結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2006−12002(T2006−12002/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「BICS」の欧文字を横書きしてなり、第3類「靴クリーム,靴墨,つや出し剤,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品とし、平成16年7月13日に登録出願された商願2004−68895号に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同17年7月12日に登録出願されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、次の(1)ないし(3)のとおりである。
(1)登録第2098528号商標(以下「引用A商標」という。)は、「B−ex」の欧文字と「ビークス」の片仮名文字を筆記体風に二段に併記してなり、昭和61年10月14日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同63年11月30日に設定登録、その後、平成10年12月22日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(2)登録第2710637号商標(以下「引用B商標」という。)は、「VIC」の欧文字を横書きしてなり、昭和61年12月24日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年10月31日に設定登録されたものである。
そして、その後、同17年6月7日に商標権の存続期間の更新登録がされ、同18年2月15日に指定商品を第2類「塗料」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(3)登録第4766105号商標(以下「引用C商標」という。)は、「BIC」の欧文字と「ビック」の片仮名文字を二段に併記してなり、平成15年9月3日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同16年4月23日に設定登録されたものである。
(1)本願商標と引用A商標との類否について
本願商標は、「BICS」の欧文字よりなるところ、該文字が特定の意味合いを有する既成語とはいえないことから、これに接する取引者、需要者は、この種欧文字に接する場合の通例として、わが国において最も親しまれている英語又はローマ字式の読み方をもって、これを「ビックス」と読み、その称呼をもって取引に資するとみるのが相当である。
他方、引用A商標は、「B−ex」の欧文字と「ビークス」の片仮名文字よりなるところ、これも特定の意味合いを有する既成語を表したものとはいえないものであって、該構成中の片仮名文字は欧文字の読みを表したものということができるから、これらの構成文字に相応して、「ビークス」の称呼のみを生ずるものというべきである。
そして、本願商標より生ずる「ビックス」の称呼と、引用A商標より生ずる「ビークス」の称呼とを比較するに、本願商標は、促音を伴う3音構成よりなるところ、称呼の識別上重要な要素を占める語頭において、「ビ」の音が促音を伴うことにより、強く明瞭に発音されるのに対し、引用A商標は、長音を含めた3音構成よりなるところ、語頭の「ビ」の音に長音を伴うことによって、なめらかに発音されることとなり、両商標をそれぞれ一連に称呼するときは、その音調、音感が異なり、互いに聞き誤るおそれはないものというのが相当である。
また、本願商標と引用A商標とは、前記の構成よりみて、その外観においては明らかに区別し得るものであり、観念については比較することができない。
してみれば、本願商標と引用A商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても、類似しない商標というのが相当である。
(2)本願商標と引用B商標との類否について
引用B商標は、前記2(2)のとおり、指定商品の書換登録がされた結果、本願商標の指定商品と引用B商標の指定商品とは、互いに類似しない商品となった。
してみれば、本願商標と引用B商標との商標の類否について論ずるまでもなく、本願商標は、引用B商標との関係においては、商標法第4条第1項第11号に該当しないものとなった。
(3)本願商標と引用C商標との類否について
本願商標は、前記(1)のとおりであるのに対し、引用C商標は、「BIC」の欧文字と「ビック」の片仮名文字よりなるところ、これも特定の意味合いを有する既成語を表したものとはいえないが、その構成文字に相応して、「ビック」の称呼を生ずるものである。
そして、本願商標より生ずる「ビックス」の称呼と、引用C商標より生ずる「ビック」の称呼とを比較するに、前者は促音を伴う3音構成、後者は促音を伴う2音構成という、それぞれ極めて短い音構成からなるところ、両者は、語尾における「ス」の音の有無の差異を有するものであり、かかる短い音構成においては、語尾における「ス」の音の有無の差異といえども、称呼全体に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するときはその語調、語感が相違し、十分に聴別し得るものというのが相当である。
また、本願商標と引用C商標とは、前記の構成よりみて、その外観においても区別し得るものであり、観念については比較することができない。
してみれば、本願商標と引用C商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても、類似しない商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用A及びC商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当であり、引用B商標との関係においては、拒絶の理由は解消しているものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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