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Trademark Appeal Case

著名商標の混同類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第18579号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に表示したとおりの構成よりなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成9年2月4日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、ドイツのスポーツ用品製造会社である『アディダス アーゲー』が商品『スポーツシューズ、スポーツウェア、スポーツ用品』等に使用して本願の出願時には既に著名となっている商標『ADIDAS』の文字を有して『pascadidas』と書してなるものであるから、このような商標を本願の指定商品に使用するときには、これが恰も上記会社或いはこれと何等かの関係を有する者の取り扱いに係る商品であるかのごとく、その出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当する」旨認定、判断し本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)「adidas」商標の著名性について

別紙に表示したとおりの構成よりなる商標(以下「引用商標」という。)は、昭和58年9月28日、サンケイマーケティング発行の「舶来ブランド辞典’84ザ・ブランド97頁」によれば、「西ドイツのスポーツ用品メーカーのブランド、製造場所を日本、西ドイツ、」「世界のスポーツシューズやウェアの市場では圧倒的なシェアを誇っているブランドで、プロの過酷な要求に十二分に応えられる機能性の高さは世界的に知れわたっている。」「現在では世界のスポーツシューズ市場で60%のシェアを持つといわれる。また、ウェアでもサッカー用だけを例にとっても、西ドイツのプロリーグ、ブンデスリーガーをはじめ世界のサッカーチームの半分以上でユニフォームに採択されている。」旨の紹介がみられる。

平成1年6月30日、株式会社小学館発行の「最新英語情報辞典 第2版」によれば、「Adidas」は、「西ドイツのアディダス社製のスポーツ用品;特にスポーツシューズ、スポーツウェアなど;ランニングシューズでは売り上げ世界第一位」旨の紹介がみられる。

また、昭和55年9月20日、株式会社チャネラー発行の「別冊チャネラー’80−9ファッション・ブランド年鑑’81年版」、同56年9月20日、同社発行「別冊チャネラー’81−9ファッション・ブランド年鑑’82年版」によれば、株式会社デサントは西ドイツ・アディダス社との提携品として引用商標を「スポーツスーツ、トレーニングスーツ、各種ゲームウェア、スウェットシャツ、テニスウェア」等に使用している。

同社の同「ファッション・ブランド年鑑」の’87年版、’92年版、’96年版においても、引き続き株式会社デサントにより、引用商標を種目別競技ウェア(サッカー、テニス、陸上)等に使用している。

平成5年11月1日、同6年11月25日、ベースボールマガジン社発行の「別冊週間サッカーマガジン」にも、株式会社デサントを通じて、引用商標が「サッカーシューズ、ウール製の帽子、マフラー、バッグ、アクリル製手袋、サッカーゲーム用シャツ、スポーツコート、ウインドアップジャケット、ウインドアップパンツ、ベスト、レフェリー用シャツ」等に使用している。

さらに、平成3年7月4日、日経産業新聞の記事中「世界最大のスポーツ用品メーカーであるドイツのアディダス」、同10年4月28日の日経流通新聞記事中「世界第二位のスポーツ用品メーカー、アディダスーサロモンAG」の各記述も見出せる。

上記の事実によれば、引用商標は世界屈指のスポーツ用品メーカーであるアディダス社がスポーツ用品に使用し、本願商標の出願前には著名な商標として取引者、需要者に広く認識されていたものとみるのが相当である。

(2)出所の混同のおそれについて

本願商標は、別紙に表示したとおり「pascadidas」の文字をやや図案化し、同書、同大、一連に表示したものであるが、その後半部に前記した引用商標を全く同一の構成よりなる「adidas」の文字を有するものである。

そして、本願商標の指定商品には、スポーツ用品の範疇に属する「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」等を含み、他の指定商品も引用商標の使用する商品とは極めて密接な関係にあるものである。

そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、構成中に有する引用商標の文字部分が、その需要者、取引者に印象付けられ、引用商標を容易に想起し、該商品が「アディダス社」の業務に係る商品若しくはその関連会社と組織的・経済的に何等かの関係がある者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生じさせるおそれがあるものというのが相当である。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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