sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼と観念の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−7381(T2006−7381/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、平成17年5月20日に登録出願されたものである。そして、指定役務については、同18年3月22日付け手続補正書により、第43類「韓国レストランにおける飲食物の提供,韓国式ジャガイモの鍋料理を主とする飲食物の提供,韓国料理およびアルコール飲料を主とする飲食物の提供,韓国料理とアルコール飲料を主とする飲食物の提供,韓国料理を主とする飲食物の提供,韓国料理レストランにおける飲食物の提供,カルビ料理を主とする飲食物の提供,飲食物の提供の契約の仲介又は取次ぎ,飲食物の提供の契約の媒介又は取次ぎ」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4840262号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成16年7月2日登録出願、第43類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,動物の宿泊施設の提供,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,会議室の貸与,展示施設の貸与,布団の貸与,業務用加熱調理機械器具の貸与,業務用食器乾燥機の貸与,業務用食器洗浄機の貸与,加熱器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,タオルの貸与」を指定役務として、同17年2月18日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1のとおり、長方形の枠内の中央部に大きく「大長今」の文字を書してなり、各構成文字の右上にその音をそれぞれ「テ」、「チャン」、「グム」の片仮名文字で表記し、長方形の右部分には、韓国民族衣装を着た若い女性の図形を、同じく長方形上部には、「韓国家庭料理・焼肉」及び「ご来店お待ちしております。」の文字を、同じく下部には、「宮廷女官 長今 の家」の文字を、それぞれ色彩を伴って配置した構成よりなるものである。

しかして、上記のように、構成中央部に大きく書してなる「大長今」の文字は、他の構成文字や図形と比べて顕著に表されてなるものであり、かつ、図形部分を含めた商標全体、あるいは、該文字の上下に配置された文字部分全体をもって常に一体不可分の商標として捉えるべき格別の理由も認められないことから、本願商標に接する者は、この中央部に顕著に表されてなる「大長今」の文字部分をもって、自他役務の識別標識と認識することが多いものとみるのが相当である。そして、該文字の上部に付された片仮名文字は、該文字の音を表記したものと認められるものであるから、これより「テチャングム」の称呼を生ずるというのが相当である。

一方、引用商標は、別掲2のとおり、黒地縦長四角形の中に白抜きで「大長今」と縦書きしてなり、該四角形の右外に「テジャングム」と縦書きしてなるものであり、その構成文字に相応して「テジャングム」の称呼を生ずるというのが相当である。

そこで、本願商標より生ずる「テチャングム」の称呼と引用商標よりずる「テジャングム」の称呼とを比較するに、両者は共に5音という音構成の中で中間音における「チャ」と「ジャ」の音に差異を有するところ、「チャ」と「ジャ」の音は、母音を共通にするものであり、両者をそれぞれ一連に称呼するときはその語調、語感が近似し称呼上彼此相紛れるおそれがあるものと判断するのが相当である。

また、両商標は、ともに「大長今」の文字を顕著に表してなるところ、「大長今」とは、16世紀初頭の朝鮮王朝時代の医女で王の主治医にまで登りつめたという実在の女性である「長今(チャングム)」の尊称であり、この女性をモデルにして描かれた韓国の時代劇の「大長今」は、我が国においても平成16年NHKテレビにより「宮廷女官 チャングムの誓い」の番組名で放映され多くの反響を呼んだことは記憶に新しいところであり、現在においても再放送が放映されているところであることから、「大長今」の文字に接する取引者、需要者は、該テレビ番組の主人公あるいはオリジナル番組名を想起するというのが相当である。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観において相違する点があることを考慮しても、「テチャングム」と「テジャングム」の称呼において類似するとともに、「大長今」の観念を共通にする類似の商標というべきである。

そして、請求人は、本願の指定役務を上記1のとおり補正したから、本願の登録が認められるべき旨主張しているが、引用商標の指定役務中には第43類「飲食物の提供」が含まれているところ、当該役務には、上記補正後の本願指定役務はすべて包含されるものである。すなわち、本願の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似するものである。

なお、請求人は、他の登録事例を挙げて、類似している商標でも指定役務が異なれば登録される旨主張しているが、本願の指定役務と引用商標の指定役務とは、上記のとおり、同一又は類似するものであるから、これら登録事例と本件とは、事案を全く異にするものである。

また、請求人は、引用商標の権利者は自ら使用しそうもない役務についてまで出願(権利化)している旨指摘するが、我が国商標法は、商標の使用に関しては、出願商標の現実の使用までを商標登録の要件とはしておらず、登録後一定期間の不使用の場合には請求によりその登録の取り消す制度(商標法第50条等)を設けることによって担保している。

更に、請求人は、平成16年に飲食店営業許可を取得し、同年11月1日より飲食店の経営・広告を行っている旨主張するが、飲食店の営業許可と商標登録は全く別異の法律に基づくものであり、営業許可に係る事実が上記判断に影響を及ぼすものではない。

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。