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Trademark Appeal Case

称呼類似性:長音と破裂音

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−20117(T2005−20117/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、上段に「slowbath」の欧文字とその下段に「スローバス」の片仮名文字とを二段に横書きした構成よりなり、第5類「薬剤」を指定商品とし、平成16年9月30日に登録出願された商願2004−89859に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同17年5月17日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同年6月24日付け手続補正書により「浴剤」に補正したものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、本願商標は、「THROPAS」の欧文字を横書きし、平成14年2月1日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同年12月13日に設定登録された登録第4630145号商標(以下、「引用商標」という。)と類似するから、商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおり、「slowbath」及び「スローバス」の各文字を二段に横書きしてなるから、該構成文字に相応して「スローバス」の称呼を生ずるものである。

また、その構成中、「slow」の文字は「ゆっくり」の意を有し、「bath」の文字は「入浴」の意を有する英語であるから、「ゆっくりした入浴」の程度の意味合いを看取させるものである。

他方、引用商標は、上記2のとおり、「THROPAS」の欧文字からなり、また、その綴り字自体が英和辞典ほか一般の辞書類に掲載されているような証左は見いだせないから、特定の語義を有する既成語を表したものとはいえないものであって、それ自体は造語商標であるというべきである。

そして、欧文字からなる造語商標にあっては、一般的には、我が国において広く親しまれている英語ないしローマ字の読みに倣って称呼されるものとみるのが相当であるから、「THROPAS」の欧文字からなる引用商標は、これを英語読みに「スロパス」の称呼を生ずるものとみるのが自然である。

そこで、本願商標から生ずる「スローバス」の称呼と引用商標から生ずる「スロパス」の称呼とを比較すると、両者は、音構成中前半の「ス」の音、「ロ」の音及び語尾の「ス」の音を共通にするものの、中間音とはいえ長音の有無と「バ」の音と「パ」の音の差異を有するものである。そしてこの「バ」の音と「パ」の音は、ともに母音[a]を共通にする破裂音であるが、「バ」の音は重く響く有声音であるのに対し、「パ」の音は歯切れのよい明瞭な響きの無声音であって、さらに長音に続く「バ」の音は強く看取されるものであるから、該差異が両称呼に与える印象は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、その語調語感が相違し、十分区別し得るものと認められる。

また、両商標の構成前記のとおりであるから、外観においては互いに区別し得るものであるし、観念についても、引用商標は造語と認められるから、本願商標と比較すべくもないものである。

そうとすると、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても区別し得る非類似の商標といわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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