Trademark Appeal Case
周知性立証と役務の混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90490(T2005−90490/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4874304号商標(以下「本件商標」という。)は、「バーリントンハウス」の文字を標準文字で表してなり、平成16年10月26日に登録出願され、第36類、第41類、第43類及び第44類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、同17年6月24日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要点
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、申立ての理由を、要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第13号証(枝番号を含む。)を提出している。
(1)商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、「バーリントンハウス」の仮名文字(標準文字)よりなり、「バーリントン」の仮名文字を包含するところ、「バーリントン」は、申立人の周知な略称である「バーリントン」と同一である。そして、申立人の承諾を得ずに出願されたものであるから、商標法第4条第1項第8号に該当するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人の「Burlington House」商標、あるいは「バーリントン」又は「Burlington」商標(以下、一括して「引用商標」という。)は、申立人の商標として、広く一般に知られているから、これと類似する本件商標がその指定役務に使用された場合、役務の出所について混同を生ずるおそれがある。よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものである。
3 当審の判断
(1)本件商標の商標法第4条第1項第8号該当性について
申立人の提出に係る証拠によれば、申立人は、1923年に設立された世界有数の繊維製品メーカーであり(甲第2号証)、「Burlington」又は「バーリントン」の語は、申立人の略称又は通称と記載されている(甲第3号証)ことは、認められる。
しかしながら、申立人の提出した前記甲号証によっては、「バーリントン」の文字が、我が国において申立人の著名な略称として、知られていると認めることはできないものである。
そうとすれば、本件商標は、申立人の著名な略称を含むものではない。
また、申立人は、他の商標登録出願の異議決定の例を引用し、「Burlington」(バーリントン)は、申立人の著名な略称であると明言されたと述べ、証拠として甲第5号証を提出しているが、登録出願された商標の登録の可否については個別具体的に判断すべきものであり、「バーリントン」の語が、申立人の著名な略称として知られているか否かについては上記のとおり判断するのが相当であるから、申立人の主張は採用することができない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当するものではない。
(2)本件商標の商標法第4条第1項第15号該当性について
申立人は、引用商標が、申立人の商標として、広く一般に知られているから、これと類似する本件商標がその指定役務に使用された場合、役務の出所について混同を生ずるおそれがあると述べ、甲第2号証及び甲第5号証ないし甲第13号証(枝番号を含む。)を提出している。
申立人の提出に係る証拠によれば、「バーリントン」、「BURLINGTON」及び図形との組み合わせよりなる商標が我が国において登録されていること(甲第9号証の1ないし5)、登録異議の申立てについて決定があったこと(甲第10号証)、「Burlington」及び「House」の欧文字からなる商標が米国において登録されていること(甲第12号証の1及び2)、その他、申立人が上記の商標を使用していること等については、申立人の提出した証拠によって認められるものである。
しかしながら、申立人の提出した上記証拠によっては、引用商標が、申立人の商標として、我が国において広く一般に知られていると認めるに足らないものである。
加えて、本件商標の指定役務は、前記1のとおり、例えば、第36類「建物の管理」及び他の役務、同様に、第41類、第43類及び第44類に属する多岐にわたる役務を内容とするものに対し、申立人が引用商標を使用している繊維織物関連商品であり、これらの役務の提供と商品の製造・販売が同一業者によって行われているのが一般的である、あるいは、需要者の範囲が一致するという関係にあるとはいうことができない。
そうすると、本件商標は、これをその指定役務に使用しても、該役務が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当である。
なお、申立人は、本件商標の指定役務には「介護施設の提供」等の役務が包含されているところ、かかる役務は、申立人の「Burlington House」商品の供給先でもあり、本件商標が「介護施設の提供」等の指定役務に使用された場合には、申立人の引用商標の周知著名性とも相俟って、申立人が単に介護施設や法人向けの商品供給にとどまらず、介護施設の提供などの業務にまで、その事業を拡大した、あるいは申立人の業務提携先であるかの如くにその出所について誤認を生ずることとなると述べている。
しかしながら、引用商標の著名性については、上記のとおり、我が国において広く一般に知られていると認めることができないのであるから、その前提において失当であり、申立人の主張は採用できない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第8号及び同項第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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