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Trademark Appeal Case

品質表示の識別性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−3144(T2005−3144/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「POWER JUICER」の文字を標準文字で表してなり、第7類「食料加工用又は飲料加工用の機械器具,電気ミキサー」を指定商品として、2003年5月20日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、同年6月9日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、『POWER JUICER』の欧文字を標準文字をもって書してなるものである。しかして、当該文字構成中前半の『POWER』 の文字部分は、『力、能力、体力』等を意味する英語であって、各種機械器具を取り扱う業種においては、該商品の動力、出力等の力の大きさ、強さを総称して表示する語として、普通に使用されているものであり、後半の『JUICER』の文字部分も、『果汁搾り器(ジューサー)』を指称する語であるから、全体として『出力の強いジューサー』ほどの意味合いを容易に認識させるものである。そうとすると、当該文字を本願指定商品中、例えば『家庭用電気式ジューサー』等に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が前記意味合いのものであることを認識するに止まり、単に商品の品質を表示したものと把握し、理解するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権により証拠調べを行ったところ、以下の事実を発見したので、商標法第56条で準用する特許法第150条第5項の規定により、請求人に対し、期間を指定して意見を述べる機会を与えて通知した。

1.「POWER」、「パワー」、「JUICER」及び「ジューサー」の語の有する意味について、辞書等によれば、以下の事実がある。

(1)「power」の項に、「力、動力」(株式会社研究社 新英和中辞典)等の記載がある。

(2)「パワー(power)」の項に、「力、動力、仕事率」(株式会社岩波書店 広辞苑第5版)等の記載がある。

(3)「juicer」の項に、「果汁(菜汁)搾り器」(株式会社研究社 新英和中辞典)等の記載がある。

(4)「ジューサー(juicer)」の項に、「果物・野菜などをしぼってジュースを作る電気器具」(株式会社岩波書店 広辞苑第5版)の記載がある。

2.「パワージューサー」の語について、以下の事実がある。

(1)Amazon.co.jpのホームページに、「TWINBIRDパワージューサーホワイト」の商品の説明として「ハイパワーだから、にんじんなら皮も芯も丸ごと100%ジュースにできる」の記載がある。 (http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00070FT9A/249-5836630-3725961?v=glance&n=3828871)

(2)アイドラッグストアーのホームページに、「ジュースファウンテン」の商品紹介として、「オーストラリアメイド、大口径のパワージューサーです!」、「大口径のパワージューサーでフレッシュジュースをどうぞ!」の記載がある。 (http://www.idrugstore.com/details/detail.asp?cgr_id=17&sub_id=107&unit_id=28491)

(3)楽R天ICHIBAのホームページに、「チタンカッター付きパワージューサーEX」の商品紹介の記載がある。 (http://item.rakuten.co.jp/manmaru/10002137/)

(4)楽R天ICHIBAのホームページに、「テスコム パワージューサー TJ20W」の商品紹介として「大型カッター&強力モーターで新鮮ジュースもラクラク!! パワフルタイプ」の記載がある。 (http://www.rakuten.co.jp/zaka-mmc/771350/776235/795192/)

(5)楽R天ICHIBAのホームページに、「パワージューサー Breville Juicer」の商品紹介として「Breville 驚きのハイパワー パワージューサー」の記載がある。 (http://item.rakuten.co.jp/alphaespace/3005011/)

(6)Amazon.co.jpのホームページに、「TESCOMジューサーTJ20(W)」の商品の説明として「●丸ごと材料投入可能。強力モーター採用で楽々絞る●パワージューサーでありながらコストパフォーマンスに優れる」の記載がある。 (http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000DZB6VE/)

3.「パワークリーナー」、「パワーハンドミキサー」等、「パワー」の語を商品の動力、出力の大きさ又は強さを誇称する語として用いている商品例

(1)Amazon.co.jpのホームページに、「CCPコードレスパワークリーナー」の商品紹介として「驚きのハイパワー!『ちょっとお掃除』に便利な、コンパクトコードレスクリーナー」の記載がある。 (http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000EQ7AJO/249-5836630-3725961?v=glance&n=3828871)

(2)株式会社ザ.ウィッシュコーポレーションの快適生活のホームページに、「HIROTECサイクロンパワークリーナー」の商品紹介として「1400Wの強力パワーサイクロンで目詰まりしにくく、見えないホコリも強力吸引」の記載がある。 (http://www.store-mix.com/ko-bai/product.php?pid=618370)

(3)松下電器産業株式会社のホームページに、「充電パワークリーナー 12V」の商品紹介として「・DIY作業後の掃除もスイスイできるハイパワー。[吸込仕事率30W]の記載がある。 (http://national.jp/myjoy/products/handy/EZT310_spec.html)

(4)Amazon.co.jpのホームページに、「Russell Hobbsパワーハンドミキサー 1128JP」の商品紹介として「・200Wのハイパワーハンドミキサー」の記載がある。 (http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0000C748Y/249-5836630-3725961?v=glance&n=3828871)

(5)楽R天ICHIBAのホームページに、「クイジナートスマートパワーハンドミキサー」の商品紹介として「●170Wのパワーで作業をスピーディにする」の記載がある。 (http://www.rakuten.co.jp/yasubee/668305/757113/)

第4 請求人は、前記第3の証拠調べ通知に対して、何ら意見を述べていな い。

第5 当審の判断

本願商標は、前記第1のとおり「POWER JUICER」の文字を普通に書してなるところ、構成中の「POWER」の文字は「力、動力、仕事率」等の意味を有する語であり、「JUICER」の文字は「果汁(菜汁)搾り器」等の意味を有する語であって、全体として「パワージューサー」の称呼を生ずるものである。

そして、該「POWER(パワー)」の文字は、例えば、「パワーアップ(より強くすること)」、「パワー・ステアリング(動力操舵装置)」のように、力が強いこと、動力等の意味合いで使用されているものであるところ、前記第3の証拠調べ通知中の3.(1)ないし(5)で通知した商品例においても明らかであるように、家庭用の電気製品等においても、商品の動力、出力の大きさ又は強さを誇称する語として使用されている事実がある。

しかして、「POWER JUICER」の片仮名表記と認められる「パワージューサー」の語は、前記第3の証拠調べ通知中の2.(1)ないし(6)で通知した事実によれば、一般の家庭用果汁搾り器(ジューサー)よりも強力なモーター等を採用して、果汁等を搾る機能を高めたものを「パワージューサー」と呼称して、取引されている事実が認められる。

してみれば、「パワージューサー」の欧文字表記と認められる「POWER JUICER」の文字よりなる本願商標は、これに接する取引者、需要者をして、全体として「出力の強いジューサー」ほどの意味合いを有するものであると容易に認識、理解されるというのが相当であり、これを本願指定商品中の例えば「家庭用電気式ジューサー」に使用するときは、単に商品の品質(機能)を表示したものと認められ、自他商品を識別するための標識としての機能を有しないものといわざるを得ないものであり、前記商品以外の本願指定商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものというのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人は他の登録例を挙げて、本願商標は自他商品識別標識として機能を果たすものである旨述べているが、該登録例は、商標の構成において、本願とは事案を異にするものであって、本願の判断を左右するものではなく、本願商標については上記認定のとおりであるから、請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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