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Trademark Appeal Case

商標周知性の立証不足

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90550(T2006−90550/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4976249号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4976249号商標(以下「本件商標」という。)は、「COMIX」の欧文字を標準文字で表してなり、平成17年9月6日に登録出願、第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年6月29日に登録査定、同年8月4日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)

(1)引用商標の周知・著名性

登録異議申立人深せん市斉心文具股ふぇん有限公司(以下「申立人」という。)は、1991年に文具メーカーとして中国深せん市に設立された。商標として「COMIX」を採択し、社名の英語表記にも「COMIX」を取り入れ、ホームページアドレスにも用いており、母国語以外の会社案内、宣伝広告等で社名を表示する場合は「COMIX」と表示してきた。

また、申立人は、世界40カ国余に「COMIX」ブランドの文房具類を販売しており、ペーパーシュレッダーについても28ケ国で販売されている。販売台数も2006年12月現在で中国の30万台を筆頭に28ケ国で50万台余になっている。そして、申立人は、自国で「COMIX」を商標登録するばかりでなく、1997年以降、ヨーロッパ、アメリカ等世界約40ケ国に「COMIX」の商標登録(商標登録出願)をしている(甲第2号証ないし甲第6号証)。

その結果、中国YahooあるいはGoogleに「COMIX」あるいは「COMIX STATIONERY」と入力すれば、「COMIX」が申立人の商号の略称として、あるいは申立人の商標として第1位に表示されるに至っている(甲第7号証及び甲第8号証)。

したがって、「COMIX」の語は、申立人会社の商号の略称として、また、文房具類に使用される商標として、本件商標の出願日前には既に、取引者・需要者の間に広く知られていたものということができる。

(2)商標法第4条第1項第8号、同第10号及び同第15号について

上記した事実によれば、本件商標が「シュレッダー、その他これに類似する商品」について使用された場合には、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものである。

また、本件商標の指定商品中の「文房具類」については、商標法第4条第1項第10号に該当するものであり、更に、申立人は、本件商標権者が「COMIX」商標の登録をすることについて承諾を与えていないから、商標法第4条第1項第8号にも該当するものである。

(3)よって、本件商標の指定商品中、「青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,文房具類」についての登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

申立人は、「COMIX」の商標(標章)が申立人の業務に係る文房具類等の商品について使用され、需要者の間に広く認識されていたものであり、また、申立人の商号の略称としても広く知られていたものである旨主張している。

しかしながら、申立人が提出している証拠は、申立人会社のカタログ(甲第2号証)、申立人会社の営業許可証(甲第3号証)、「COMIX」ブランドのシュレッダー販売台数統計表(甲第4号証)、中国及び外国における「COMIX」商標の登録状況(甲第5号証ないし甲第6号証の15)、中国Yahooの検索結果(甲第7号証)及びGoogleの検索結果(甲第8号証)のみである。しかも、この中にあって、商標(標章)の周知・著名性を立証する主要な証拠の一つといえる「COMIXブランドのシュレッダー販売実績」にしても、本件商標の出願日(2005年9月6日)前における販売実績が重要であるにもかかわらず、申立人は、2006年12月現在で中国の30万台を筆頭に28ケ国で50万台余になっている旨主張しており、甲第4号証においても、諸外国への出荷開始日(the first date of distribution)が本件商標の出願日(2005年9月6日)以降のものが28ケ国中の17ケ国にも及んでおり、その他の11ケ国にしても、本件商標の出願日前におけるCOMIXブランドのシュレッダー販売台数は明らかではない。

そうとすれば、これらの証拠のみをもってしては、本件商標の登録出願時において、「COMIX」商標(標章)が申立人の業務に係る商品を表示する商標として、また、申立人の商号の略称として、我が国の取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。

してみれば、「COMIX」商標(標章)の周知・著名性が認められない以上、その余の要件について検討するまでもなく、本件商標が商標法第4条第1項第8号、同第10号及び同第15号に該当するものとする申立人の主張は採用できない。

したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第8号、同第10号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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