1 本願商標
本願商標は、「ARGIRELINE」の欧文字を標準文字で書してなり、第3類「スキンクレンザー,肌用せっけん,その他のせっけん類,漂白作用を有する歯磨き,その他の歯磨き,スキンモイスチャライザー,スキンローション,日焼け止め用化粧品,頭髪用化粧品(医療用のものを除く),つめ磨き用化粧品,オーデコロン,香水,歯を白くする歯用マニキュア等の口腔内化粧品,その他の化粧品」を指定商品とし、2003年3月5日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成15年9月5日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『ARGIRELINE』の文字を普通の態様で表してなるところ、該『ARGIRELINE(アルジルリン)』は、アミノ酸の一種で、その成分にはシワをのばす効果等があるとされ、化粧品の原材料として普通に使用されているから、本願商標をその指定商品中、例えば『アルジルリンを配合した化粧品』等、『アルジルリンを原材料とする商品』に使用しても、単にその商品の原材料、品質を表示するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有しないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「ARGIRELINE」の文字からなるところ、本願商標を構成する「ARGIRELINE」が特定の意味を表す英単語その他の外国語の単語として一般の辞書類に掲載もないことからすると、「ARGIRELINE」の語それ自体は、特定の語義を有しない一種の造語であると認められる。
ところで、原審説示によれば、「ARGIRELINE(アルジルリン)」は、アミノ酸の一種で、その成分にはシワをのばす効果等があるとされ、化粧品の原材料として普通に使用されているとのことであるが、請求人(出願人)の提出に係る証拠及び当審において職権をもって調査したところによれば、本願商標を構成する「ARGIRELINE」、並びにその音訳に相当する「アルジルリン」又は「アルジレリン」は、請求人(出願人)の製造販売に係る化粧品原料を指称するものとして使用されているものであって、日本化粧品工業連合会が作成する「化粧品の成分表示名称リスト」に掲載されている「アセチルヘキサペプチド−3」(INCI名:ACETYL HEXAPEPTIDE−3)が当該原料の一般的名称(表示名称)であることが認められるものである。
そうすると、本願商標「ARGIRELINE」は、化粧品業界において、いまだ化粧品原料の一般的名称であると認識されるに至ったものとは認め難いというのが相当であるから、本願商標をその指定商品のいずれについて使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。