaving gel,pre−shave and after−shave lotions;talcum powder for toilet use;toiletries including toiletries for bath and shower;hair lotions;dentifrices;non−medicated mouthwashes;deodorants for personal use;antiperspirants for personal use.」を指定商品として,2003年2月7日にBeneluxにおいてした商標登録出願に基づいて,パリ条約第4条による優先権を主張し,2003年(平成15年)7月17日を国際登録の日とするものである。

2 原査定の引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして引用した登録第2116408号商標(以下「引用商標1」という。)は,「ACS」と「アックス」の文字を上下二段に横書きしてなり,昭和61年7月8日登録出願,第4類「せつけん類,歯みがき,化粧品,香料類」を指定商品として,平成元年2月21日に設定登録され,同11年2月23日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。

同じく,登録第3230901号商標(以下「引用商標2」という。)は,「ACS」の文字を横書きしてなり,平成6年3月10日登録出願,第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として,同8年11月29日に設定登録されたものである。

同じく,登録第2295750号商標(以下「引用商標3」という。)は,後掲(2)のとおり図案化された「ax」の文字を書してなり,昭和63年4月26日登録出願,第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成3年1月31日に設定登録され,その後,同13年5月15日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。そして,その指定商品は,平成14年6月26日に指定商品の書換登録がなされた結果,第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」となっているものである。

以下,これらを総称する場合には,「引用各商標」という。

3 当審の判断

本願商標は,前記1のとおり「AXE 24−7」の文字を書してなるところ,これを構成する前半の「AXE」の欧文字と,同後半の「24−7」の数字部分とは,一文字程度の間隔が空いていて視覚上分離して看取し得るものである。また,前半の,「AXE」の部分は,「斧(おの)」の意味を有する英語であるのに対し(株式会社三省堂「コンサイス英和辞典第13版」等参照),同後半の「24−7」の文字部分は,数字であり,商品の品番,型式を表すための記号・符号として,取引上,普通に使用されているものである。そして,本願商標は,構成全体として特定の観念をもって親しまれた一体不可分の熟語等を表すものともいえないから,常に一体のものとして把握されるとみるべき特段の事情があるとは認められないものである。

してみると,簡易迅速を尊ぶ商取引の実際にあって,本願商標は,前半部の「AXE」の部分を捉えて取引に資される場合も決して少なくないものといえるから,本願商標をその指定商品について使用した場合,これに接する取引者,需要者は,前半の「AXE」の文字部分に着目し,該文字をもって取引に資する場合も決して少なくないとみるのが取引の経験則に照らし相当である。

そうとすれば,本願商標は,その構成文字全体に相応して生ずる一連の称呼のほか,前半の「AXE」の文字に相応する称呼も生ずるものといわなければならず,当該「AXE」の文字よりは,我が国において最も親しまれた外国語である英語読み風に「アクス」ないし「アックス」の称呼を生ずるものである。

他方,引用商標1は,前記2のとおり「ACS」と「アックス」の文字を上下二段に横書きしてなるものであり,その構成文字に相応して,「アックス」の称呼を生ずるものであり,また,引用商標2は,「ACS」の文字を横書きしてなるものであるから,その構成文字に相応して,「エイシイエス」の称呼のほかに,英語読み風に「アクス」の称呼をも生ずるものであり,さらに,引用商標3は,後掲に示したとおり「ax」の文字を図案化して表したものと認められるから,同様に「アクス」ないし「アックス」の称呼をも生ずるものである。

また,引用商標3を構成する「ax」は,本願商標を構成する「AXE」の欧文字部分と同様,「斧(おの)」の意味を有する高校学習程度の英語であり(株式会社三省堂「コンサイス英和辞典第13版」等参照),本願商標及び引用商標3は,いずれも「斧(おの)」の観念を生ずるものというべきある。

してみれば,本願商標と引用各商標とは,「アクス」又は「アックス」の称呼を共通にする場合があり,また,本願商標と引用商標3とは、「斧(おの)」の観念をも共通にするものであるから,外観が相違するとしても,互いに紛れやすく,その出所について混同を生ずるおそれのある類似する商標というべきであり,かつ,本願商標の指定商品は,引用各商標の指定商品と同一又は類似する商品を含むものである。

したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するといわざるを得ないから,この理由をもって本願を拒絶した原査定は妥当であって,取り消すべき限りでない。

なお,請求人は,本願商標中「AXE」の文字部分は「アクス」の称呼のみを生ずるのに対して,引用各商標は「アックス」の称呼が生じ,両称呼は極めて短い音構成上,明確に区別できるから,両商標は類似しない旨主張するところがある。しかし,「アクス」と「アックス」の両称呼の差異は,「ア」に続く促音があるかどうかであり,該差異音は,中間部に位置するばかりでなく,前者「ア」に吸収されやすい比較的弱い音といえるから,必ずしも明確には発音され難いものである。したがって,両商標をそれぞれ称呼する場合には,その語調語感が近似し,かれこれ聞き誤るおそれがあるものというべきであるから,この主張は採用することができない。

また,請求人は,「本願商標と要部において同一である商標」が登録された事例等を挙げて,本願商標と引用各商標とは類似しない旨主張しているが,登録出願に係る商標と引用された商標との類否判断は,両商標について個別具体的に行えば足り,過去の登録例の判断に拘束されることなく検討されるべきものであり,本願商標については,前記のとおり判断するのが相当であるから,この主張も採用することはできない。

よって,結論のとおり審決する。

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