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結論

勝訴(請求認容)

商標「さっくり」の識別力(第3条第1項第3号|審判不服2005−10460(T2005−10460/J1))

審判番号
不服2005−10460(T2005−10460/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「さっくり」
争点(論点)
「さっくり」の識別力
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2005−10460(T2005−10460/J1)・不服)は、本件商標「さっくり」について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「さっくり」の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「さっくり」の文字を標準文字で書してなり、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、平成16年9月3日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は『さっくり』の文字を普通に用いられる方法で書してなるが、これは、『切れ味や噛みごたえが軽く小気味よいさま』を意味するものであり、例えば、(1)ないし(4)の新聞記事にもあるとおり、その指定商品の分野においては、食感を表す語として用いられているところである。(1)2005年1月24日付け日本食糧新聞に『「森永クッキー 黒蜜クッキー」発売(森永製菓)』の見出しの下に『商品特徴=クッキー。和風クッキーシリーズの第2弾商品。沖縄産黒糖使用の黒蜜を8%練り込み、さっくりとした食感に仕上げた。』と記載されている。(2)2004年11月8日付け日本食糧新聞に『「カントリーマアムゴールド マカダミア(箱)」発売(不二家)』の見出しの下に『B=〈たっぷりチョコ〉カントリーマアムオリジナル、外はさっくり、中はしっとりの特徴を受け継いだプレミアムな大判サイズ。中には大粒のスイートチョコとホワイトチョコレートが合わせて15%入っている。』と記載されている。(3)2004年10月15日付け日本食糧新聞に『「粋なマヨネーズあられ」発売(亀田製菓)』の見出しの下に『商品特徴=米菓。水稲もち米100%使用。焼き窯によりこんがりときつね色に焼上げた。さっくりととろけるような口どけのよい生地に、マヨネーズをたっぷり使い、醤油を隠し味に加えた。』と記載されている。(4)2004年9月20日付け日本食糧新聞に『「たけのこの里 スイートポテト」発売(明治製菓)』の見出しの下に『「たけのこの里〈スイートポテト〉」は、チョコレート菓子。「たけのこの里」シリーズの新アイテム。サツマイモのほっくりした甘さが人気のスイートポテト味が特徴。まろやかなチョコレートとさっくり香ばしいクッキーを組合わせた秋のおいしさに仕上げた。』と記載されている。そうすると、本願商標は、その指定商品に使用したときは、その商品の食感について、切れ味や噛みごたえが軽く小気味よい旨を表していると認識されるにとどまるといえるから、その商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「さっくり」の文字を書してなるところ、該文字は、「切れ味や噛みごたえが軽く小気味よいさま(「広辞苑 第五版」岩波書店発行)。」等の意味を有するものである。

そして、該文字について職権をもって調査したところ、例えば、「さっくりとした歯応え」、「口当たりはさっくりと軽く」、「さっくりとした食感」等の表現をもって、歯応え、口当たり等の食感を表すために使用されている事実が認められた。

しかしながら、食感を表現する場合には、単に「さっくり」の文字のみでは用いられず、上記のように他の語を伴って使用されるのが一般的である。

さらに、本願指定商品を取り扱う取引業界において、「さっくり」の文字がそれのみで、取引者、需要者の間に食感を意味する語として認識され、普通に使用されているという事実も見いだせない。

そうすると、本願商標は、たとえ原審説示の如き意味合いを暗示するものであったとしても、本願指定商品について、食感としての意味合いを直接的かつ具体的に表しているとまではいえないと判断するのが相当であるから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない程に商品の品質、用途が記述的に表示されたものではないとみるのが相当である。

したがって、本願商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、具体的に商品の品質を表示したものと認識することはないとみるのが相当であるから、商標法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶をすべきものとすることはできない。

その他、政令で定める期間内に、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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