Trademark Appeal Case
論点抽出失敗
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−15019(T2005−15019/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「きれいな製氷」の文字を標準文字により表してなり、第11類「冷蔵・冷凍庫」を指定商品として、平成16年9月1日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由の要点
原査定は、「本願商標は、『きれいな製氷』の文字を標準文字で表してなるから、これをその指定商品に使用しても、その指定商品との関係において『きれいな製氷ができる冷蔵・冷凍庫』を認識させるにとどまるものであって、単に商品の品質・内容を表示するかあるいは商品の品質を誇称的に表示するものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「きれいな製氷」の文字を書してなるところ、「濁り・汚れをとどめないさま。澄んで清らかなさま。清潔。」等の意味を有する「きれいな」の文字と「水を冷却して氷を製造すること。」の意味(いずれも株式会社岩波書店「広辞苑第五版」)を有する「製氷」の文字とが結合されたものと認識され、全体の文字からは「清潔な氷を製造すること」、あるいは「濁りのない氷を製造すること」の意味合いを容易に理解されるものと認められる。
ところで、最近の冷凍冷蔵庫における業界においては、自動製氷機を搭載し、その機能をさらに向上させて他社との差別化を図っていることが、以下の雑誌、新聞記事情報及びインターネットの情報等により認められる。
(ア)「東芝レビュー 47巻7号」(1992年7月1日 株式会社東芝内東芝レビュー発行)の587頁には「透明氷ができる冷蔵庫搭載用自動製氷機」の表題のもと「2 透明氷製氷機搭載冷蔵庫GR−A55MIの特長」との記載、「図1」とともに「冷蔵室の給水タンクに水を入れてセットするだけで、自動的に透明氷を作る。」との記載
(イ)「月刊 技術営業」(2004年6月27日 株式会社リック発行)の94頁には「●冷蔵庫リプレース獲得のカギ●自動製氷機の『進化論』/商品研究/製氷皿を外した三洋/三菱は執念の透明氷」の表題のもとに自動製氷機の技術ポイントが記載されている。
(ウ)「冷凍」(平成17年8月15日 社団法人日本冷凍空調学会発行)の56頁には「衛生・清潔・キレイを追求した省エネ冷凍冷蔵庫の開発」の表題のもと「2.2 部品が全部外せて,洗えるキレイな自動製氷機」との記載
(エ)「台所の“顔”に汚れなし 三洋がフッ素加工の冷蔵庫」(2004.10.29 共同通信)の見だしのもと「自動製氷機付きで、製氷機部分をすべて取り外して洗えるのが特長。製氷する際、除菌フィルターを使うため、雑菌が繁殖しがちなミネラルウオーターでもきれいな氷を作れるという。」との記載
(オ)「[もの知り百科]製氷皿の氷なぜ割れる 急激に凍ると気泡できる」(2005.08.29 読売新聞大阪夕刊 13頁)の見だしのもと「松下電器産業によると・・・氷が白っぽくなります。これに対し、水を除々に冷やして凍らせると丈夫で透明な氷になります。最近の冷蔵庫に内臓されている製氷器は、冷蔵室のタンクで水をいったん冷やしてから凍らせるようにすることで、きれいな氷ができるように工夫されています。」との記載
(カ)「三菱冷蔵庫 新商品発売のお知らせ」(http://www.mitsubishielectric.co.jp/news-data/2006/pdf/1212.pdf)のホームページには「2006年12月12日三菱電機株式会社」、「その他の特長」に「3.おいしく清潔、見た目にもきれいな氷が楽しめる『うまさ透明 鉛クリーン光清水』」との記載
(キ)「SHARP」(http://www.sharp.co.jp/products/kitchen/refrigerator/spec01/sjhv51ms/f_sjhv51ms.html)のホームページには「庫内除菌イオンタイプ オールフレンチドア冷蔵庫SJ−HV51M−Sシルバー系(ブライトーン)」として、「キレイな氷が、自動でたっぷり作れます。/給水タンクに水を入れるだけで、自動的に清潔な氷がたっぷり作れます。/●いつもおいしい氷を作るために/水アカや雑菌の発生を抑えるため、給水タンクは取扱説明書に基づき、週1回を目安の清掃してください。」との記載
(ク)「SANYOニュースリリース」(http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0510news-j/1004-1.html)のホームページには「2005年10月4日/家族みんなが使いたくなる利便性と清潔性」/従来の約半分の時間で清潔な氷をザクザク製氷できる冷蔵庫を発売」との記載
以上よりすると、製氷機搭載の冷蔵庫は、各社の技術開発により、雑菌のない清潔な氷や透明な氷を作ることができ、それらをきれいな氷と称していると認められる。
そうすると、「きれいな製氷」の文字からなる本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、例えば雑菌のない清潔な氷ができる機能又は透明感のある氷ができる機能を有する冷蔵・冷凍庫であると理解するにとどまり、該商品の機能、品質を表示したものと認識し、自他商品の識別標識としての機能を有しないものであるといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人(出願人)は、本願指定商品の分野において「きれいな製氷」という表現を用いているのは請求人(出願人)のみであり、一般的に使用されているとはいえないことから、本願商標に接した需要者がこれを直ちに商品の品質を直接的に表したものと認識することはない旨述べているが、製氷機により作られる透明な氷、清潔な氷を「きれいな氷」と称していること上記のとおりであって、本願商標の文字からは「清潔な氷を製造すること」、あるいは「濁りのない透明な氷を製造すること」の意味合いを容易に理解されるといえることから、その主張は採用できない。
よって、結論のとおり審決する。
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