結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2006−30230(T2006−30230/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4196941号商標(以下「本件商標」という。)は、「バイオクロール」の文字と「Bio−Chlor」の文字とを二段に書してなり、平成8年8月21日に登録出願、第31類「飼料,飼料用たんぱく」を指定商品として、同10年10月9日に設定登録されたものである。
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
(1)請求の理由
請求人において市場を調査したところ、本件商標が商標権者、専用使用権者または通常使用権者のいずれかにより、少なくとも過去3年間にその指定商品のいずれかについて使用された事実を発見することができなかった。本件商標は商標法第50条第1項によってその登録はその全指定商品について取り消されるべきものである。
(2)答弁に対する弁駁
(ア)乙各号証のうち、乙第1号証は商品の輸入のための前提としての資格を証するにすぎず、それ自体輸入行為のあった事実を示すものではない。
乙第3号証は顧客であるJA全農に提出した品質規格書と平成17年10月の出荷を証明するJA全農の指定報告書との説明があるが、品質規格書は発行人も発行日も記載されておらず、指定報告書に記載の全農東京支所なる者の発行者が不明であり、発行者と被請求人又はその使用権者との関係も不明である上、発行日の記載もない紙片であって、証拠としての価値を認めることができないから、証明書として認め難い書面である。
乙第4号証ないし乙第6号証は、会社の取扱い商品品目を紹介するため記載をしたものであり、そのうち乙第5号証、乙第6号証のパンフレットはそれらが取引に使用されたものであるとの証明もなく、商標を使用された事実の証明となっていないものである。
乙第7号証は商品写真であって、乙第2号証で示される輸入された商品を収納した包装の写真であれば、これを検討することができる。
(イ)商標「BIO−CHLOR」を使用した商品の輸入を証明する書面としては、乙第2号証が原本の真正な写しであるならば、これを認めることができる。
しかるところ、乙第2号証の船荷証券によれば、荷主はアメリカ合衆国ニュージャージー州プリンストン、ノースハリソンストリート469所在のチャーチ アンド ドワイト カンパニー インコーポレーテッドであり、荷受人として味の素ヘルスサプライ株式会社と記載されており、貨物の内容は「25キログラム袋入りBIO−CHLOR」と記載されているところから、被請求人の商標が使用されているとする対象の商品は、前記アメリカ合衆国のチャーチ アンド ドワイト カンパニー インコーポレーテッドにより製造・販売された商品であることを示すものである。
乙第2号証のインボイス(請求書)は前記販売された商品に対する費用請求であり、対象商品が前記米国会社製造販売に係る商品であることを示すものである。同商品及びその包装は、乙第7号証に示す態様のものであると理解する。
これを要するに、被請求人は、乙第2号証及び乙第7号証に示される商品及び同商品について使用されている商標をもって、本件商標が商品混合飼料につき使用されたと主張するものである。
しかるに、当該商品は、米国会社によって製造され、同社の商標を同社によって添付され、被請求人会社使用権者によって購入され輸入されたものであり、同商品に添付された商標は、前記米国会社の製造・販売に係る商品であることを示す同米国会社の商標であることが明白である。すなわち、ここに使用された商標とは、同商品の出所は前記米国会社であることを示す商標であることに他ならない。
してみれば、被請求人提出に係る乙各号証に示す商標は、被請求人の有する本件商標ということはできず、乙各号証は本件商標の使用を示すものではない。
(ウ)なお、前記米国会社は、本件請求人であるが、長年にわたって請求人の飼料の輸入・販売に従事してきた被請求人が、請求人の前記飼料についての商標を、それが請求人の商標であることを知っているに拘らず、これと実質的に同一の商標を請求人に無断で登録し、しかも請求人によって提起された審判請求に対する防御として、米国会社の商標をもって本件商標の使用であるかの如く乙各号証を提出して主張することは、信義則に著しく反する行為といわざるを得ない。仮にこのような乙号証が本件商標の使用と解されたとしても、かかる使用は商標法上適切な商標の使用ということはできない。
(エ)よって、本件商標は適切に使用されておらずその登録は取り消されなければならない。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む。)を提出した。
被請求人の所有する本件商標は、牛用混合飼料について、少なくとも平成11年7月以降、現在も継続し使用している。
本件商標の使用者は、被請求人から使用許諾を得た味の素ヘルシーサプライ株式会社である。
牛用混合飼料「バイオクロール」は、被請求人より平成11年7月に味の素ヘルシーサプライ株式会社(旧社名:(株)味の素タカラコーポレーション)に事業移管し、乙各号証に示すとおり、引き続き輸入・販売を継続している。
被請求人は、乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む。)を提出し、被請求人の所有する本件商標は、被請求人から使用許諾を得た味の素ヘルシーサプライ株式会社により、牛用混合飼料について、少なくとも平成11年7月以降、現在も継続し使用している旨主張している。
そこで、被請求人の提出に係る前記証拠についてみるに、乙第2号証のインボイスは、2005年11月22日に米国ニュージャージー州の「チャーチ アンド ドワイト カンパニー インコーポレーテッド」から味の素ヘルシーサプライ株式会社(以下「通常使用権者」という。)への送り状と認められ、その送り状には、ITEM/COUNT DESCRIPTIONに「Bio−Chlor 25KG Bag」と記載されていることから、通常使用権者が2005年11月22日に商品「牛用混合飼料」(以下「使用商品」という。)を25キログラム輸入したものと認められる。
そうすると、使用商品は、2005年11月22日に輸入されたといえるから、少なくも本件審判の請求の登録前3年以内に使用商品が使用されていたものと認められる。
そして、使用商品は、本件商標の指定商品の範疇に属する商品と認められ、また、その送り状に記載されている「Bio−Chlor 25KG Bag」の文字中の「Bio−Chlor」の文字部分は、使用商品に係る商標の使用とみるのが相当であるから、使用商品には本件商標と社会通念上同一の商標が使用されていたものといわざるを得ない。
さらに、乙第4号証の全国飼料畜産界名簿(2005年版)及び乙第5号証の会社案内(2005年4月1日)によれば、通常使用権者の販売品目又は取扱品目として「バイオクロール」がそれぞれ記載されていることが認められる。
してみれば、本件商標は、被請求人が提出した証拠を総合勘案すれば、通常使用権者と認められる者により、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、継続して本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、使用商品について使用していたものといわなければならない。
なお、請求人は、「乙各号証に示す商標は、請求人である米国の『チャーチ アンド ドワイト カンパニー インコーポレーテッド』の所有する商標であるから、被請求人の有する本件商標ということはできず、乙各号証は本件商標の使用を示すものではない。」旨主張しているが、本件については、前記認定のとおりであるから、この点に関する請求人の主張は採用の限りでない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべき限りではない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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