Trademark Appeal Case
色彩と一般名称の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−20870(T2005−20870/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ピンクのビタミン」の文字を標準文字で書してなり、第5類、第10類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年2月2日に登録出願、その後、平成17年10月5日付けの手続補正書により、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,おりもの専用シート,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液,食餌療法用食品,食餌療法用飲料」及び第10類「洗眼器,おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),業務用美容マッサージ器,医療用機械器具,医療用手袋,しびん,病人用便器,耳かき」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『ピンク色のビタミン剤』であることを認識させる『ピンクのビタミン』の文字を標準文字で表してなるから、これを本願指定商品中の『ビタミン剤』に使用するときは、単に商品の品質、色彩を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「ピンクのビタミン」の文字を標準文字で書してなるところ、その構成中の「ピンク」の文字は、「桃色」の意を有し、また、「ビタミン」の文字は、栄養素のひとつとして親しまれている語であり、本願の指定商品中の第5類「薬剤」との関係においては、「ビタミン剤」を容易に認識させるものとみるのが相当である。
ところで、「薬」については、錠剤、カプセル剤、散剤等の形状のものがあり、例えば、錠剤、カプセル剤等について、ピンク(桃色)を含む様々な色のものが多数市場に出回っている実情があることが、以下のインターネット情報によりうかがい知れるところである。
(1)「【楽天市場】ローランBB:くすりのヤマシン(http://www.rakuten.co.jp/drug-yamashin/502825/776817/)において。
「ローランBB 60錠 ローランBBは、皮脂によるお肌のトラブルにフォーカスしたビタミン剤です。にきび、肌あれの原因となる、肌の脂質代謝に関与するビタミンB2(ビタミンB2酪酸エステル)を基準満量・・(中略)・・体の内側からにきび・肌あれを改善して、美しく健康的な肌の手助けをします。服用しやすいピンクの小粒の糖衣錠です。」の記載がある。
(2)「厚生労働省:『ホスピタルダイエット』などと称されるタイ製の向精神薬等を含有する無承認無許可医薬品による健康被害事例について」(http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/diet/jirei/030902-1.html)において
(平成17年9月1日神奈川県発表)
形状:
1)桃色の錠剤(ビサコジルが検出されたもの)
2)黄緑色の錠剤(ビサコジルが検出されたもの)
3)黄褐色の錠剤(乾燥甲状腺が検出されたもの)
等、様々な色が付された錠剤の記載がある。
(3)農林水産省動物医薬品検査所のホームページにおいて(http://www.nval.go.jp/)
「錠剤及びカプセル剤に係る資料」の表題の下、製品名、会社名、成分名、包装材料、薬剤本体の一覧表の記載があり、薬剤本体の色の記載欄には、「黄、白、淡黄赤、淡褐色、淡黄緑、青、薄だいだい、うすい灰赤褐色、微赤白、うすい桃」等の色を付した錠剤及びカプセル剤の記載がある。
(4)「薬なるほど話(薬に関するコラム)(http://www.geocities.jp/slim1029jp/sub2.html)において
「錠剤について2.色(11/10/2004記) 錠剤の色についてのお話です。皆さん、市販薬で売っている錠剤の色ってよく観察したことありますか?基本的には白が多く、薄い黄色、その次に薄い青やピンクといったところが主流でしょうか?(中略)錠剤は間違えて飲むことがないように、色をつけてある。」の記載がある。
そうとすると、本願商標は、その指定商品中、「薬剤」との関係においては、「ピンク(桃色)の錠剤からなるビタミン剤」程の意味合いを容易に認識、理解させるものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品中、「ビタミン剤」に使用するときは、その商品の品質、色彩を表示するにすぎないものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、また、「ビタミン剤」以外の「薬剤」について使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、過去の登録例をあげて、本願商標の登録の正当性を主張しているが、登録出願に係る商標が登録されるか否かの判断は、指定商品の取引の実情を考慮し、当該商標の全体の構成に基づいて、個々の商標ごとに個別具体的に判断されるべきものであって、その全体の構成を異にする請求人の登録例に拘束されるものではなく、本願商標が商標登録の要件を満たすか否かの判断を左右するものではないから、この点についての請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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