Trademark Appeal Case
結合商標の称呼類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90373(T2006−90373/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4948738号商標(以下「本件商標」という。)は、太字で大きく表された「BuffaloSoldier」の欧文字と細字でやゝ小さく表された「バッファローソルジャー」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成17年11月1日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年4月12日に登録査定、同年4月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標についての取消理由として引用する登録第4522137号商標は、「Buffalo」の欧文字を横書きしてなり、平成11年10月21日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年11月16日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、様々な被服やアクセサリー類を製造し、1985年以後20年以上にわたって、引用商標や引用商標を中心とする「BUFFALO JEANS」「BUFFALO DAVID BITTON」「BUFFALO DE ERANCE」及び「BUFFALO及び図」の各ブランドのもとで、ジーンズ製被服を中心とした被服の一流ブランドとして企業活動を営んでいる。そして、引用商標他、上記引用商標の関連ブランドを付したジーンズパンツ等の商品は、ライセンス契約又はサブライセンス契約により、カナダ、アメリカ、メキシコ、ロシア、アジア、オーストラリア等々の国々に販売してきた。
広告費として、1999年以降は、カナダ及びアメリカにおいては、それぞれ、各年間約100万USドル(約1億1900万円)を使用しており、国際的に有名なファッション雑誌(「ELLE」、「COSMOPOLITAN」、「Vogue」等々)、都市における屋外広告(タイムズスクエア、ニューヨーク、モントリオール等々)を行っている(甲第4号証ないし甲第28号証)。また、「Buffalo」のみの商標だけでも、日本、カナダ、アメリカ等多数の国において被服等に商標権を有しており、その他、「Buffalo Jeans」 「Buffalo David Bitton」等の商標を各国で有している(甲第3号証)。
我が国においても、「BUFFALO」ブランドの海外での人気が認められ、我が国の仲介者が申立人との交渉の上、これを輸入するに至っており(甲第29号証ないし甲第31号証の1)、ネット上のサイトにおいても、「・・・カナダではよく見かける大変超有名BRANDです」と紹介されている(甲第31号証の2)。
上記事実に鑑みると、「BUFFALO」ブランドの被服は、カナダにおいて約20年間販売された結果、少なくともカナダ及びアメリカにおいて、遅くとも2002年には著名ブランドに至っており、我が国においても、引用商標が外国で著名であるということを、3〜4年前には我が国取引者が認識していたことは明らかである。
そして、被服等の流行性を重要視する商品は、一度人気を得ると、そのブランドを中心に、「BUFFALO ○○」というようなサブブランドにより商品展開することが一般的である実情に鑑みると、本件商標が引用商標と同じファッション業界で使用されれば、需要者・取引者は、本件商標を付した商品を申立人の業務に係る商品と誤認混同を生ずるおそれは充分にあるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、これを構成する欧文字及び片仮名文字の各構成文字は、いずれも外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「バッファローソルジャー」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであって、「Buffalo/バッファロー」の文字部分のみが強調され印象付けられる構成からなるものではない。
そうとすれば、本件商標は、欧文字部分、片仮名文字部分とも、全体をもって一体不可分のものと認識され把握されるとみるのが自然であり、各文字の全体に相応して「バッファローソルジャー」の一連の称呼のみを生じるものといわざるを得ないから、「バッファロー」の称呼を生ずる引用商標とは、称呼において類似するものではなく、それぞれの構成よりして、外観、観念においても類似しない別異の商標というべきものである。
加えて、申立人の提出に係る証拠によれば、「BUFFALO」ブランドがカナダ及びアメリカにおいては、一定程度の広告・宣伝がなされていた事実は認められるとしても、申立人の証拠をもってしては、本件商標の登録出願時において、「BUFFALO」ブランドが申立人の業務に係る商品を表示する商標として、我が国における取引者・需要者の間に(カナダやアメリカにおける周知性を含めて)広く認識されていたものとまでは認められない。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標あるいは「BUFFALO」ブランドを連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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