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Trademark Appeal Case

商品区分の解釈と不使用取消

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第30126号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第1657913号商標(以下、「本件商標」という。)は、昭和55年8月12日に登録出願され、「ロックマン」の文字を横書きしてなり、第13類「手動利器、手動工具、金具」を指定商品として、昭和59年2月23日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中「金具」について、その登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。との審決を求め、その理由および答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証、甲第2号証および資料1を提出した。

(1)甲第1号証に示す本件商標の商標登録原簿謄本から明らかな如く、本件商標は、昭和55年8月12日に登録出願され、昭和59年2月23日付にて設定登録されたものであり、その後、本件審判の請求日現在において既に登録後3年以上経過している。しかもこの間、被請求人は、本件商標をその指定商品中「金具」について使用した事実は存在しない。

また、前記原簿謄本においてみるも、本件商標について専用使用権者若しくは通常使用権者の設定登録がなされていないところがら、使用権者の存在並びにそれによる本件商標の使用を推認せしめる根拠もない。

したがって、本件商標は、継続して過去3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもがその指定商品中「金具」について使用されていないものであるから、商標法第50条第1項の規定によりその登録は取り消されるべきである。

(2)被請求人の答弁に対し、次のように弁駁する。

被請求人提出の「登録商標の使用説明書」より認められる事実

被請求人提出の「登録商標の使用説明書」(乙第1号証)から、本件商標が「ボルト」について使用されていることと同時に、当該「ボルト」について以下の事実が認められる。

商品カタログ「マルイの建設パーツ総合カタログNo.2」には、▲1▼タイトル中に「建設パーツ」なる語が明記されている。▲2▼29頁「ロックマンH1」の項には、「乗り入れ構台、オーバーブリッジ、仮説足場、置構台等、又は...あらゆる重仮設構造物の組立用。」と明記されている。

商品カタログ「ロックマンH1型」には、▲1▼表紙上部に「重仮設構造物組立金具」と明記されている。▲2▼目的の欄には、「ロックマンは...仮設鋼材を確実に締付けて接合することを基本構造として鋼材同志の接合をする仮設構造物組立金具です。」と説明されている。▲3▼用途の欄には、「・敷構台・オーバーブリッジ・資材仮置場・頭繋ぎ・山留フェンス・仮設橋・その他各種仮設工事の構築」とのみある。

「ロックマン施工ガイド」には、「ロックマンによる仮設物の組立て」とあり、仮設物の組立て施工例が示されている。

「認定合格証」は、H−1型(「ロックマンH1型」)が仮設機材認定基準に達するものであることを証するものである。

当該「ボルト」が旧第13類「金具」に属するか否か

▲1▼旧第13類「金具」の範囲

特許庁商標課編「商品区分解説」53頁〜54頁(甲第2号証)の「金具(他の類に属するものを除く。)」についての解説より明らかなように、旧第13類に属する「金具」とは、それ自体単独で使用されるものでなく、何かに取り付ける性質の金属製品であって汎用のもののみをいい、かかる点を明らかにするために、「金具」には、「他の類に属するものを除く。」旨のかっこ書きが付されているのである。そして、前掲「商品区分解説」54頁には、旧第13類「金具」の概念より除外されるものの例が示されており、「戸車」「ちょうつがい」は旧第7類「建築または構築専用材料」に属し、また、「くつひも代用金具」「くつ保護金具」は旧第22類「くつ類」に属するとある。

▲2▼当該「ボルト」について

上記より、当該「ボルト」は、汎用のものではなく、専ら仮設工事を目的として使用される専用品であることが明らかである。

とすれば、上述の前掲「商品区分解説」の説明より、当該ボルトは、1日第13類「金具」の範疇に属する商品ではなく、旧第7類「建築用または構築用専用材料」に属する商品ということになる。

なお、登録第3085950号において、「金属製アンカーボルト」は、「建築用又は構築用の金属製専用材料」の範疇に属する商品と認定されている(資料1)。

以上より明らかなように、被請求人は、本件審判の請求登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれかが、本件商標を旧第13類「金具」について使用していることを証明していない。

また、被請求人は、前記商品について本件商標を使用していないことについて正当理由を明らかにしていない。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証を提出した。

(1)本件商標は、上記のとおり昭和59年2月23日付で設定登録されたものであり、さらに、平成6年1月28日付で商標権存続期間の更新登録がされたものである。

被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標を使用しているものである。

(2)被請求人は、本件商標を使用している事実について次のとおり証明する。

なお、旧第13類「手動利器、手動工具、金具」の内、請求人が主張する「金具」は、商標法施行規則に規程されているとおり、「ボルト」を含む「くぎ類」であることは明らかである。

乙第1号証として登録商標の使用説明書を提出する。

特にロックマンH1型専用カタログ中6頁目「使用前の注意事項」には「(1)ロックマンボルトの先端破損の有無を確認し破損の場合はボルトを交換して下さい。」と明記してあるようにボルトのみを単独で使用(販売)していることを使用説明書によって立証するものである。

又、上記ボルトのみを単独で使用(販売)していることは、在庫表(1998年3月28日現在)に明記してあるとおり使用説明書によって立証するものである。

4 当審の判断

よって判断するに、被請求人の提出に係る乙第1号証の「登録商標の使用説明書」に示された商品は、仮設構造物組立金具に使用される「ボルト」であって、その「ボルト」については、使用の事実を示す書類中の「ロックマンH1型専用カタログ」および「ロックマン使用上の注意」には、「ロックマンボルト」と表示され、また、「本社在庫表」には、商品名「ロックマンボルト」、当期出荷数量「1415」、当月入荷数量「4」、当月出荷数量「4」等と記載されている事実を認めることができるから、上記「ボルト」が単独で販売されていなかったものとはいい得ない。そして、その「ボルト」は、請求に係る指定商品「金具」の範疇に属する商品であると認めざるを得ない。

そうとすれば、被請求人が、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を商品「ボルト」について使用していたものと認めることができる。

してみれば、本件商標は、被請求人により、継続して本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中「ボルト」について使用されていたものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、請求に係る指定商品についてその登録を取り消すべき限りでない。

よって結論のとおり審決する。

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