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Trademark Appeal Case

称呼類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号無効2006−89036(T2006−89036/J3)
審判種別無効
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4751429号商標(以下「本件商標」という。)は、平成9年3月31日に登録出願、別掲のとおりの構成よりなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年2月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の引用商標

請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第4135689号商標(以下「引用商標」という。)は、平成4年9月3日に登録出願、「INDIAN」の欧文字と「インディアン」の片仮名文字とを二段に併記してなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年4月17日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 請求人の主張の要点

請求人は、「本件商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする。」と申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、別掲のとおりの態様よりなるものであるから、構成中の「Indian」の文字部分は要部である。よって、本件商標からは「Indian」の文字に対応し、「インディアン」の称呼をも生ずる。

他方、引用商標も、その構成文字に相応して「インディアン」の称呼を生ずること明らかである。

してみれば、両商標は、「インディアン」の称呼において類似する。

また、本件商標の指定商品中の「靴類(「靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具」を除く。)」と引用商標の指定商品は同一又は類似する。

(2)答弁に対する弁駁

被請求人は、「本件商標は全体として一つの識別標識として認識され機能するので、本件商標は『インディアンモーターサイクル』とのみ称呼されるから、両商標は非類似の商標である。」と主張する。

しかしながら、本件商標が、「Indian」と「Motorcycle」とを上下2段に配してなり、「Indian」及び「Motorcycle」はそれぞれ要部と認められるものであるから、本件商標から「インディアン」の称呼が生ずることは明白である。

また、本件商標から「インディアン」の称呼が生ずることは、特許庁よりの、請求人の商願2002年第111441号商標及び商願2004年第81801号商標に対する拒絶理由通知によっても明らかである。

さらに、被請求人が自己の主張の論拠として掲げる乙第1号証の1ないし23にかかる商標は、本件商標とは構成を異にするものであり、被請求人の主張の論拠となりうるものではない。

4 被請求人の答弁の要点

被請求人は、結論と同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として乙第1号証(枝番を含む。)を提出した。

(1)本件商標は、全形態様が横長方形の襟ネーム図柄からなり、方形のステッチ枠内に、特徴ある欧文字筆記体にて「Indian/Motorcycle」と二段表記してなる結合商標であるが、上下とも同一書体からなり、その上下及び左右の幅も合わせ、全体として統一感を持たせている。

しかも、頭文字「I」と「M」とを重ね合わせることにより、より一層の統一感ないし一体感を持たせている。

その結果、本件商標は、全体として一の識別標識として認識され機能するものであって、「Indian」と「Motorcycle」との部分を分離され、それぞれの部分が独立した識別標識と認識され機能するなどということはない。

したがって、本件商標は「インディアンモーターサイクル」とのみ称呼され、引用商標から生ずる「インディアン」の称呼とは明らかに相違し、両商標は非類似の商標というべきである。

(2)本件商標は、構成態様においてその結合状態が極めて強固であることは前記したとおりであり、また、「Indian」と「Motorcycle」の構成文字のいずれもが、「北米原住民(インディアン)」及び「二輪自動車(オートバイ)」を意味するものとして広く認識理解されていることは周知の事実で、両語の識別力に軽重の差は全くない。そうとすると、本件商標は、全体を一つの商標として認識し把握して類否判断を行うべきは明らかである。

乙第1号証の1ないし23に示すとおり、「INDIAN」「Indian」「インディアン」を含む結合商標の登録事例は数多く、これらは何れも「インディアン」の称呼及び「北米原住民(インディアン)」の観念が生じる登録商標と有効に併存している。これら先例での類否判断の比較からも本件商標と引用商標とは類似しないというべきである。

5 当審の判断

本件商標は、別掲のとおり黒塗りの長方形の内側に白抜きのステッチで長方形を描き、その中に「Indian」と「Motorcycle」の欧文字を筆記体風に二段に併記してなるものである。

しかるところ、「Indian」と「Motorcycle」の文字は、上下二段に表示されてはいるが、「Indian」の「I」の文字がデザイン化された書体であること、両文字の語頭の「I」と「M」の文字部分が一部交錯していること、及び「Motorcycle」の文字の第3文字目における「t」の文字の頭の横線を長く伸ばして描く等、文字部分はやや図案化され一体感があり、全体としてみても図形部分と構成文字が不可分一体的に表示されたものと認識されるから、これを殊更「Indian」と「Motorcycle」の文字に分離観察する特段の理由を見出し得ないところである。

そうとすれば、本件商標中の「Indian」の文字部分のみが独立して自他商品の識別標識として機能し得るとする特段の理由はないものというべきであるから、本件商標からは「インディアンモーターサイクル」の一連の称呼のみを生じるものであって、その構成中の「Indian」の文字部分から「インディアン」の称呼を生ずるとし、それを前提に両商標が類似するという請求人の主張は認められないものというべきである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼において顕著に相違すること明らかであり、また、観念及び外観のいずれからしても十分に区別し得る商標であるから、両者は非類似の商標といわざるを得ない。

そして、他に両商標が類似するという理由を発見し得ない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものということはできないから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすることはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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