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Trademark Appeal Case

商標不使用取消の使用証明

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2006−30554(T2006−30554/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2708272号商標(以下「本件商標」という。)は、「プロリシン」の文字と「Prolisin」の文字を二段に横書きしてなり、昭和61年7月23日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年6月30日に設定登録され、その後、平成17年10月5日に、指定商品を第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),植物成長調整剤類」及び第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料」並びに第2類、第3類、第4類、第8類、第9類、第10類、第16類、第19類、第21類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換の登録がされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張の要点

請求人は、「本件商標は、その指定商品中の『第1類 植物成長調整剤類』及び『第5類 薬剤』についての登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由を「本件商標は、その指定商品中『第1類 植物成長調整剤類』及び『第5類 薬剤』について、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても継続して3年以上日本国内において使用されていないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。」旨主張している。

3 被請求人の答弁の要点

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第15号証を提出した。

(1)被請求人(商標権者)は、エイチビィアイ株式会社(住所:兵庫県宍粟市山崎町上比地650−1、以下「エイチビィアイ社」という。)に対し、本件商標の使用許諾を行っている。エイチビィアイ社は、本件商標を請求に係る指定商品中の「薬剤」について、本件審判の請求の登録日(平成18年5月26日)前3年の間に日本国内で使用している。以下、その事実を立証する。

(ア)乙第2号証は、被請求人とエイチビィアイ社の前々身である上田化学工業株式会社(以下「上田化学工業」という。)との間で平成2年7月17日に締結した使用許諾に係る「契約書」(写し)である。その契約期間は、契約締結日から10年間である(期間満了日の6ヶ月前までに上田化学工業から解約の申し出がない場合は自動延長される。)。

なお、上田化学工業は、平成5年に阪急バイオインダストリー株式会社(以下「阪急バイオインダストリー」という。)に名称を変更し、その後、阪急バイオインダストリーは、平成14年にエイチビィアイ社に名称を変更した(乙第3号証及び乙第4号証)。

(イ)乙第5号証は、エイチビィアイ社が製造、販売する商品「蛋白質消化酵素製剤」(以下「使用商品」という。)の包装に使用するラベルである。該ラベルの中央には、「プロリシン」の文字が本件商標と同一の書体で記載されている。その下には、「Prolisin」の文字が本件商標と同一の書体で記載されている。また、該ラベルの上部には、使用商品の品質を示す「強力蛋白質消化酵素製剤」の文字及び使用商品が製造専用医薬品であることを示す「製造専用」の文字が記載されているほか、下部には、使用商品の製造、販売元を示す「エイチビィアイ株式会社」、「兵庫県宍粟市山崎町上比地650−1」の文字が記載されている。

なお、製造専用医薬品とは、専ら他の医薬品の製造の用に供されることを目的として医薬品の製造販売業者又は製造業者に販売し、または授与される医薬品であり、直接の容器又は直接の被包に「製造専用」の文字を記載しなければならないものをいう(薬事法施行規則第210条第1号:乙第9号証)。

(ウ)乙第6号証は、使用商品がダンボール箱に梱包された状態を撮影した写真である。ダンボール正面の中央に、乙第5号証と同一のラベルが貼られている。また、該ラベルの下に貼られた注意書きのラベルの下部には、「製造者 エイチビィアイ株式会社/〒671−2558 兵庫県宍粟市山崎町上比地650−1/TEL 0790(64)1201(代表)」の文字が記載されている。

(エ)乙第7号証は、エイチビィアイ社が使用商品を製造、販売することを許可した平成15年3月1日付け「医薬品製造品目追加許可証」(写し)である。

(オ)乙第8号証は、使用商品のパンフレットである。パンフレット中の「細菌プロテアーゼ製剤」とは、蛋白質消化酵素製剤である。

(カ)乙第10号証は、「薬効別薬価基準 保険薬事典 平成18年4月版」(写し)である。使用商品が消化酵素複合剤の成分として専ら他の医薬品の製造の用に供されている製造専用医薬品である事実が確認できる。よって、使用商品は、他の医薬品の原料となる医薬品であり、「第5類 薬剤」に属する「酵素製剤」に該当するものである。

(キ)乙第11号証ないし乙第15号証は、エイチビィアイ社がダイト株式会社大阪支店(住所:大阪市中央区道修町2−3−8大和道修町ビル、以下「ダイト社」という。)に対して、使用商品を販売した際に発行した平成16年8月25日から平成18年4月4日までの売上伝票(写し)である。これらの伝票には、商品の製造、販売元であるエイチビイアイ社の住所及び名称、販売先であるダイト株式会社大阪支店の住所及び名称、発行年月日、販売品名として「プロリシン」の文字が記載されている。

(2)以上のとおり、被請求人は、本件商標の使用権者であるエイチビィアイ社が請求に係る指定商品中の「蛋白質消化酵素製剤」(使用商品)について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標を使用していた事実を証明したものであるから、本件審判の請求は成り立たないものである。

4 当審の判断

乙第2号証ないし乙第15号証を総合すれば、本件商標の通常使用権者と認められるエイチビィアイ社(前身は、阪急バイオインダストリーであり、前々身は、上田化学工業である。)は、その業務に係る商品「蛋白質消化酵素製剤」(使用商品)に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を表示し、使用商品を本件審判の請求の登録前3年以内である平成16年8月25日から平成18年4月4日の間に、大阪市中央区道修町2−3−8大和道修町ビルに所在のダイト株式会社大阪支店に納品したことが十分に推認されるところである。そして、使用商品は、請求に係る指定商品中の「薬剤」の範疇に属する商品と認められる。

してみると、被請求人は、通常使用権者が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品に含まれる「蛋白質消化酵素製剤」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものと認めることができる。

そして、請求人は、前記3の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品中請求に係る商品について、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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