Trademark Appeal Case
SIGNATURE商標の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−65094(T2004−65094/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、後掲(1)のとおり「DB Signature」の文字よりなり、第14類「Precious metal and their alloys and goods in precious metals or coated therewith not included in other classes;jewellery and imitation jewellery,gemstones;precious stones;semi−precious stones;diamonds;watches,clocks;horological and chronometric instruments;parts and fittings for all aforesaid goods.」を指定商品として、2002年11月5日にUnited Kingdomにおいてした商標登録出願に基づいて、パリ条約第4条による優先権を主張し、2003年(平成15年)5月2日を国際登録の日とするものである。
2 原査定の引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして引用した登録第971212号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SIGNATURE」の文字を書してなり、昭和45年6月16日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同47年7月10日に設定登録され、その後、同58年1月27日、平成6年4月27日及び同14年7月23日の3回にわたって、商標権存続期間の更新登録がなされたものである。そして、その指定商品は、平成14年12月11日に指定商品の書換登録がなされた結果、第6類「金属製彫刻」、第9類「映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」、第16類「印刷物,書画,写真,写真立て」、第19類「石製彫刻,コンクリート製彫刻,大理石製彫刻」及び第20類「額縁,石こう製彫刻,プラスチック製彫刻,木製彫刻」となっているものである。
同じく、登録第4656790号商標(以下「引用商標2」という。)は、後掲(2)のとおり「MK SIGNATURE」の文字を書してなり、平成13年10月22日に登録出願、第3類「おしろい,化粧水,クリーム,紅,頭髪用化粧品,香水類,アイシャドー,脂肪取り紙,ネイルエナメル,ネイルエナメル除光液,バスオイル,バスソルト,パック用化粧料,マスカラー,まゆ墨,毛髪脱色剤,その他の化粧品,つけづめ,つけまつ毛,つけまつ毛用接着剤,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,洗濯用柔軟剤,洗濯用でんぷんのり,洗濯用漂白剤,洗濯用ふのり」を指定商品として、同15年3月28日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4685652号商標(以下「引用商標3」という。)は、後掲(3)のとおりの構成よりなり、平成13年10月22日に登録出願、第3類「おしろい,化粧水,クリーム,紅,頭髪用化粧品,香水類,アイシャドー,脂肪取り紙,ネイルエナメル,ネイルエナメル除光液,バスオイル,バスソルト,パック用化粧料,マスカラー,まゆ墨,毛髪脱色剤,その他の化粧品,つけづめ,つけまつ毛,つけまつ毛用接着剤,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,洗濯用柔軟剤,洗濯用でんぷんのり,洗濯用漂白剤,洗濯用ふのり」を指定商品として、同15年6月27日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4064324号商標(以下「引用商標4」という。)は、後掲(4)のとおり「SIGNATURE II(審決注:本審決においては、ローマ数字の2を「II」と表示する。以下同じ。)」の文字を書してなり、平成7年4月14日に登録出願、第20類「長いす,安楽いす,その他のいす類,その他の家具(寝台を除く。)」を指定商品として、同9年10月3日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4307187号商標(以下「引用商標5」という。)は、「SIGNATURE」と「シグニチュア」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成9年11月28日に登録出願、第21類「ガラス基礎製品(建築用のものを除く。),なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),食器類(貴金属製のものを除く。),アイスペール,こし器,こしょう入れ,砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),シェーカー,タルト取り分け用へら,清掃用具及び洗濯用具,ガラス製又は陶磁製の包装用容器,ガラス製栓,ガラス製ふた,貯金箱(金属製のものを除く。),ろうそく消し及びろうそく立て(貴金属製のものを除く。),花瓶(貴金属製のものを除く。),香炉,水盤(貴金属製のものを除く。),風鈴」を指定商品として、同11年8月20日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、後掲(1)のとおりの構成からなるところ、その構成中の「DB」の文字部分と「Signature」の文字部分との間には、一文字分程度の間隔が開けられており、視覚上、明瞭に、「DB」と「Signature」とに分離して看取されるばかりでなく、「DB」の文字は、原審の拒絶査定が説示するように、他のアルファベット2文字と同様に、商品の規格・品番等を表示するための記号・符号の一類型として、本願指定商品を取り扱う業界にとどまらず、各種業界において広く一般的に採択・使用されているものである。そして、「DB」と「Signature」の文字部分とを結合することにより、その構成全体をもって特定の親しまれた意味合いを理解・認識させるものともいい難く、また、本願商標を構成する「DB」及び「Signature」の欧文字が、常に一体不可分のものとして、一般の取引者、需要者に知られているものと認めるに足りる証拠も見いだすことができないものである。
そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、前半の「DB」の文字部分を、記号、符号として理解し、後半の「署名」等の意味を有する英語である「Signature」の文字部分を自他商品の識別標識としての機能を果たす部分であると把握し、これより生ずる「シグニチュア」の称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないものといわざるを得ない。
他方、引用商標1及び引用商標5は、それぞれ構成は前記2のとおり、「SIGNATURE」ないし「シグニチュア」の文字を横書きしてなるものである。
また、引用商標2及び引用商標4は、「MK」と「SIGNATURE」の欧文字、及び、「SIGNATURE」の欧文字と数字「II」を書してなるものであるところ、その構成全体をもって常に一体と見るべき親しまれた観念を有するものとは認められず、また、それぞれ、「MK」と「SIGNATURE」、「SIGNATURE」と「II」との間には一文字程度の間隔を有するものである。そして、「MK」又は「II」の部分は、記号、符号の一類型として理解されるものである。
さらに、引用商標3は、筆記体風に特徴的に表した「SIGNATURE」の欧文字と、その左上に小さく「MK」の欧文字を表してなるものである。
そして、これらの引用商標1ないし引用商標5(以下「引用各商標」という。)はいずれも、その構成全体をもって常に一体と見るべき親しまれた観念を有するものとは認められず、また、それぞれ、構成態様から「SIGNATURE」の部分は、独立して自他商品の識別機能を有するといえるものである。
そうすると、引用各商標に接する取引者・需要者は、それぞれの構成中の「SIGNATURE」又は「シグニチュア」の文字部分に着目して取引にあたる場合も少なくないと判断するのが相当であって、それぞれ、当該文字部分より、「シグニチュア」の称呼及び「署名」の観念をも生ずるものと認められる。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、それぞれから生ずる「シグニチュア」の称呼及び「署名」の観念を共通にする類似する商標と認められ、かつ、本願商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と同一又は類似のものを含むものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。
なお、請求人は、「DB」の文字は、世界的に著名なダイヤモンドの販売者である「デビアス(DeBeers)」の略称であり、また、ファッション分野においては、ブランドのイニシャルと「Signature」の文字とは密接不可分に用いられる例があるから、本願商標も「DB(デビアス)の署名」として常に一体のものと捉えるべきである旨述べるところがあるが、提出された甲第14号証等を検討しても、我が国において「DB」の文字が、出願人の著名な略称として一般に知られていると直ちに認めることはできないものである。そして、商標の類否判断に当たっては、当該商標に接する取引者・需要者の認識を基準として、当該商標から生ずる自然な称呼、観念をもって判断すべきものであって、本願商標については、上記のとおり判断するのが相当であるから、請求人のこの主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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