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結論

敗訴(請求棄却)

商標「MMTIP」と「エムエムチップ」の欧文字の称呼認定(第4条第1項第11号|審判不服2006−9414(T2006−9414/J1))

審判番号
不服2006−9414(T2006−9414/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「MMTIP」引用商標「エムエムチップ」
争点(論点)
欧文字の称呼認定
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2006−9414(T2006−9414/J1)・不服)は、本件商標「MMTIP」と引用商標「エムエムチップ」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「欧文字の称呼認定」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「MMTIP」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成17年6月13日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4795855号商標(以下「引用商標」という。)は、「エムエムチップ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成16年2月10日登録出願、第9類「測定機械器具,電気磁気測定器,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同年8月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「MMTIP」の欧文字よりなるところ、構成中の各文字は同じ書体、同じ大きさで、等間隔に書されているものであり、これは特定の読みを持って親しまれている成語とはいえないものであって、一種の造語というのが相当である。

ところで、わが国においては、外国語のうちでは英語の普及率が圧倒的に高いものであるところ、欧文字で書された商標に接した者は、その発音を知らない場合であっても、一般には自己の有する英語の知識に従って、これを英語風に読もうとすると解される(東京高裁平成11年[行ケ]第197号)ものである。

これを本願商標についてみると、構成中の「TIP」の文字部分を英単語と見た場合、「心付け、祝儀」等の意味合いを有する英語であって、「ティップ」と発音されるものであるところ、これを片仮名文字で表記した「チップ」の語は、特に海外においてサービスに対する心付けの意味合いで使用され、わが国においても広く一般に理解され使用されているものである。

なお、英語の「ti(ティ)」の音は、例えば「ticket(ティケット)」(券)を「チケット」、「team(ティーム)」(組)を「チーム」、「steel(スティール)」(鋼鉄)を「スチール」の如く、「チ」の音と相互に代替して使われることも多く、取引の現場においても、英語の音「ti(ティ)」を「チ」と称呼する場合も少なくないといい得るものである。

そうすると、「MMTIP」の文字に接した取引者・需要者は、英語風に読むことが困難な語頭の「MM」の文字部分についてはこれをアルファベット読みに「エムエム」と称呼し、その余の「TIP」の文字部分を英語風読みにして、全体として「エムエムチップ」と称呼するのがごく自然なものと認められるものである。

請求人は本願構成中の「IP」の文字部分が、本願指定商品の取扱者・需要者において、通信プロトコールの一種を意味する語として良く知られた語であって、「アイピー」と称呼されるものであり、また「IP」の文字が商標としても良く採択されている事実もあるから、本願商標は全体として「エムエムティーアイピー」と称呼される旨主張するが、請求人の提出した甲第2号証によれば、採択例として提出されている商標中の「IP」の文字は、すべて語頭に表示されているか、あるいは「−(ハイフン)」等を用いて表示されているものであって、本願とは、その構成において相違しているものであり、請求人の上記主張は採用できない。

そして、本願商標の構成文字は軽重の差がなく、「−(ハイフン)」等も使用されておらず、普通に横書きされており、全体として「エムエムチップ」と称呼されるものであることは上記認定のとおりであって、他に本願構成より後半の「IP」の文字部分が分離して認識されるという特段の事情もあるとはいえないものである。

したがって、本願商標からは、「エムエムチップ」の称呼を生ずるものと判断するのが相当である。

一方、引用商標は「エムエムチップ」の片仮名文字を横書きにしてなり、これよりは「エムエムチップ」の称呼を生ずること明らかであって、特定の観念を有しない一種の造語というのが相当である。

してみれば、本願商標と引用商標は、観念については比較することができず、外観において相違する点があるとしても、それぞれ「エムエムチップ」の称呼を共通にする類似の商標であって、かつ、その指定商品も同一又は類似するものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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