Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90409(T2006−90409/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4955730号商標(以下「本件商標」という。)は、「Viscogain」の欧文字を標準文字で表してなり、平成17年2月23日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年5月26日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第703881号商標(以下「引用A商標」という。)は、「VISCOPLEX」の欧文字を横書きしてなり、昭和39年6月10日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同41年4月11日に設定登録されたものである。そして、当該商標権は、4回に亙る存続期間の更新登録がされ、その効力は存続中にあり、また、指定商品については、平成18年10月11日に第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)」とする書換登録がされている。
同じく、登録第2596577号商標(以下「引用B商標」という。)は、「VISCOBASE」の欧文字を横書きしてなり、平成3年12月10日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年11月30日に設定登録されたものである。そして、当該商標権は、同15年11月18日に存続期間の更新登録がされ、その効力は存続中にあり、また、指定商品については、平成16年9月22日に第1類「化学品」とする書換登録がされている。
3 登録異議の申立理由
IPDLによれば、本件商標「Viscogain」からは「ビスコゲーン」、「バイスコゲーン」、「ビスコゲイン」及び「バイスコゲイン」の称呼が生じ、引用A商標「VISCOPLEX」からは「ビスコプレックス」、引用B商標「VISCOBASE」からは「ビスコベース」の称呼がそれそれ生じる(以下、引用A商標及び引用B商標を合わせていうときは、「引用各商標」という。)。
そこで、本件商標と引用各商標を比較すると、いずれも語幹「VISCO」を共通にするので、称呼中の「ビスコゲーン」及び「ビスコゲイン」と引用各商標の各称呼を比べれば、いずれも語幹音「ビスコ」を共通にすることは明らかであって、これらは語幹が共通するのみで、後半部は、それぞれ異なるが、一連に称呼した場合、いずれもアクセントは、語幹「VISCO」にあり、同語は「粘着性」を意味し印象が強いため、相対的に後半部の印象は薄くなり、全体として聴別は容易ではない。
したがって、両者は、称呼上相紛らわしく互いに類似し、また、その指定商品も互いに抵触するすることは明らかであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであり、その登録は取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、構成各文字は、同書、同大、同間隔をもって外観上まとまりよく一体的に表現されており、「Visco」の文字部分と「gain」の文字部分との間に、特に、主従・軽重の差は認められない。そうすると、本件商標からは「ビスコゲイン」又は「ビスコゲーン」の称呼を生じるものというのが相当であって、これらの各称呼はよどみなく一気一連に称呼し得るものであり、かつ、構成後半の「gain」の文字部分から生じる「ゲイン」又は「ゲーン」の音も明瞭に発音され、聴取できるものということができる。
そして、本件商標の構成中「Visco」の文字部分及びその構成音のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。
他方、引用各商標もその外観及び称呼において、上記と同様に認定でき、外観上一体的に看取され、かつ、引用A商標からは「ビスコプレックス」、引用B商標からは「ビスコベース」の一連の称呼がそれぞれ生じ、かつ、構成後半の「プレックス」及び「ベース」の構成音も明瞭に発音され、聴取できるものということができる。
そうすると、本件商標及び引用各商標は、その構成全体をもって不可分一体の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然であり、該構成文字全体に相応して、一連の称呼のみを生じ、各称呼にあって、後半の「ゲイン」又は「ゲーン」並びに「プレックス」及び「ベース」の各構成音は、それぞれ明瞭に聴取できるものといわなければならない。
してみれば、本件商標と引用各商標からの称呼にあって、後半部の印象は薄くなり、全体として聴別は容易ではないとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用各商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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