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Trademark Appeal Case

造語商標の称呼類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90537(T2006−90537/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4971368号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4971368号商標(以下「本件商標」という。)は、「ELAZTOBOND」の文字を標準文字により表してなり、平成17年6月1日に登録出願、第1類「ゴム製品の製造に用いられるフェノール樹脂」を指定商品として、同18年7月21日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下の2件である。

(1)第2238506号商標

「ELASTOFLEX」の文字からなり、昭和62年12月4日に登録出願、第34類「プラスチツクス」を指定商品として、平成2年6月28日に設定登録され、その後、同12年4月4日に、商標権の存続期間の更新登録がされているものである。

(2)国際登録番号第811194号商標

「ELASTOCOOL」の文字からなり、2003年(平成15年)8月19日を国際登録日、第1類及び第17類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同16年(2004年)6月4日に設定登録されたものである。

以下、これらをまとめて、「引用商標」という。

3 登録異議の申立ての理由の要点

(1)本件商標と引用商標は、「エラスト」の称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、指定商品も同一又は類似するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)本件商標中の「BOND」の文字は、「接着剤」等の商品の品質を表示するものであるから、例えば、その指定商品中の「接着機能を有するゴム製品の製造に用いられるフェノール樹脂」以外の商品に使用するときには、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

本件商標は、上記1のとおり、「ELAZTOBOND」の欧文字よりなるところ、各構成文字は、同一の書体、同一の大きさにより、同間隔に外観上まとまりよく一体的に表されていて、これより生ずる「エラズトボンド」又は「エラストボンド」の称呼も、冗長というほどのものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、たとえ、その構成中の「BOND」の文字が、申立人の主張のごとく、「接着剤」を表す語であるとしても、かかる構成においては、これが本件の指定商品との関係において、特定の商品の品質等を具体的に表示するものとして、直ちに理解されるものとはいい難く、また、他に、「ELAZTO」の文字部分のみが独立して、認識されるとみるべき特段の事情も見いだせないから、本件商標は、その構成全体をもって、特定の意味を持たないい一体不可分の造語と認識し、把握されるとみるのが自然である。

そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「エラズトボンド」又は「エラストボンド」の称呼を生ずるものと判断するのが相当である。

一方、引用商標は、上記2のとおり、「ELASTOFLEX」及び「ELASTOCOOL」の欧文字よりなるところ、各構成文字は、同一の書体、同一の大きさにより、同間隔に外観上まとまりよく一体に表されていて、これらより生ずる「エラストフレックス」及び「エラストクール」の称呼も、冗長というほどのものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、申立人の主張のごとく、たとえ、それぞれの構成中の「FLEX」の文字が「柔軟な」等の意味を、また、「COOL」の文字が「涼しい」等の意味を有する語であるとしても、それぞれの構成においては、これらが特定の商品の品質等を具体的に表示するものとして、直ちに理解されるものとはいい難く、また、他に、「ELASTO」の文字部分のみが独立して、認識されるとみるべき特段の事情もみいだせないから、引用商標は、その構成全体をもって、特定の意味を持たない一体不可分の造語と認識し、把握されるとみるのが自然である。

そうすると、引用商標は、それぞれの構成文字に相応して、「エラストフレックス」及び「エラストクール」の称呼を生ずるものと判断するのが相当である。

してみれば、本件商標と引用商標とは、「エ」「ラ」「ト」又は「エ」「ラ」「ス」「ト」の3音又は4音を共通にするとはいえ、他の相違する各音の音質の差、音構成の差等により、判然と区別し得るものである。

そして、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上十分に区別し得る差異を有するものであり、また、両商標とも親しまれた既成の観念を有する成語を表したものともいえないから、観念上両者を比較することもできない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号には該当しない。

(2)商標法第4条第1項第16号該当性について

本件商標は、上記(1)の認定のとおり、構成全体をもって一体不可分の造語とみるのが相当であり、その構成中の「BOND」の文字部分が、本件の指定商品との関係において、特定の商品の品質を具体的に表示するものとして理解されるものではない。

そうすると、本件商標をその指定商品に使用しても、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるということはできない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号にも該当しない。(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第16号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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