Trademark Appeal Case
称呼の類似性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−68010(T2006−68010/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件国際登録第853224号商標(以下「本件商標」という。)は、「Annil」の文字を横書きしてなり、2005(平成17)年6月13日を国際登録の日とし、国際登録簿に記載のとおりの第25類「Children’s clothing;knitwear(clothing);layettes(clothing);shoes;hats;hosiery;babies’pants;uniforms;underwear;pants.」を指定商品として、2006(平成18)年5月12日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2708073号商標(以下「引用商標」という。)は、「ANVIL」の文字を横書きしてなり、平成2年1月29日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同7年6月30日に設定登録、その後、同17年2月8日に商標権存続期間の更新登録、さらに、その後、同年8月3日に商品区分及び指定商品を第24類「布製身の回り品」及び第25類「被服」とする書換の登録がされたものである。
3 登録異議の申立ての理由
本件商標は、「Annil」の文字を横書きしてなるから、その構成に徴し、「アンニル」の称呼を生ずる。
これに対し、引用商標は、「ANVIL」の文字を横書きしてなるから、その構成に徴し、「アンビル」の称呼を生ずる。
そこで、本件商標から生ずる「アンニル」の称呼と引用商標から生ずる「アンビル」の称呼とを比較するに、両者は、ともに4音構成からなり、そのうちの語頭の2音「アン」と語尾の「ル」を共通にし、その異なるところは、僅かに中間における「ニ」と「ビ」の音の差異にすぎない。
しかるに、該差異音「ニ」と「ビ」は、ともに母音「イ」を共通にする音であり、中間に位置することから、明確には聴取し難い音といえるものである。
してみれば、該差異音「ニ」と「ビ」が称呼全体に及ぼす影響は、極めて微弱であり、両称呼の全体をそれぞれ一連に称呼するときには、語調、語感が近似し、称呼上紛らわしい類似の商標といわなければならない。
また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、「Annil」の文字を横書きしてなり、該構成文字に相応して「アンニル」又は「アニル」の称呼を生ずるというのが相当である。
また、本件商標は、造語であって、特定の観念を生じないものである。
これに対し、引用商標は、「ANVIL」の文字を横書きしてなり、該構成文字に相応して「アンビル」の称呼を生ずるものであり、「鉄床(かなとこ),アンビル」等の意を有する英語と認めることができる。
してみると、本件商標と引用商標とは、語頭の「A」を共通にするものの、他の各構成文字「nnil」と「NVIL」とに明確な差異を有するから、外観上判然と区別し得るものであり、観念上は、比較すべくもないものである。
また、本件商標より生ずる「アンニル」の称呼と引用商標より生ずる「アンビル」の称呼とを比較するに、両者は、いずれも僅か4音からなるものであり、第三音目の「ニ」と「ビ」の差異を有するものである。
しかるに、「ニ」と「ビ」は、いずれも前者の「ン」が有声の気息を鼻から洩らして発する鼻音であり、弱音であることで、それに続く関係上、強い音として明瞭に発音し、聴取されることから、それぞれの音に明確な違いがあり、両称呼の全体をそれぞれ一連に称呼しても語韻・語調が異なり、称呼上充分に聴別し得るものである。
次に、本件商標より生ずる称呼の「アニル」と引用商標より生ずる称呼の「アンビル」とを比較するに、両者は、「ア」と「ル」の音を共通にするものの、中間において、「ニ」と「ンビ」の各構成音及び構成音数の差を有するから、語韻・語調が異なり、称呼上相紛れるおそれはないものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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