Trademark Appeal Case
結合商標の称呼と一体性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90662(T2006−90662/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第4989699号商標(以下「本件商標」という。)は、「ANGELICGLOSS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成18年1月25日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年8月10日に登録査定され、同年9月22日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由
1 引用商標
登録第2488341号商標(以下「引用商標」という。)は、「アンジェリーク」の片仮名文字と「ANGELIQUE」(第4音目の「E」の上部にアクサン記号が付されている。以下同じ。)の欧文字を二段に書してなり、平成2年12月4日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同4年12月25日に設定登録されものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成14年10月30日に第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品とする書換登録がなされているものである。
2 理由の要点
本件商標は、商標法第4条第1項第11号又は同第15号に該当する。
(1)本件商標「ANGELICGLOSS」は、「ANGELIC」と「GLOSS」の二つの言葉を結合したと理解されるに対し、引用商標は、「アンジェリーク」、「ANGELIQUE」であり、両者は、「ANGELIC」と「ANGELIQUE」「アンジェリーク」の部分における称呼及び観念を共通とする結果、需要者・消費者に出所の混同を招来し、類似する商標である。また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、互いに類似するものである。
(2)引用商標の使用と出所の混同について
引用商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が1997年から継続して約10年間にわたって商品「化粧品」について使用してきている(甲第5号証ないし甲第8号証)商標であって、需要者及び消費者の間に広く知られるに至ったものである。
したがって、本件商標を申立人と何ら関係のない商標権者が商品「化粧品」について使用した場合、当該商品について需要者、消費者は申立人の商品と出所につて誤認・混同を生じさせることは明らかである。
第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記のとおり「ANGELICGLOSS」の欧文字を標準文字で表してなり、構成各文字は同書、同大、等間隔で外観上一体に表してなるばかりでなく、これより生ずると認められる「エンジェリックグロス」の称呼も格別冗長とはいえないものであって、無理なく一連に称呼し得るものであるから、該構成文字全体に相応して、「エンジェリックグロス」のみの称呼を生ずる一体不可分の一種の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。
他方、引用商標は、前記の構成からなるものであるから、下段の「ANGELIQUE」の発音を表記したものと認められる上段の片仮名文字「アンジェリーク」の文字に相応して、「アンジェリーク」の称呼を生ずるというのが相当である。
そうとすれば、本件商標から生ずる称呼と引用商標から生ずる称呼とは、促音を一音とすると、前者が9音であるのに対し、後者は6音という構成音数を明らかに異にするばかりでなく、語頭音の「エ」と「ア」の差異を有するものであるから、称呼上十分区別し得るものである。また、両者は、外観においても明らかな差異があり、観念においては比較できないものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
2 商標法第4条第1項第15号について
本件商標と引用商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものであり、また、申立人の提出に係る甲第5号証ないし甲第8号証は、すべて同人の商品カタログであるから、引用商標が使用されていることは認められるとしても、これらの証拠のみでは需要者の間で広く認識されていたと認めるには不充分といわざるを得ない。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
3 まとめ
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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