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Trademark Appeal Case

要部抽出と称呼・観念の類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−14950(T2005−14950/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「カレー食堂 心」の文字を標準文字により表してなり、第29類「レトルトカレー」及び第43類「飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として、平成16年12月17日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原審において本願の拒絶の理由に引用された登録第2563730号商標(以下「引用商標1」という。)は、「心」及び「こころ」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成2年12月21日に登録出願、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」を指定商品として、同5年8月31日に設定登録され、その後、同15年8月19日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同年9月10日に指定商品を第29類、第30類、第31類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品とする書換登録がされているものである。同じく、登録第3123688号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定に基づき、使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月26日に登録出願され、第42類「中華料理その他の東洋料理を主とする飲食物の提供,定食を主とする飲食物の提供(一般食堂が提供するもの),アルコ―ル飲料を主とする飲食物の提供,茶・コ―ヒ―・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として、同8年2月29日に設定登録され、その後、同年5月31日に商標登録例令施行規則附則(平成3年通商産業省令第71号附則)第4条第1項の規定による「重複商標」の記録がされ、さらに、同18年1月20日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。

3 原査定の拒絶理由の要点

本願商標は、引用商標1及び2と同一又は類似であって、その指定商品・役務と同一又は類似の商品・役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

4 当審の判断

本願商標と引用商標1及び2との類否について検討するに、本願商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、その構成中の「カレー」の文字は、「カレー粉」、「カレー粉を用いてつくった料理」又は「カレーライスの略」を意味する語として、また、「食堂」の文字は、「いろいろな料理を食べさせる店」を意味する語として、いずれも一般に親しまれている語である(岩波書店発行「広辞苑第5版」参照)。そして、「食堂」の語については、そこで提供される料理の種類やその利用対象者に応じて、例えば、「ラーメン食堂」、「てんぷら食堂」、「大衆食堂」等の如くに用いられていることは周知の事実である。また、食堂においては、料理を提供すると共に、顧客に持ち帰り用等の商品を販売することも普通に行われているところである。

そうすると、本願商標をその指定商品又は指定役務について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「カレー食堂」の文字部分が単に「カレーライス又はカレー料理を食べさせる店」であること、すなわち役務の質、内容、提供場所又は商品の品質、販売場所等を表示したものとして認識し理解するに止まり、自他商品・役務の識別標識としては認識し得ないというべきである。

してみれば、本件商標は、その構成中の「心」の文字部分が自他商品・役務の識別標識としての機能を果たす要部というべきであって、これより単に「ココロ」(心)の称呼及び観念を生ずるものといわなければならない。

他方、引用商標1は、その構成文字に相応して「ココロ」(心)の称呼及び観念を生ずること明らかである。また、引用商標2は、別掲のとおりの構成からなるところ、長方形の輪郭に重ねて大きく毛筆風に表された「心」の文字は、その下部に書された「THE GOMIHATTIN」の文字とは書体が明らかに異なり、中央に大きく顕著に表されていることに加え、該「心」の文字と「THE GOMIHATTIN」の文字とが常に一体不可分にのみ観察されなければならない格別の理由も見いだし難いことからすると、「心」の文字部分が独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであるから、これより単に「ココロ」(心)の称呼及び観念を生ずるものといわなければならない。

したがって、本願商標と引用商標1及び2とは、称呼及び観念を共通にする類似の商標といわざるを得ない。また、本願商標の指定商品及び指定役務は、引用商標1及び2の指定商品又は指定役務と同一又は類似のものといえる。

なお、請求人は、本願商標は使用により商標全体として識別力を備えるに至っており、本願商標と引用商標とを商標全体として比較すれば非類似である旨主張し、その立証証拠を提出している。

確かに、提出された証拠によれば、本願商標が使用されていることは認められるものの、その使用の期間・規模、宣伝広告の事実・期間・頻度・範囲、売上高、市場占有率等が明らかでないばかりでなく、使用態様も「心」の文字を大きく表したり、「カレー食堂」の文字と分離して使用するものも見られ、必ずしもその使用態様が一定していないところからすれば、本願商標が全体をもって一体不可分のものとして、かつ、請求人の業務に係る商品・役務を表示する商標として、取引者、需要者間に広く認識されているものとはいい難いから、請求人の主張は採用することができない。

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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