Trademark Appeal Case
結合商標の称呼一体性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90401(T2006−90401/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
登録第4954223号商標(以下「本件商標」という。)は、「エコーヤング」の仮名文字と「ECHOYOUNG」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成17年11月15日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」ほか、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年5月19日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する商標は、次の(1)ないし(3)のとおりである。
(1)「ECHO」の欧文字を横書きしてなり、平成7年11月27日に登録出願、第25類「被服」を指定商品として、平成11年10月1日に設定登録された登録第4320646号商標、
(2)「ECHO」の欧文字を標準文字により表してなり、平成15年4月10日に登録出願、第25類「ランジェリー,ブラウス,ドレス,スイムウェア即ち水着,ビキニ,シャツ・ワンピース・ラップ・サロン・パレオ・ビーチコートなどの海浜用衣服,帽子,ブレザー,半ズボン,仮装用衣服」ほか、願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務(平成19年1月4日に補正されたもの)とする商願2003−29194に係る商標、
(3)「エコー」の片仮名文字を標準文字により表してなり、平成16年12月21日に登録出願、第25類「ランジェリー,ブラウス,ドレス,スイムウエア,帽子,ブレザー,半ズボン,仮装用衣服」ほか、願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務(平成19年1月4日に補正されたもの)とする商願2004−116625に係る商標、
3 登録異議の申立ての理由
申立人の引用に係る、上記(1)ないし(3)(以下、まとめて「引用商標」という。)から「エコー」という称呼が生ずることは明らかである。
一方、本件商標構成中の「ヤング」又は「YOUNG」の語は、「若い、若者」等の意味合いを有する外来語あるいは英語として一般に理解され、若者向けの商品を指称するものとして使用されているのが実情である。特に、被服・服飾関係等の業界においては、若者向けの商品を表示する語(品質表示、用途表示)として普通に用いられており、「ヤング〜」又は「〜YOUNG」のように他の文字と組合わせて、その商品が若者向けの商品(ヤング向けの商品)であることを表示するために使用されているのが実情である(甲第5号証ないし甲第10号証:審決公報)。そして、「エコーヤング」又は「ECHOYOUNG」という語が、特定の意味を有する、需要者に親しまれた一つの熟語として認識されている事実はなく、「エコー」と「ヤング」の語が一体不可分な結合であると考えなければならない理由はない。
故に、本件商標の第25類の指定商品において、「ヤング」又は「YOUNG」の語は品質表示、用途表示にすぎず、本件商標の要部は「エコー」部分または「ECHO」部分にあると思料致する。
したがって、本件商標からは「エコーヤング」という称呼の他に、「エコー」という称呼も生じ、本件商標と引用商標とは称呼上類似するものである。
以上より、本件商標は、引用商標と同一又は類似の指定商品に係るものであって、称呼上類似する商標であり、商標法第4条第1項第11号又は同法第8条第1項の規定に該当するものであり、同法第43条の2第1号によって本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、前記のとおり「エコーヤング」及び「ECHOYOUNG」の両文字よりなるところ、これらの文字は、それぞれ同じ書体、同じ大きさで、等間隔に一連に表されているものであって、視覚上一体のものと看取し得るものである。しかも、これらより生ずる「エコーヤング」の称呼も冗長なものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、たとえ後半部の「ヤング」「YOUNG」の文字部分が「若い、若者」等の意味合いを有する外来語あるいは英語であることから、若者向けの商品を表すものとしての使用があるとしても、前半部の「エコー」「ECHO」の文字部分も「反響、山びこ、こだま」を意味するごく一般的な日常語であることからすると、かかる構成にあっては、仮名文字、欧文字とも構成全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが自然なものと認められる。
してみれば、本件商標は、構成文字全体に相応して「エコーヤング」の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
そうとすれば、本件商標から「エコー」の称呼をも生ずるとし、その上で本件商標と引用商標とが「エコー」の称呼において類似するとする申立人の主張は採用の限りでない。その他、本件商標と引用商標とを類似のものとすべき事由は見出せない。
したがって、本件商標は、その指定商品中、登録異議の申立てに係る商品については、商標法第4条第1項第11号又は同法第8条第1項の規定に該当するものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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