Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90412(T2006−90412/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4956276号商標(以下「本件商標」という。)は、「ミストバランサー」と「MISTBALANCER」の各文字を上下二段に横書きしてなり、平成17年6月7日に登録出願、第5類「薬剤,スプレー式口中清涼剤」及び第29類、第30類並びに第32類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同18年5月26日に設定登録されたものである。
2登録異議申立ての理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、第5類「薬剤,スプレー式口中清涼剤」については、商標法第4条第1項第11号に該当するから、その登録を取り消されるべきものである旨主張し、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出している。
(1)引用商標
申立人の引用する登録第4775068号商標(以下「引用商標」という。)は、「バランサー」の文字を標準文字により表してなり、平成15年10月17日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同16年5月28日に設定登録されたものである。
(2)理由の要旨
本件商標中、「ミスト(MIST)」の文字は、「霧、もや」の意味を有する英語として、一般に親しまれているものであり、本件商標の指定商品である「薬剤」を取り扱う業界においては、「スプレーボトルなどを使って得られる霧状の微小液滴」を表すものとして広く使用されているものである。
そして、実際に販売されている商品(薬剤等)の一部には、「エチケット マウスミスト(口中清涼剤)」等があり、いずれもスプレーボトルを使用して薬剤を霧状にして使用する商品であり、その説明文にも「ミスト」「ミストタイプ」「ミスト剤」などの表現が用いられている。
してみれば、本件指定商品中の「口中清涼剤、除菌剤等の薬剤」に使用しても、「ミスト」、「MIST」の文字部分は、薬剤の剤型を表すものとして、遅くとも本件商標の登録査定時までには普通に使用されていたことは明らかである。
したがって、本件商標の要部は「バランサー」であり、これより生ずる「バランサー」の称呼において引用商標と類似し、その指定商品も類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
3 当審の判断
本件商標は、「ミストバランサー」及び「MISTBALANCER」の各文字からなるところ、片仮名文字及び欧文字それぞれの構成各文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔をもってまとまりよく一体的に表されており、かかる構成態様においては、「ミスト」、「MIST」または「バランサー」、「BALANCER」のいずれか特定の部分を抽出して、当該部分から生ずる称呼をもって取引に資されるとする格別の理由は見いだせず、一連の造語として看取されるとみるのが相当である。
また、構成文字全体から生ずる「ミストバランサー」の称呼もよどみなく一気に称呼し得るものであるから、本件商標からは、「ミストバランサー」の称呼のみを生ずるものというべきである。
他方、引用商標「バランサー」からは、該構成文字に相応して「バランサー」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標から生ずる「ミストバランサー」の称呼と引用商標から生ずる「バランサー」の称呼とを比較するに、両者は、その構成音数の相違及び相違する各音の音質の差異によって、判然と区別し得るものである。
また、本件商標が、外観又は観念において引用商標と相紛らわしいとすべき点は見いだせない。
したがって、本件商標は、その外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標と類似する商標ということはできないから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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