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Trademark Appeal Case

品質表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−21090(T2005−21090/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「らくらく印刷シリーズ」の文字を標準文字により表してなり、第9類「耳栓,加工ガラス(建築用のものを除く。),アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,オゾン発生器,電解槽,検卵器,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,自動販売機,ガソリンステーション用装置,駐車場用硬貨作動式ゲート,救命用具,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,保安用ヘルメット,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,潜水用機械器具,業務用テレビゲーム機,電動式扉自動開閉装置,乗物運転技能訓練用シミュレーター,運動技能訓練用シミュレーター,理化学機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,消防艇,ロケット,消防車,自動車用シガーライター,事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服,眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,計算尺,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」及び第42類「気象情報の提供,建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械器具に関する試験又は研究,計測器の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,理化学機械器具の貸与,製図用具の貸与」を指定商品及び指定役務として、平成16年12月16日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、“たやすく印刷できるシリーズ(一連のもの)”との意味合いを認識させる『らくらく印刷シリーズ』の文字を標準文字で書してなるものであるから、これを本願指定商品・役務中、たとえば、『コンピュータ用プリンター,印刷のための電子計算機用プログラム』『印刷のための電子計算機用プログラムの提供』等の印刷に係わる商品・役務に使用するときは、これに接する需要者・取引者は、上記意味合いを認識するにとどまり、単に商品の品質等、役務の質等を認識するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、前記1のとおり「らくらく印刷シリーズ」の文字を書してなるところ、構成中の「らくらく」の文字は、「ゆったりしていて安楽なこと。たやすいさま。」(岩波書店「広辞苑第5版」)を、「印刷」の文字は、「インクを使い、版面に描き出されている文字・絵画・模様などを、紙その他の被印刷体の表面に刷り出すこと。」(三省堂「大辞林第2版」)を意味する語であり、また、「シリーズ」の文字は、「(連続・系列の意) 連続性を持つ一連のもの。」(岩波書店「広辞苑第5版」)を意味する語であって、全体として「簡単に(らくらくと)印刷ができるシリーズ」の意味合いを容易に感得し得るものである。

(2)ところで、本願商標構成中の「らくらく」の語は、「らくらく○○」のごとく、そのあとに、商品名や動作、行為を表す語を続けることにより、当該商品の扱いやすさ又は動作、行為の容易性を端的に表現できるものであって、このような表現が普通に行われている状況は、例えば、インターネットのホームページ及び新聞記事情報における以下の記載から窺い知ることができる。

ア http://www.tdk.co.jp/tjaah01/aah42800.htm

TDK株式会社のホームページにおける「ニュース一覧」の「ニュースアーカイブ(2003年)」には、「2003.09.09」の日付で「らくらく印刷ソフト『ぷりんとPON!』シリーズを新発売」の項があり、「プレスリリース」として、「デジカメ写真も、CDラベルも、写真・名前シールも・・・。誰でもやさしく、簡単にプリントできる。/らくらく印刷ソフト『ぷりんとPON!』シリーズを新発売。」の見出しの下、「2003年9月9日/TDK株式会社(社長:澤部 肇)は、手軽にやさしくプリントが楽しめる、らくらく印刷ソフト『ぷりんとPON!』シリーズを商品化、9月11日より発売いたします。・・・」との記載がある。

イ http://www.bha.co.jp/news/pr060322.html

株式会社ビー・エイチ・エーのホームページにおける「ニュース」欄の「2006.03.22」には、「『かんたんGOLD 〜らくらくDVD/CD作成〜』を4月14日に発売」の項があり、「プレスリリース」として、「株式会社ビー・エイチ・エー、/Windows版DVD/CDライティングソフト/『かんたんGOLD 〜らくらくDVD/CD作成〜』を4月14日に発売/- 実績のGOLDシリーズに、シンプル機能・かんたん操作のエントリーモデルを投入 −」の見出しの下、「・・・『かんたんGOLD』は、起動画面を見ただけでどこをクリックすればなにができるのかが直感的にわかる"らくらく操作"をコンセプトとし、最低限必要とされる『複製』『データDVD/CD作成』『音楽CD作成』の3つの機能に大胆に絞り込んで提供する製品です。・・・」との記載がある。

ウ http://av.hitachi.co.jp/homeproj/feature/tx200j/operation/index.html

株式会社日立製作所のホームページにおける「AV機器」欄には、「Wooo World」の見出しの下、シリーズ・ラインアップとして「液晶プロジェクター」の項があり、その商品情報の「特長」欄における「らくらく操作、便利な設定」の項には、「特長:らくらく操作、便利な設定」の見出しの下、「使いやすいリモコン」の小見出しがあり、「コンパクトで手のひらにジャストフィットするリモコン。さまざまな機能も本体からではなくリモコンで操作可能。自照式ボタンがついているので、暗い部屋でもらくらく操作。」との記載がある。

エ http://www.sony.jp/products/Consumer/handycam/PRODUCTS/DCR-HC46/feature02.html

ソニー株式会社のホームページにおける「製品情報」の「ソニー製品情報/個人向け情報」欄にある「ハンディカム」の商品情報には、「DCR−HC46」のカタログページがあり、その中の「タッチパネルでらくらく操作」の項には、「ソニーだけ。らくらく操作の『タッチパネル液晶』」の見出しの下、「液晶画面に触れるだけで、撮影時の設定やビデオ操作などが手軽にできます。」との記載がある。

