Trademark Appeal Case
フランチャイズ契約中の商標剽窃
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90642(T2005−90642/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4894696号商標(以下「本件商標」という。)は、平成17年3月18日に登録出願、「ECU−LINE」の文字を標準文字で表してなり、第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成17年9月16日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして、その理由を次のように述べ、甲第1号証ないし甲第5号証を提出している。
本件商標は、商標権者が申立人とフランチャイズ契約を締結していた期間中に、申立人に無断で商標登録を行ったものであるから、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものである。
3 本件商標に対する取消理由の要旨
当審において、平成18年10月25日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、要旨次のとおりである。
(1)本件商標登録異議申立事件について、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が提出した平成18年4月27日付け商標登録異議申立理由補充書は補充期間を経過して提出されたものであるが、その理由補充書について職権により証拠調べをした結果、当該申立理由の内容において採用の余地があるものと判断されるので、これを職権をもって証拠として採用することとした。
(2)そこで、上記理由補充書に添付されている甲第4号証及び甲第5号証によれば、申立人と商標権者の間には、フランチャイズ契約(1998年「平成10年」3月24日より2005年「平成17年」7月31日迄)が締結されている事実が認められるところ、本件商標の登録出願日(平成17年「2005年」3月18日)は、両者のフランチャイズ契約が終了する前である。
さらに、同上甲第2号証及び甲第3号証によれば、申立人は本件商標と近似する商標を、国際登録第808248号商標及びベネルクス登録第616603号商標(以下、両商標を合わせて「申立人商標」という。)として所有している事実が認められる。そして、該申立人商標は、独立して出所表示機能を有する図形部分と文字部分の二つの構成要素を有するもので、その一つの「ECU LINE」からなる文字部分と「ECU−LINE」からなる本件商標が、同一のものに準ずるほどに類似していると判断されるものである。
そうとすれば、商標権者においては、上記のフランチャイズ契約期間中に前記申立人商標と近似する商標を申立人の承諾を得ることなく剽窃し、これを我が国において出願・登録したものとみるのが相当である。
このような商標権者の行為に基づいて登録された本件商標は、その登録出願の経緯に著しく社会的妥当性を欠くものがあり、公正な取引秩序を乱すものであって、社会公共の利益を害するものであるばかりでなく、国際信義にも反し公序良俗に反するものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
4 商標権者の意見
商標権者に対し、前記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。
5 当審の判断
本件商標は、前記3で述べたとおり、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、その商標登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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