Trademark Appeal Case
欧文字商標の称呼・外観類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90634(T2006−90634/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4986241号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成18年2月23日に登録出願、第11類「家庭用及び業務用のエアコンディショナー用プラスチック製風向調整板,家庭用及び業務用のエアコンディショナー用フィルター(吸気パネルの外側に貼り付けるシート状のフィルターを含む。),家庭用及び業務用のエアコンディショナー用プラスチック製風向調整板に取り付けて使用するポリエチレン樹脂を素材としたマイナスイオン発生マット,家庭用及び業務用のエアコンディショナー用プラスチック製風向調整板に取り付けて使用するポリエチレン樹脂を素材とした結露防止用断熱マット,その他の家庭用及び業務用のエアコンディショナーの付属品,家庭用及び業務用の空気清浄機」、第37類「家庭用及び業務用の空気清浄機の貸与」及び第43類「玄関マットの貸与」を指定商品及び指定役務として、同18年9月8日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第797090号商標
別掲(2)のとおりの構成からなり、昭和41年8月9日に登録出願、第11類「電気機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除
く)」を指定商品として、同43年11月12日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(2)登録第4752735号商標
別掲(2)のとおりの構成からなり、平成14年11月22日に登録出願、第9類、第10類、第11類、第17類、第37類、第39類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同16年3月5日に設定登録されたものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という。
3 登録異議の申立ての理由の要点
(1)本件商標は、申立人の商標として周知・著名な引用商標とその構成を共通にし、その指定商品・役務も引用商標に係る商品・役務と密接な関係を有するものであるから、商品・役務の出所について混同を生ずるおそれがあり、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(2)本件商標は、申立人の商標として周知・著名な引用商標と類似し、その指定商品・役務も同一又は類似の関係にあるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。
(3)本件商標は、引用商標と外観において類似し、その指定商品・役務も同一又は類似の関係にあるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第10号及び第11号該当について
本件商標は、別掲(1)のとおり、「DAIAN」の欧文字を太字ゴジック体に似た書体で右向きの斜体により表してなり、二文字目と四文字目の「A」を左右の斜線の太さを違えて表していること及び最後の「N」の文字の右側の縦線を上方に伸ばし他の文字の高さに比して少し高く表している点に特徴を有するものである。
他方、引用商標は、別掲(2)のとおり、「DAIKIN」の欧文字を太字ゴジック体に似た書体で右向きの斜体により表してなるものである。
そこで、本件商標と引用商標の外観について比較すると、両商標は、太字ゴジック体に似た書体の欧文字を右向きの斜体により表している点を共通してはいるが、四文字目・五文字目における「A」と「KI」との文字の相違、これによる全体の文字数の相違、更に、二文字目「A」と末尾の「N」の書体の差異等により、両商標を時と処を異にして離隔的に観察した場合においても、全体の印象が異なり十分に区別し得るものと判断するのが相当である。
次に、本件商標と引用商標の称呼について比較すると、両商標は、それぞれの構成文字に相応し、「ダイアン」及び「ダイキン」の称呼を生ずるとみるのが自然である。
そして、この両称呼は、比較的短い音構成において、第3音目の「ア」と「キ」の音に相違を有するものであり、この相違する両音は、母音及び調音方法を異にする上、いずれも明瞭に発音される強い音であることから、これらの差異が全体に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼するときは、全体の音感・音調が異なったものとなり、互いに紛れることなく判然と区別し得るものである。
また、両商標は、共に親しまれた既成の観念を有する成語を表したものともいえないから、観念上は比較することができない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第11号のいずれにも該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当について
申立人は、引用商標を商品「家庭用又は業務用空調機」について使用した結果これが全国的に周知著名になっている旨主張し、証拠を提出している。
しかしながら、申立人の提出に係る証拠は、何れも文字と図形からなる商標の著名性を立証するもので、文字のみからなる引用商標の著名性については、主張するのみで、何ら具体的事実を明らかにするところがない。
そうすると、該証拠によっては、引用商標が取引者・需要者間に広く認識されているものと認めることはできない。
さらに、本件商標は、上記(1)で認定したとおり、引用商標とは類似しない別異のものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が、引用商標又は申立人を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、その出所について混同を生ずるおそれはないものというのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号にも該当しない。
(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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