Trademark Appeal Case
法人名称の誤認惹起
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−16986(T2004−16986/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「東京JAPAN 税理士法人」の文字を横書きしてなり、第35類「税務書類の作成」及び第36類「税務代理,税務相談」を指定役務として、平成15年4月21日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、その構成中に『税理士法人』の文字を有するものであるから、このような商標を一個人である出願人が採択・使用することは、需要者に恰も税理士法人であるかのように誤認を与え、公の秩序を乱すおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
商標法第4条第1項第7号の「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標」には、商標の構成自体が、きょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形である場合及び商標の構成自体がそうでなくとも、指定商品又は指定役務について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するような場合が含まれ、さらに、他の法律によって、その使用等が禁止されている商標も含むと解されるものである。
本願商標は、前記したとおり、「東京JAPAN 税理士法人」の文字を書してなるものであり、全体として、税理士法人の名称を表したものと認識されるものである。
ところで、税理士法をみると、「第5章の2 税理士法人」として、「第48条の2 税理士は、この章の定めるところにより、税理士法人(税理士業務を組織的に行うことを目的として、税理士が共同して設立した法人をいう。以下同じ。)を設立することができる。」、「第48条の3 税理士法人は、その名称中に税理士法人という文字を使用しなければならない。」、「第48条の7 税理士法人は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。」及び「第48条の18第2項 税理士法人は、前項の規定による場合のほか、社員が1人になり、そのなつた日から引き続き6月間その社員が2人以上にならなかつた場合においても、その6月を経過した時に解散する。」と定められている。
そうしてみると、請求人(出願人)は、前記法人ではないこと明らかな自然人であるから、全体として税理士法人の名称を表すものと認識される本願商標を、その指定役務に使用することは、「税理士法人」に関わるものであるかのように誤認させ、その信頼を裏切ることとなるから、著しく社会的妥当性を欠くものと判断するのが相当である。
そうすると、本願商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標といわなければならない。
また、当審において、「請求人(出願人)は、本件審判請求書の請求の理由において、平成16年10月1日付けで本願商標である『東京JAPAN税理士法人』を設立する予定の準備を再開し、また、本願については、商標権を取得と同時に上記税理士法人に譲渡をするので、公の秩序を乱すおそれはない旨述べている。しかしながら、商標法第4条第1項第7号の判断時期は、査定時又は審決時であって、本願出願人を上記法人に名義変更しない限りは、上記拒絶の理由を免れない。」旨の審尋を行ったところ、請求人(出願人)からは何らの応答もなく、また、税理士法人については、上記した税理士法第48条の7のとおり、登記することが前提となっているので、請求人の主張は採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり、審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。