1 本願商標
本願商標は、「健康づくりの郷」の文字と、その構成中の「郷」の文字の上に「さと」の平仮名を付した構成よりなり、第43類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,動物の宿泊施設の提供,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,会議室の貸与,展示施設の貸与,布団の貸与,加熱器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,タオルの貸与」を指定役務として、平成17年4月15日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『健康づくりの郷』の文字及び末尾『郷』の読みと認められる『さと』の文字よりなり、全体として『健康をつくる、つまり健康になる又は健康によい村・場所』の意味合いとして看取される表示と認められるものである。そしてこれを本願指定役務中の『宿泊施設の提供、飲食物の提供』等に使用した場合、当該施設が(例えば温泉地や緑豊かな場所に存していて)健康づくりできる場所にある旨のキャッチフレーズとして需要者に認識されるにとどまるというのが相当である。そうしてみると、本願商標は、自他識別標識としての機能を果たし得ず、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。 」として、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおりの構成よりなるところ、これより、たとえ、原審説示のごとき意味合いを看取し得るといい得ても、それが直ちに役務の質等を簡潔に表す標語(キャッチフレーズ)を表示したものとして理解されるとまでは認め難いから、結局、構成文字の全体をもって一種の造語として認識されるとみるのが相当である。
また、当審において調査するも、本願商標を構成する文字が、その指定役務を取り扱う業界において、キャッチフレーズとして、取引上普通に使用されている事実を発見することはできなかった。
そうとすれば、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、自他役務の出所識別標識としての機能を果たし得るものであり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標に該当するものとは認めることができない。
したがって、これを商標法第3条第1項第6号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。