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Trademark Appeal Case

オレンジブラッサムの識別性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90248(T2006−90248/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4934262号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4934262号商標(以下「本件商標」という。)は、「オレンジブラッサム」の片仮名文字と「Orange Blossom」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成17年6月17日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成18年3月3日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)「日本香料工業会」は、「オレンジブラッサム」と「Orange Blossom」の文字からなる本件商標を、指定商品の香料類に使用しても、単に商品の原材料を表示したにすぎず、何ら自他商品の識別力を有するものではなく、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきものである旨述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第4号証を提出している。

(2)申立人「高野勝弘」は、「オレンジブラッサム」と「Orange Blossom」の文字からなる本件商標を、その指定商品中「オレンジの花の香りを有する商品」に使用するときは、単に商品の香調、品質を表す標章にすぎないものであり、また、「オレンジの花の香りを有する商品」以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるので、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきものである旨述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出している。

3 本件商標に対する取消理由の要点

当審において、平成18年10月17日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、要旨次のとおりである。

(1)申立人高野勝弘の提出に係る甲第1号証及び甲第2号証によれば、以下の事実が認められる。

(ア)「orange blossom」の語は、「オレンジの花」を意味する英語であること。

(イ)フレグランス(商品名 パリ プルミエール ローズ オーデトワレ)について、「ライトフレグランス『パリ プルミエール ローズ』は、・・アルバローズのつぼみ、オレンジブロッサム、ヴァイオレットが女性らしくロマンティックに香り立ち、・・」との記載があること。

(ウ)フレグランス(商品名 ブシュロン)について、「トップノート:タンジェリン、ベルガモット、オレンジブロッサム、バジル」との記載があること。

(エ)フレグランス(商品名 メタルジーンズ ウィメン)について、「つけた瞬間に、フリージアとオレンジブロッサムなどのフレッシュな香りがトップノートとしてはじけ、清らかで豊かな香りが奏でるハーモニーと・・」との記載があること。

(オ)フレグランス(商品名 キャッスル オードトワレ)について、「ミドルノート:ローズ、オレンジブロッサム」との記載があること。

(カ)フレグランス(商品名 ソレイユ(オードゥパルファン))について、「南仏グラースを代表する花ジャスミンを中心に、イランイラン、ミモザ、マリーゴルド、オレンジブロッサムなどの陽気で華やかな香りを集約。・・」との記載があること。

(キ)化粧水(商品名 ソワンエッサンシィエル フェイスローション)について、「オレンジブロッサムの香りです。」との記載があること。

(ク)ファンデーション(商品名 デュー グッター)について、「オレンジブロッサムなどのエッセンシャルオイルがこころと肌をやさしく癒します。」との記載があること。

(ケ)フレグランス(商品名 デュ トゥ クール(オードゥパルファン))について、「オレンジブロッサム、アイリス、スズランのハートノートから、ムスクのボトムノートへというように、ほんのり甘いまろやかな香りへと移行していきます。」との記載があること。

(コ)化粧水(商品名 トニック フルール ドランジェ)について、「オレンジブロッサムウォーター配合の化粧水です。」との記載があること。

(サ)パック・マッサージ(商品名 バランス ディープクレンズ フェイスマスク)について、「湖水の天然クレイにオレンジブロッサムウォーターを配合。」との記載があること。

(2)商標法第43条の8において準用する特許法第150条第5項に基づいてした職権による証拠調べによれば、以下の事実が認められる。

(ア)2005年9月30日付け日経流通新聞MJ(29頁)には、「入浴剤、塩もハーブも天然、ヤマサキ(新製品)」の見出しのもと、「天然塩と天然ハーブを配合したバスソルト『ハーブ&ソルト』。浴湯に溶かして使用する。気持ちを明るくしたい時の『ローズ』、集中力を高めたい時の『ローズマリー』、ぐっすり眠りたい時の『ラベンダー』のほか、『レモングラス』『オレンジブロッサム』『ジャスミン』と気分に合わせて選べる6種類を用意。」との記載があること。

(イ)2005年11月7日付け日経流通新聞MJ(6頁)には、「仏フラゴナール『ソレイユ』―仕事でもつけられる香水(私のイチ押し)」の見出しのもと、「日本の女性にお勧めしたいのは、オードパルファン『ソレイユ(仏語で太陽の意)』です。ジャスミンを中心にローズやオレンジブロッサムなどグラースの街に咲く花を使い、コートダジュールでさんさんと輝く太陽をイメージして作りました。」との記載があること。

(ウ)2004年10月8日付け日経流通新聞MJ(3頁)には、「女性用ブランド香水―ディオールはさわやか+α(ヒットを狙え)」の見出しのもと、「ディオールの『ピュアプワゾン』は香り方、開発の仕掛け、見せ方の点で三つの計算がある。一般に香水は付けてから時間がたつごとに三段階、中心となる香りが変わる。最近の香水が『トップノート』と呼ぶ香り始めに偏り気味なのに対しピュアプワゾンはそれに続く『ミドルノート』、終盤の『ラストノート』の香り方に気を配る。まず第一段階の『トップ』には、さわやかな花のジャスミンが香る。アジアや米国の女性が本場の欧州より軽い香りを好む傾向をとらえたもの。それ以上に中盤にはオレンジブラッサムなど初代プワゾンと同じ花の香料を使う一方、新しさを感じるクチナシの香りで現代のこびない女性らしさを演出した。」との記載があること。

(3)前記(1)及び(2)で認定した事実を総合すると、「orange blossom」の片仮名表記と認められる「オレンジブロッサム」又は「オレンジブラッサム」は、本件商標の登録査定時には既に、香水類、化粧水等の化粧品について、商品の香りの一種類を表すものとして、普通に使用されていた事実が認められる。

そして、本件商標に係る指定商品は、いずれも商品の有する香りが商品選択の重要な要素となるものであるところからすると、本件商標を使用した商品に接する需要者は、該商品が「orange blossom」(オレンジブロッサム又はオレンジブラッサム)の香りを有する商品であると認識するにすぎないものとみるのが相当である。

そうすると、本件商標は、これその指定商品中、「『orange blossom』(オレンジブロッサム又はオレンジブラッサム)の香りを有する商品」について使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎないものであって、該商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。

(4)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものである。

4 商標権者の意見

商標権者は、前記3の取消理由に対し、何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

本件商標は、前記3の取消理由により、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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