Trademark Appeal Case
著名商標の不正目的登録
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90169(T2006−90169/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4924230号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、平成17年5月19日に登録出願、第35類「広告,市場調査,職業のあっせん,輸出入に関する事務の代理又は代行,広告用具の貸与,求人情報の提供」を指定役務として、同18年1月27日に設定登録されたものである。
2登録異議申立ての理由の要点
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2648631号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、平成4年3月3日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年4月28日に設定登録され、その後、同16年4月13日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、第6類、第9類、第16類、第19類及び第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録が同17年9月21日にされたものである。
その他、申立人を商標権者とする、別掲(2)に示すとおりの構成よりなる登録第4197096号商標の外1件の商品「眼鏡」に使用される標章を引用しているものである(以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。)。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、引用商標と同一であり、本件商標がその指定役務に使用された場合には、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであり、取り消すべきものである。
(3)商標法第4条第1項第19号について
引用商標は、申立人に関する商標として日本国内及び外国における需要者の間に広く認識されている。本件商標は、引用商標と同一であって、不正の目的をもって使用をするものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反してされたものであり、取り消すべきものである。
(4)申立人は、証拠方法として、甲第1ないし第24号証(枝番号を含む。)を提出している。
3 本件商標に対する取消理由
当審において、商標権者に対し、意見書を提出する期間を指定して、平成18年11月30日付けで商標登録の取消の理由を通知した。その要旨は、次のとおりである。
(1)申立人の主張及び同人の提出に係る甲第2ないし第24号証(枝番号を含む。)によれば、申立人は、イタリアの大手のアパレルメーカーであるBENETTON Group S.p.a.(以下「ベネトン」という。)傘下の「BENETTON」に関する商標を管理する会社であって、同じくベネトン傘下のCOLORS Magazine Srl社の発行する人種、宗教、文化など革新的なテーマを内容とする雑誌「COLORS」は、世界の多くの国で販売されており、その販売部数は、世界で2万余部(2005年)と少ないものの、メッセージ性の強い内容により注目されている雑誌であって、題号として使用されている「COLORS」の文字からなる商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)に示す構成よりなり、創作性の高い特徴的なデザインにより強く印象づけられるものということができ、以上を総合すれば、引用商標は、イタリアをはじめ海外において取引者、需要者間に広く認識されているものと判断するのが相当である。
そこで、本件商標についてみると、本件商標は、別掲(1)に示した構成よりなり、創作性の高い特徴的なデザインよりなる引用商標とほぼ同一ともいい得る酷似した構成よりなると認められる。
そして、上記ベネトンは、多くの企業を傘下とするベネトングループを形成し、雑誌「COLORS」の内容と同様に、メッセージ性の強い広告活動を展開し注目されている世界でもトップグループに位置する企業であり、本件商標が「広告」を含む上記のとおりの役務を指定役務とするものであることを併せ考えれば、本件商標の商標権者は、メッセージ性の強い広告活動を展開して注目されているベネトン、及び、雑誌「COLORS」がベネトングループ傘下の企業の発行する雑誌であることを知悉し、該雑誌の題号である引用商標の著名性にフリーライドする目的で本件商標を登録出願し、登録を得たというべきであるから、本件商標は、不正の利益を得る目的、あるいは他人に損害を加える目的など不正の目的をもって使用するものといわなければならない。
(2)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反してされたものである。
4 当審の判断
当審においてした、上記3の取消理由に対して、商標権者は何ら意見を述べていない。
しかして、上記3の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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