Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90489(T2006−90489/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第4966125号商標(以下「本件商標」という。)は、「miu miu ribbon」の欧文字と、「ミューミューリボン」の片仮名文字を2段に横書きした構成よりなり、平成17年12月16日に登録出願、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年6月30日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存在しているものである。
1 登録第4872452号商標(以下「引用商標1」という。)は、「MIU MIU」の文字を横書きしてなり、平成17年1月28日に登録出願、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年6月17日に設定登録されたものである。
2 登録第4247739号商標(以下「引用商標2」という。)は、「MIU MIU」の文字を標準文字で表してなり、平成9年4月30日に登録出願、第9類、第14類、第16類、第21類、第24類及び第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年3月12日に設定登録されたものである。
3 登録第4207885号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成9年7月11日に登録出願、第3類、第9類、第14類、第16類、第18類、第25類、第34類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同10年11月6日に設定登録されたものである。
4 登録第4096761号商標(以下「引用商標4」という。)は、「MIU−MIU」の文字を横書きしてなり、平成4年8月29日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年12月26日に設定登録されたものである。
(以下、これら商標をまとめていうときは、単に「引用商標」という。)
第3 登録異議の申立ての理由の要旨
申立人は、要旨次のように主張し、証拠方法として甲第1号証ないし同第7号証(枝番号を含む。)を提出している。
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、欧文字の「miu miu ribbon」と片仮名の「ミューミューリボン」とを二段に横書きしてなり、「ミューミューリボン」又は「ミューミュー」と称呼される。これに対し、引用商標は、「ミウミウ」、「ミュウミュウ(ミューミュー)」と称呼される。したがって、本件商標と引用商標は、称呼及び外観で類似し、指定商品も互いに抵触する。
2 商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、本件商標の登録出願前に、「PRADA」の姉妹ブランドとして世界的に著名となものとなっているので、本件商標がその指定商品に使用された場合には、当該商品は申立人の業務に係るものと誤認され、その出所について誤認混同を生じさせるおそれがある。
3 商標法第4条第1項第10号について
引用商標は、特に「被服、履物、その他ファッション関連商品」においては、極めて高い著名性を獲得している。他方、本件商標は、その指定商品に被服等のファッション関連商品を含むものであり、それら商品での使用が予定されている。
4 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第第11号、第10号及び同第15号に違反して登録されたものであり、商標法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記第1のとおり、「miu miu ribbon」の欧文字と、「ミューミューリボン」の片仮名文字を2段に横書きした構成よりなるものであるところ、上段に書された欧文字部分と、その読みを特定したと理解される下段に書された片仮名文字部分はと、ともに同一の書体、同一の大きさ、同間隔で、まとまりよく一連に書されており、これより生ずると認められる「ミューミューリボン」の称呼もよどみなく称呼し得るものである。そうすると、たとえ、「リボン」の語が「絹・人絹などで織った細幅のひも。衣服・帽子・頭髪や贈り物の装飾として用いる。[株式会社岩波書店 広辞苑第五版]」の意でよく知られた語であるとしても、かかる構成よりなる本件商標は、構成全体をもって、「ミューミューリボン」とのみ称呼される一体不可分の造語を表したと認識されるとみるのが相当であって、特定の観念は生じないというべきである。
これに対して、引用商標は前記第2のとおり、その構成文字に相応して、「ミウミウ」、「ミュウミュウ」又は「ミューミュー」の称呼が生じ、特定の観念は生じないこと明らかである。
そうとすると、本件商標と引用商標とは、称呼にあっては、その音構成、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上十分聴別し得るものである。
また、両者は、外観においても、前記第1及び前記第2のとおりの構成よりして、明らかな差異があり、観念においては、本件商標が造語であること上記のとおりであるから、比較できないものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない別異の商標であるといわなければならない。
2 商標法第4条第1項第10号及び第15号について
「MIU MIU」、「MIU−MIU」及び別掲のとおりの構成よりなる商標が、申立人の業務に係る「被服、ハンドバッグ、財布、靴類」等のファッション関連商品を表示するためのものとして、本件商標の登録出願前より、需要者の間に広く認識されていたことは、甲第4号証の1ないし3及び甲第6号証の1ないし94によっても認めることができる。
しかしながら、これら甲各号証を徴するも、引用商標は、その多くが申立人の著名な「PRADA」又は「プラダ」の商標に係る表示と共に使用されており、引用商標が単独で使用された場合、需要者が直ちに申立人の業務に係る「被服、ハンドバッグ、財布、靴類」等のファッション関連商品を表示する商標であると認識するかは疑問の余地が残るところである。
してみると、上記証拠によっては、引用商標が申立人の業務に係る「被服、ハンドバッグ、財布、靴類」等のファッション関連商品を表示するためのものとして、本件商標の登録出願前より、需要者の間に広く認識されていたとまで認めることはできない。
加えて、上記1で認定したとおり、本件商標は、引用商標とは、商標それ自体十分に区別し得る別異の商標というべきものである。
そうすると、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
3 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同11号及び同第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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