オ http://fujifilm.jp/business/printing/ondemand/publishing/docutech60v/

富士フィルム株式会社のホームページにおける「印刷」欄の「プリントオンデマンドシステム(i-Multio)」には、「オンデマンドパブリッシングシステム」の「製品ラインアップ」中に、「Luxel Color DocuTech 60V」の項があり、その商品情報として、「印刷ニーズに応えるリアル品質・バリアブルプリント。」の見出しの下、「・・・A3フルトンボもらくらく出力」との記載がある。

カ http://www.hamamatsu-cci.or.jp/newing/20050901/information02.html

浜松商工会議所のホームページにおける「ピックアップ」欄の「■NEWingバックナンバーはこちらから」には、「オンラインNEWing」として、会報のバックナンバーがあり、その「平成17年9月1日号」の「お知らせ」欄における「『初めて』『よく分からない』でも大丈夫! ITプロジェクト21ですべてサポート」の項には、「『初めて』『よく分からない』でも大丈夫!/ ITプロジェクト21ですべてサポートします」の見出しの下、「ソフト&情報サービス」の欄に、「・ホームページ自動作成サービス/らくらく作成・カンタン公開!お試しは無料。(12,600円/年)」との記載がある。

キ 2001年6月28日付け「北海道新聞朝刊全道」13頁

「携帯電話向けHP らくらく作成*札幌のベンチャー発売」と題した見出しの記載がある。

ク 2003年9月13日付け「京都新聞」朝刊13頁

「ユニプラン、京の旅程らくらく作成のソフト発売 発着点と観光先を指定→コース・所要時間を表示 名所や交通、データ収録」と題した見出しの記載がある。

(3)また、「印刷シリーズ」の語は、印刷に用いられる電子計算機用プログラム関連の商品や役務を取り扱う業界において、印刷ができるシリーズもの程の意味合いを示す語として普通に使用されており、このことは、例えば、以下の記載から窺い知ることができる。

ア http://www.e-frontier.co.jp/products/utility/print/index.html

株式会社イーフロンティアのホームページにおける「製品・サービス」欄の「筆王・ユーティリティ」には、「印刷」の項に、「ラベル王6/CDラベル王6for Windows」及び「ラベル王パーソナル」の製品情報があり、それぞれの製品詳細には、以下のとおり「印刷シリーズ」と記載された相互選択可能な欄がある。

(ア)【ラベル王6/CDラベル王6for Windows】(http://www.e-frontier.co.jp/products/utility/print/label_6/top.html)

(イ)【ラベル王パーソナル】(http://www.e-frontier.co.jp/products/utility/print/label_personal/top.html)

イ http://www.yumeraku.co.jp/it/seminar.htm

夢らく商事株式会社のホームページにおける「IT事業」欄の「セミナー一覧」には、「パソコンセミナー」の見出しの下、「差し込み印刷シリーズ」と記載された欄がある。

ウ http://www.vector.co.jp/soft/win31/writing/se045101.html

株式会社ベクターのホームページにおける「ライブラリー」欄の「ダウンロード」中の「Windows3.1」の項にある「文書作成」には、「サブカテゴリー」として、「ラベル・名刺」があり、その中の「KPL Name Card for Win16 1.02」の項には、「KPL Name Card for Win16/一枚の紙に名札を複数枚一括印刷 for Win16」の見出しの下、「KPL 印刷シリーズ[このシリーズまとめて¥800です]」との記載がある。

エ http://www.templatebank.com/software/download/Default.htm

ティービー株式会社のホームページにおける「ダウンロード」欄の「アップデートファイルダウンロード」の項には、「いんさつ どう?ラク!シリーズ」として、「伝票印刷シリーズ」、「給与印刷シリーズ」及び「送り状印刷シリーズ」と記載された欄がある。

(4)そして、本願商標の指定商品には、プリンターや電子計算機用プログラムをはじめ、電子の作用を応用した商品が含まれており、かつ、指定役務には、電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守、電子計算機用プログラムの提供が含まれているものである。

そうすると、「らくらく印刷シリーズ」の文字からなる本願商標を、その指定商品又は指定役務中、「プリンター,印刷に用いられる電子計算機用プログラム,印刷に用いられる電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守、印刷に用いられる電子計算機用プログラムの提供」について使用した場合には、これに接する取引者・需要者は、その商品又は役務が、「簡単に(らくらくと)印刷ができるシリーズもの」であること、すなわち、商品の品質又は役務の質を表示したにすぎないものと理解するにとどまり、自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を有するものとは認識し得ないとみるのが相当である。また、本願商標を上記以外の商品又は役務に使用するときは、その商品の品質又は役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

(5)請求人は過去の登録例を援用し、本願商標も自他商品又は自他役務の識別力を有するものであるから、登録されるべき旨主張する。

しかしながら、請求人の挙げる登録例は、商標の具体的な構成において、本願商標とは事案を異にするばかりでなく、その事例をもって、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適当でない。そして、商標の類否の判断は、各商標につき個別的になすべき性質のものであるから、請求人の主張は採用することができない。

(6)したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、これを取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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