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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90497(T2006−90497/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4967329号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4967329号商標(以下「本件商標」という。)は、「SUNLAUREL」と「サンローレル」の文字を2段に横書きした構成よりなり、平成17年9月29日に登録出願、第23類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同18年7月7日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下のとおりである。

1 登録第4212816号商標(以下「引用商標1」という。)は、「Laurel」(「e」には、アクサン記号が付されている。以下同じ。)の文字を横書きしてなり、平成8年7月26日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年11月20日に設定登録されたものである。

2 登録第4254270号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ローレル」の文字を横書きしてなり、平成8年9月2日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年3月26日に設定登録されたものである。

3 国際登録第456472号商標(以下「引用商標3」という。)は、「Laurel」の文字を横書きしてなり、第18類、第25類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、1980年9月24日に国際登録、そして、我が国において平成16年4月9日に設定登録されたものである。

4 国際登録第858659号商標(以下「引用商標4」という。)は、「Laurel」の文字を横書きしてなり、第3類、第9類、第14類、第18類、第25類及び第35類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2004年11月12日に国際登録されたものである。

(以下、これら商標をまとめていうときは、「引用商標」という。)

第3 登録異議の申立ての理由の要旨

申立人は、要旨次のように主張し、証拠方法として甲第1号証ないし同第33号証(枝記号を含む。)を提出している。

1 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「SUNLAUREL」の文字と「サンローレル」の文字を上下2段に表してなる商標であり、前半の「SUN」・「サン」の文字と、後半の「LAUREL」・「ローレル」の文字とは外観上一体的に構成されているとはいえ、一般の取引者・需要者の認識に照らして、その構成文字全体をもって特定の意味合いを有する一連の語句として一般に親しまれているとみるべき格別の事情は見出せない。

そして、「SUN」・「サン」の文字は、「太陽・日光」を表わし日常的に使用され、特に「サン」は一般によく用いられるカタカナ語である。そして、「サン」は他の外来語と複合して、例えば「サングラス」,「サンルーム」,「サンオイル」等のように用いられる言葉であり(甲第6号証及び同第7号証)、「サン」自体の自他商品識別力は極めて弱い語である。

また、本件商標の後半の「LAUREL」・「ローレル」は、わが国でも一般に植物の「月桂樹」あるいは「月桂冠」の意味で知られている(甲第8号証ないし同第11号証)から、簡易迅速を尊ぶ取引の実際にあっては、本件商標に接する取引者・需要者は、構成後半の「LAUREL」・「ローレル」の文字に自他商品識別標識としての機能を見出し、これより生ずる称呼、観念をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。

したがって、本件商標からは、その構成文字の全体に相応した「サンローレル」の一連の称呼が生ずるほか、「LAUREL」・「ローレル」の文字部分に相応して単に「ローレル」の称呼をも生じ、また「月桂樹」・「月桂冠」の観念を生ずるということができる。

これに対して、引用商標からは極めて容易に「ローレル」の称呼が生じ、「月桂樹」・「月桂冠」の観念を生ずることは明らかである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、「ローレル」の称呼及び「月桂樹」・「月桂冠」の観念を共通にする類似の商標であり、引用商標の指定商品と本件商標の指定商品は類似する関係にある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

2 商標法第4条第1項第15号について

申立人である「ローレル ゲーエムベーハー」(以下「ローレル」という。)に係る「Laurel」ブランド商品は、株式会社エスカーダ・ジャパン[(独)ESCADA AGと日本の丸紅により設立した会社](本社:東京都港区赤坂7−3−37)を介して日本で幅広く販売されている(甲第15号証ないし同第17号証)。

そして、ローレルに係る「Laure1」ブランド商品であるショール(SHAWL),ニットプルオーバー(KNIT−PULLOVER),シャツ(SHIRT),T−シャツ(T−SHIRT),ブラウス(BLOUSE),ジャケット(JACKET),スカート(SKIRT)、パンツ(PANTS),コート(COAT)などが東京納品代行(株)[Tokyo Nohin Daiko Co.,Ltd.]を介して全国百貨店・専門店・量販店に卸されている(甲第18号証)。

また、東京納品代行(株)には、株式会社エスカーダ・ジャパンを通じて「Laurel」ブランド商品がローレルより西暦2004年11月11日ないし西暦2006年2月13日(甲第19号証ないし同第30号証)に卸された。

ローレルに係る「Laurel」ブランド商品は、このように過去3年間において株式会社エスカーダ・ジャパンを介して東京納品代行(株)に膨大な数の商品量が卸され、日本全国の百貨店・専門店・量販店で販売されてきたことは、日本の各地区における「Laurel」ブランドの総売上高からも明らかである(甲第30号証A)ので「Laurel」ブランドは第25類の「被服」については少なくとも著名商標になっている。

そして、本件商標中に、構成要素として「Laurel」・「ローレル」が含まれているため、取引者・需要者は本件商標中の「Laurel」・「ローレル」の文字に着目し、強くこれを認識するものと考える。本件商標のような商標はまたローレルの「Laurel」シリーズ商品の一つと誤解されることは十分に考えられる。また、本件商標は、ローレルと何等かの経済的・組織的な関係があるかのような誤認を引き起こすことも十分に考えられる。

なお、類似の事案においても同様の審決がなされている(甲第31号証及び同第32号証)。

したがって、このような観点からも、本件商標は商標法第4条第1項第15号に定める「他人の業務にかかわる商品と混同を生ずるおそれがある場合」に該当する。

3 以上のように、本件商標は、その指定商品中第25類の商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであり、商標法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきものである。

第4 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記1のとおり、「SUNLAUREL」の欧文字と「サンローレル」の片仮名文字とを二段に横書きしてなるものであるところ、上段に書された欧文字部分と、その読みを特定したと理解される下段に書された片仮名文字部分は、ともに同一の書体、同一の大きさ、同間隔で、まとまりよく一連に書されており、これより生ずると認められる「サンローレル」の称呼もよどみなく称呼し得るものである。そうすると、たとえ、「SUN」及び「サン」の語が「太陽、日光」の意でよく知られた語であり、「LAUREL」と「ローレル」の語が「月桂樹、月桂冠」の意の語であるとしても、かかる構成よりなる本件商標は、構成全体をもって、「サンローレル」とのみ称呼される一体不可分の造語を表したと認識されるとみるのが相当であって、特定の観念は生じないというべきである。

これに対して、引用商標は前記2のとおり、その構成文字に相応して、「ローレル」の称呼、「月桂樹、月桂冠」の観念を生ずること明らかである。

そうとすると、本件商標と引用商標とは、称呼にあっては、その音構成、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上十分聴別し得るものである。

また、両者は、外観においても、前記1及び前記2のとおりの構成よりして、明らかな差異があり、観念においては、本件商標が造語であること上記のとおりであるから、比較できないものである。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標であるといわなければならない。

2 商標法第4条第1項第15号について

本件商標と引用商標とは、上記1のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、申立人の提出に係る甲第15号証ないし同第30号証Aよりすると、「Laurel」及び「ローレル」の標章が被服等に使用され、商取引がなされていたことは認められるが、これらをもってしては、直ちに、引用商標が本件商標の登録出願前において、周知性を獲得していたものとは認められない。

そうとすれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

3 したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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