Trademark Appeal Case
商標の類似性と混同のおそれ
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90341(T2006−90341/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4947586号商標(以下「本件商標」という。)は、平成17年7月19日に登録出願され、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第29類「即席みそ汁」を指定商品として、同18年4月21日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人「株式会社はなまる」(以下「申立人」という。)は、別掲(2)の構成よりなる登録第4933741号商標(平成15年5月27日登録出願、第43類「うどんを主とする飲食物の提供」、平成18年3月3日設定登録)及び登録第4766968号商標(平成15年5月27日登録出願、第30類「うどんつゆ付きうどんのめん・その他のうどんめん,即席うどんのめん」、平成16年4月23日設定登録)(以下、まとめて「引用商標」という。)を引用し、各引用商標は申立人の商標として広く一般に知られているから、本件商標がその指定商品に使用された場合は、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
また、本件商標は、引用商標と類似するものであり、本件商標の商標権者は引用商標に化体した申立人の信用・名声にただ乗りしようとする不正の目的をもって出願されたものと推認されるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものである。
3 当審の判断
申立人より提出された甲第3号証ないし甲第9号証及び申立の理由によれば、申立人は、2000年5月に高松で「さぬきうどん」の店を出店し、その後、100円の「かけうどん」にトッピングする具の品数によって料金を支払い、うどんを食すというセルフサービス・スタイルのさぬきうどん店として好評を博し、現在、183店舗を全国各地に展開し、その間、前記2の構成よりなる引用商標1を使用し、テレビ・新聞・雑誌等にも讃岐うどん店「はなまるうどん」として、たびたび取り上げられているていることが認められる。
以上ことからすれば、引用商標は、申立人の業務に係る「讃岐うどんのチェーン店 はなまるうどん」として、この種業界の取引者・需要者間に広く知られていることが認められる。
そこで、本件商標と引用商標について比較するに、本件商標は、前記1のとおり渦巻き状の図形の回りに螺旋状に円を表した、いわゆる「はなまる」の図を黒い線で表し、その右側に「は」の一部が図形部分に重なるように「はなまる屋」の文字を上段を大きく下に向かってやや小さく楷書風の太文字で顕著に縦書きしてなるものであるところ、該図形部分は、文字部分の「はなまる」を表したものと容易に想起できるものであるから、該文字部分と図形部分は一体のものとして把握され、かつ、文字部分もその構成文字全体として「はなまる屋」という屋号を表したもの認識されるとみるのが自然である。そして、他に「はなまる」の文字及び図形のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見出せない。
そうとすれば、本件商標よりは、その構成文字に相応し「ハナマルヤ」の称呼のみを生じ、「はなまる屋という屋号」の観念を生ずるものとみるのが相当である。
他方、引用商標は、その構成前記のとおり、色彩(朱色)を施した渦巻き状の図形の回りに螺旋状に円を表した、いわゆる「はなまる」の図を表し、その一部に重なるように「たのしさまんまる」の文字を小さく、その下部に「はなまる」の文字を太文字で表し、さらにその下部に「HANAMARU」「うどん」の文字を配してなるところ、その構成文字全体より「タノシサマンマルハナマルウドン」の称呼を生ずる他、「はなまる」、「HANAMARU」及び「うどん」の文字に相応し、「ハナマルウドン」及び「ハナマル」の称呼をも生じ、特定の観念を生じ得ない一種の造語とみるのが相当である。
そこで、本件商標より生ずる「ハナマルヤ」の称呼と引用商標より生ずる「タノシサマンマルハナマルウドン」、「ハナマルウドン」及び「ハナマル」の称呼を比較するに、共に「ハナマル」の音を共通にするものの、それぞれ全体の音構成、音数を異にするものであるから十分に聴別できるものである。
また、外観上は前記のとおりの構成よりなるから十分に区別できるものであり、観念上も、前記のとおり比較できないものである。
してみれば、本件商標は、引用商標と外観、称呼及び観念上非類似の商標であり、加えて、本件商標の指定商品「即席みそ汁」と、引用商標が使用される「うどんを主とする飲食物の提供」及び「うどんつゆ付きうどんのめん・その他のうどんめん,即席うどんのめん」とは、その事業者、役務の提供場所と商品の販売場所等を異にするものである。
してみると、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、申立人の引用商標を連想・想起し、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
また、本件商標と引用商標が非類似の商標であること前記のとおりであるから、商標権者が本件商標を採択使用する行為について、申立人の信用・名声にただ乗りするなど不正の目的があったものということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。