Trademark Appeal Case
造語商標の称呼と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90413(T2006−90413/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4956459号商標(以下「本件商標」という。)は、「メトロポイント」の文字を横書きしてなり、平成17年11月18日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同18年5月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の4件である。
(ア)登録第3184310号商標(以下「引用商標1」という。)は、「METRO」の文字を横書きしてなり、平成4年9月29日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同8年8月30日に設定登録、その後、同18年8月29日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。
(イ)登録第4393898号商標(以下「引用商標2」という。)は、「METRO」の文字を標準文字で表してなり、平成9年7月23日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同12年6月23日に設定登録されたものである。
(ウ)登録第4970433号商標(以下「引用商標3」という。)は、「METRO Link」の文字を標準文字で表してなり、平成17年10月20日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同18年7月14日に設定登録されたものである。
(エ)国際登録第825372号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲に示す構成からなり、2003(平成15)年9月22日にGermanyにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して2004(平成16)年3月16日を国際登録の日とし、第35類に属する国際商標登録簿に記載のとおりの役務を指定役務として、2006(平成18)年1月13日に設定登録がされたものである。
以下、引用商標1ないし4をまとめて、単に「引用商標」という。
(2)理由の要点
本件商標は、「メトロポイント」の全体称呼を生ずるほか、「ポイントカード」の「得点,点数」のように役務の質を表すものとして一般に使用されて自他役務の識別力の弱い語である「ポイント」の文字部分を除いた「メトロ」の文字部分より「メトロ」の称呼をも生ずる。
一方、引用商標は、その構成に徴し、そのいずれよりも「メトロ」の称呼を生ずるから、本件商標と引用商標とは、称呼において相紛らわしい類似の商標である。
また、両商標は、指定役務においても抵触するので、結局、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
3 当審の判断
本件商標は、「メトロポイント」の片仮名文字を横書きしてなるところ、該構成文字は、同書、同大、等間隔にまとまりよく一体的に表されているものであり、これより生ずる「メトロポイント」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。
そして、本件商標の構成中より「メトロ」の文字のみを分離抽出して、該文字に相応する「メトロ」の称呼及び「地下鉄」の観念をもって取引に資されると解すべき格別の理由は見いだせない。
してみれば、本件商標からは、該文字に相応して「メトロポイント」の称呼のみを生ずるとみるのが自然であり、なおかつ、これよりは、特定の意味合いを看取し得ない一種の造語として認識されるというのが相当である。
他方、引用商標1及び2並びに4からは、それぞれの構成文字に相応して、いずれも「メトロ」の称呼を生ずるものである。
また、引用商標3は、その構成文字に相応して「メトロリンク」の称呼のみを生じ、特定の意味合いを有しない一種の造語とみるのが相当である。
そこで、本件商標と引用商標との類否について検討するに、先ず、本件商標から生ずる称呼「メトロポイント」と引用商標1及び2並びに4から生ずる「メトロ」の称呼とを比較すると、両者は、構成音数のみならず、「ポイント」の音の有無において、明らかな差異を有するものであるから、称呼上判然と区別し得るものである。
次に、本件商標から生ずる称呼「メトロポイント」と引用商標3から生ずる称呼「メトロリンク」とを比較するに、両者は、「メトロ」に続く「リンク」と「ポイント」において、明らかな差異を有するから、全体の音質、音調を異にし、称呼上明確に区別し得るものである。
また、本件商標と引用商標の構成は、明らかに相違するから、外観において、互いに紛れるおそれはなく、さらに、観念においても、本件商標が造語と認識されること前述のとおりであるから、比較すべくもないものである。
そうとすれば、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点よりしても、引用商標と類似する商標ということはできないから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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